メインフェイズ:RDWとトロン
2008年9月26日 ゲームhttp://www.starcitygames.com/php/news/article/16408.html
全訳するとかなり長いんで適当に。
次のエクステンデッドシーズンに備え、RDWとトロンが紹介されてます。
まずRDWのほうから。
Red Deck Wins
4 Mogg Fanatic
4 Keldon Marauders
4 Lava Spike
4 Rift Bolt
4 Shrapnel Blast
4 Magma Jet
4 Flames of the Blood Hand
4 Incinerate
2 Shard Volley
2 Sufuric Vortex
10 Mountain
4 Great Furnace
4 Blinkmoth Nexus
2 Darksteel Citadel
RDWの長所
・比較的安価
・カードの代替がしやすくローテーションの被害が少ない
・独楽が禁止になったため天敵の相殺が消える
・難しいことが嫌いな人に
よりアドバンテージを意識したい人はこっちのタッチ黒を。
Dark RDW
4 Mogg Fanatic
4 Keldon Marauders
4 Dark Confidant
2 Chrome Mox
4 Magma Jet
4 Shrapnel Blast
4 Flames of the Blood Hand
2 Shard Volley
4 Incinerate
4 Lava Spike
4 Spark Elemental
4 Vault of Whispers
4 Great Furnace
6 Mountain
4 Blood Crypt
2 Bloodstained Mire
サイドボードからは燻しに根絶、思考囲いなどお好きにどうぞ。ボブ最高。
次はトロン。
まずは雛形となる旧環境のデッキから紹介し、次いでパーツの選択、最後にデッキレシピがあります。
青緑トロン(旧環境)
PTQハリウッド シカゴ 2位
Josh Wludyka
1 Platinum Angel
1 Sundering Titan
1 Triskelion
3 Chrome Mox
1 Engineered Explosives
4 Simic Signet
1 Tormod’s Crypt
2 Mindslaver
4 Condescend
4 Gifts Ungiven
3 Moment’s Peace
4 Remand
3 Repeal
4 Thirst For Knowledge
1 Life From The Loam
1 Island
1 Snow-covered Island
3 Breeding Pool
1 Flooded Strand
1 Lonely Sandbar
1 Polluted Delta
2 Tolaria West
4 Urza’s Mine
4 Urza’s Power Plant
4 Urza’s Tower
1 Academy Ruins
3 Tormod’s Crypt
1 Triskelion
1 Indrik Stomphowler
4 Tarmogoyf
3 Threads Of Disloyalty
2 Venser, Shaper Savant
1 Ghost Quarter
コントロールの皮をかぶったコンボデッキ。
けちな贈り物をプレイできるようになるまで一瞬の平和とカウンターで身を守り、けちで足りないトロンのパーツや浄土からの生命、必要なら1枚挿しのカードをサーチ。アカデミーの廃墟のおかげで何度でもアーティファクトを再利用可能で、一瞬の平和や浄土からの生命は手札にあっても墓地にあっても同じこと。12マナと精神隷属機、アカデミーの廃墟で「ずっと俺のターン」をどうぞ。
次に青白トロン。
GPフィラデルフィア 2位
Adam Yurchick
2 Sundering Titan
3 Oblivion Ring
4 Condescend
3 Fact Or Fiction
4 Remand
4 Thirst For Knowledge
2 Mindslaver
2 Decree Of Justice
3 Wrath Of God
4 Azorius Signet
2 Chrome Mox
1 Engineered Explosives
1 Tormod’s Crypt
4 Hallowed Fountain
4 Skycloud Expanse
4 Tolaria West
4 Urza’s Mine
4 Urza’s Power Plant
4 Urza’s Tower
1 Academy Ruins
3 Tormod’s Crypt
2 Exalted Angel
4 Meddling Mage
3 Sphere Of Law
3 Threads Of Disloyalty
青緑が「コントロールの皮をかぶったコンボ」なら、青白はコントロールの皮をかぶったコンボ「を装った」コントロールデッキ。墓地からのギミックを使わず、神の怒りや嘘か真かでわかりやすくアドバンテージを重ねます。
ローテーションで嘘か真かを失うため、カードアドバンテージをどうするかが課題。けちな贈り物はこのタイプには合わず、独楽とシャッフルのコンビも使えません。
以下、各パーツの解説を。
ウルザの塔、ウルザの魔力炉、ウルザの鉱山
基本。この環境でこれよりマナの出る土地はありません。
神聖なる泉/繁殖池
同じく基本。
島/平地
あっても困らない基本地形。青白の場合は島2枚に平地1枚、青緑なら島が2枚か3枚で森0枚。島のうち1枚を冠雪にしておけば、けちな贈り物で両方サーチできることをお忘れなく。
溢れかえる岸辺
デュアルランド5枚に島1枚が理想的なところではあるものの、諸事情で無理。そのためこれが1枚入ります。島と森をサーチできるものがないため、前述のとおり基本地形の森は入りません。
アダーカー荒原/ヤヴィマヤの沿岸
1枚フェッチランドを使えばマナベースを十分賄えるので、あえて入れるような理由は無いかと。
アカデミーの廃墟
外せません。普通はデッキに1枚ですが、たまに2枚必要に。
トレイリア西部
これのまず利点はカウンターされないこと。アカデミーの廃墟を筆頭に、その場で必要な0マナカードをサーチ可能。そしてけちや嘘か真かと違って確実に手札に入れられること。
幽霊街
ミラーでの活躍もさることながら、Zooの樹上の村なんかを壊せる優れもの。浄土からの生命(あるいは世界のるつぼ)とのコンビネーションは凶悪。
アゾリウス/シミックの印鑑
印鑑6枚に他のマナソースを併用するのがよいかと思われます。
金属モックス
1ターン目の差し戻しや印鑑ができれば、刻印したカードの分はすぐに取り返せます。
知識の渇望
後半いらなくなった印鑑やモックスを有効活用。トロンを組むならいつでも4枚。
卑下/差し戻し
青マナ一つでおまけつきのカウンターはトロンと相性ばっちり。
撤廃
好き嫌いの分かれるところですが・・・少なくともキャントリップ。入れるのを考えてみても損は無いかと。
精神隷属機
トロン誕生以来、不動の勝ち手段。アカデミーの廃墟とのコンボで凶悪さを増すものの、単体でも十分な破壊力です。
隔離するタイタン
これも勝ち手段の一つ。トロン+マナ加速で最速3ターン目に光臨されますが、これが真価を発揮するのはゲーム中盤以降。ショックランドをまとめてむしり取ります。そのうえ死んだときにもう一度。
白金の天使
簡単に言うと、「出たら勝ち」。そうじゃなくても4/4飛行に対処できないデッキは多いです。
トリスケリオン
ガトック=ティーグなるキスキンが存在しうるために居場所のあるカード。直接ダメージが入れられることもポイントです。
剃刀刃のマスティコア
ティーグ氏を除去するもう一つの方法。神の怒りを使えない青緑なら特にお勧め。
仕組まれた爆薬
トレイリア西部からコスト0でサーチできる要員その1。頼りすぎてはいけませんが、トークンや1マナクリーチャーをなぎ払うのに便利なため、どんなトロンにも入ります。
トーモッドの墓所
サーチ要員その2。発掘がいないなら必要ないかもしれないけれど・・・
虚空の杯
特定のマナ域を封じられて窒息するデッキはけっこうあります。このデッキの場合モックスから1ターン目にX=1で置くことも可能です。ストーム、Zoo、バーンデッキは1マナを止められるとかなり困ります。個人的には好みではないものの、手段としてはありでしょう。
ここまでが白青と青緑でどちらにも入ると思われるカード達。ここから先は入るバージョンによって異なってきます。
けちな贈り物
青緑トロン用のサーチカード。青白のバージョンにはフラッシュバックも発掘も無いため使い勝手がよくありません。
浄土からの生命
緑を足してまでトロンに使いたいカード。発掘のおかげで、捨てさせられても墓地に置かれてもプレイしても手札に戻せます。フェッチランド、幽霊街、足りないトロンやアカデミーの廃墟、なんでもどうぞ。
根の壁
一瞬の平和がなくなったのでそれを埋める守備的なカードを探さなくてはなりません。殴ってくるデッキに対して「フラッシュバックつきTime Walk」だったのに対し、根の壁は先ほど5~8枚が最適と書いたように、印鑑の枚数を調節できます。一瞬の平和の穴を埋めきったとまでは言えないものの、これはこれで良いところもあるかと。
羊術/猿術
羊術は対ガトックや予期しないデカブツに「緑単の恐怖」くらいの働きをしてくれます。猿術は3/3の丘巨人を場に残してしまうため羊術ほどは強くありませんが、それでも何も無いよりは。
ここまでで言えること:青白トロンがなくなって一番困るのは嘘か真か。青緑は一瞬の平和。
(続きます)
全訳するとかなり長いんで適当に。
次のエクステンデッドシーズンに備え、RDWとトロンが紹介されてます。
まずRDWのほうから。
Red Deck Wins
4 Mogg Fanatic
4 Keldon Marauders
4 Lava Spike
4 Rift Bolt
4 Shrapnel Blast
4 Magma Jet
4 Flames of the Blood Hand
4 Incinerate
2 Shard Volley
2 Sufuric Vortex
10 Mountain
4 Great Furnace
4 Blinkmoth Nexus
2 Darksteel Citadel
RDWの長所
・比較的安価
・カードの代替がしやすくローテーションの被害が少ない
・独楽が禁止になったため天敵の相殺が消える
・難しいことが嫌いな人に
よりアドバンテージを意識したい人はこっちのタッチ黒を。
Dark RDW
4 Mogg Fanatic
4 Keldon Marauders
4 Dark Confidant
2 Chrome Mox
4 Magma Jet
4 Shrapnel Blast
4 Flames of the Blood Hand
2 Shard Volley
4 Incinerate
4 Lava Spike
4 Spark Elemental
4 Vault of Whispers
4 Great Furnace
6 Mountain
4 Blood Crypt
2 Bloodstained Mire
サイドボードからは燻しに根絶、思考囲いなどお好きにどうぞ。ボブ最高。
次はトロン。
まずは雛形となる旧環境のデッキから紹介し、次いでパーツの選択、最後にデッキレシピがあります。
青緑トロン(旧環境)
PTQハリウッド シカゴ 2位
Josh Wludyka
1 Platinum Angel
1 Sundering Titan
1 Triskelion
3 Chrome Mox
1 Engineered Explosives
4 Simic Signet
1 Tormod’s Crypt
2 Mindslaver
4 Condescend
4 Gifts Ungiven
3 Moment’s Peace
4 Remand
3 Repeal
4 Thirst For Knowledge
1 Life From The Loam
1 Island
1 Snow-covered Island
3 Breeding Pool
1 Flooded Strand
1 Lonely Sandbar
1 Polluted Delta
2 Tolaria West
4 Urza’s Mine
4 Urza’s Power Plant
4 Urza’s Tower
1 Academy Ruins
3 Tormod’s Crypt
1 Triskelion
1 Indrik Stomphowler
4 Tarmogoyf
3 Threads Of Disloyalty
2 Venser, Shaper Savant
1 Ghost Quarter
コントロールの皮をかぶったコンボデッキ。
けちな贈り物をプレイできるようになるまで一瞬の平和とカウンターで身を守り、けちで足りないトロンのパーツや浄土からの生命、必要なら1枚挿しのカードをサーチ。アカデミーの廃墟のおかげで何度でもアーティファクトを再利用可能で、一瞬の平和や浄土からの生命は手札にあっても墓地にあっても同じこと。12マナと精神隷属機、アカデミーの廃墟で「ずっと俺のターン」をどうぞ。
次に青白トロン。
GPフィラデルフィア 2位
Adam Yurchick
2 Sundering Titan
3 Oblivion Ring
4 Condescend
3 Fact Or Fiction
4 Remand
4 Thirst For Knowledge
2 Mindslaver
2 Decree Of Justice
3 Wrath Of God
4 Azorius Signet
2 Chrome Mox
1 Engineered Explosives
1 Tormod’s Crypt
4 Hallowed Fountain
4 Skycloud Expanse
4 Tolaria West
4 Urza’s Mine
4 Urza’s Power Plant
4 Urza’s Tower
1 Academy Ruins
3 Tormod’s Crypt
2 Exalted Angel
4 Meddling Mage
3 Sphere Of Law
3 Threads Of Disloyalty
青緑が「コントロールの皮をかぶったコンボ」なら、青白はコントロールの皮をかぶったコンボ「を装った」コントロールデッキ。墓地からのギミックを使わず、神の怒りや嘘か真かでわかりやすくアドバンテージを重ねます。
ローテーションで嘘か真かを失うため、カードアドバンテージをどうするかが課題。けちな贈り物はこのタイプには合わず、独楽とシャッフルのコンビも使えません。
以下、各パーツの解説を。
ウルザの塔、ウルザの魔力炉、ウルザの鉱山
基本。この環境でこれよりマナの出る土地はありません。
神聖なる泉/繁殖池
同じく基本。
島/平地
あっても困らない基本地形。青白の場合は島2枚に平地1枚、青緑なら島が2枚か3枚で森0枚。島のうち1枚を冠雪にしておけば、けちな贈り物で両方サーチできることをお忘れなく。
溢れかえる岸辺
デュアルランド5枚に島1枚が理想的なところではあるものの、諸事情で無理。そのためこれが1枚入ります。島と森をサーチできるものがないため、前述のとおり基本地形の森は入りません。
アダーカー荒原/ヤヴィマヤの沿岸
1枚フェッチランドを使えばマナベースを十分賄えるので、あえて入れるような理由は無いかと。
アカデミーの廃墟
外せません。普通はデッキに1枚ですが、たまに2枚必要に。
トレイリア西部
これのまず利点はカウンターされないこと。アカデミーの廃墟を筆頭に、その場で必要な0マナカードをサーチ可能。そしてけちや嘘か真かと違って確実に手札に入れられること。
幽霊街
ミラーでの活躍もさることながら、Zooの樹上の村なんかを壊せる優れもの。浄土からの生命(あるいは世界のるつぼ)とのコンビネーションは凶悪。
アゾリウス/シミックの印鑑
印鑑6枚に他のマナソースを併用するのがよいかと思われます。
金属モックス
1ターン目の差し戻しや印鑑ができれば、刻印したカードの分はすぐに取り返せます。
知識の渇望
後半いらなくなった印鑑やモックスを有効活用。トロンを組むならいつでも4枚。
卑下/差し戻し
青マナ一つでおまけつきのカウンターはトロンと相性ばっちり。
撤廃
好き嫌いの分かれるところですが・・・少なくともキャントリップ。入れるのを考えてみても損は無いかと。
精神隷属機
トロン誕生以来、不動の勝ち手段。アカデミーの廃墟とのコンボで凶悪さを増すものの、単体でも十分な破壊力です。
隔離するタイタン
これも勝ち手段の一つ。トロン+マナ加速で最速3ターン目に光臨されますが、これが真価を発揮するのはゲーム中盤以降。ショックランドをまとめてむしり取ります。そのうえ死んだときにもう一度。
白金の天使
簡単に言うと、「出たら勝ち」。そうじゃなくても4/4飛行に対処できないデッキは多いです。
トリスケリオン
ガトック=ティーグなるキスキンが存在しうるために居場所のあるカード。直接ダメージが入れられることもポイントです。
剃刀刃のマスティコア
ティーグ氏を除去するもう一つの方法。神の怒りを使えない青緑なら特にお勧め。
仕組まれた爆薬
トレイリア西部からコスト0でサーチできる要員その1。頼りすぎてはいけませんが、トークンや1マナクリーチャーをなぎ払うのに便利なため、どんなトロンにも入ります。
トーモッドの墓所
サーチ要員その2。発掘がいないなら必要ないかもしれないけれど・・・
虚空の杯
特定のマナ域を封じられて窒息するデッキはけっこうあります。このデッキの場合モックスから1ターン目にX=1で置くことも可能です。ストーム、Zoo、バーンデッキは1マナを止められるとかなり困ります。個人的には好みではないものの、手段としてはありでしょう。
ここまでが白青と青緑でどちらにも入ると思われるカード達。ここから先は入るバージョンによって異なってきます。
けちな贈り物
青緑トロン用のサーチカード。青白のバージョンにはフラッシュバックも発掘も無いため使い勝手がよくありません。
浄土からの生命
緑を足してまでトロンに使いたいカード。発掘のおかげで、捨てさせられても墓地に置かれてもプレイしても手札に戻せます。フェッチランド、幽霊街、足りないトロンやアカデミーの廃墟、なんでもどうぞ。
根の壁
一瞬の平和がなくなったのでそれを埋める守備的なカードを探さなくてはなりません。殴ってくるデッキに対して「フラッシュバックつきTime Walk」だったのに対し、根の壁は先ほど5~8枚が最適と書いたように、印鑑の枚数を調節できます。一瞬の平和の穴を埋めきったとまでは言えないものの、これはこれで良いところもあるかと。
羊術/猿術
羊術は対ガトックや予期しないデカブツに「緑単の恐怖」くらいの働きをしてくれます。猿術は3/3の丘巨人を場に残してしまうため羊術ほどは強くありませんが、それでも何も無いよりは。
ここまでで言えること:青白トロンがなくなって一番困るのは嘘か真か。青緑は一瞬の平和。
(続きます)
メインフェイズ:ブロック構築を斬る、パート1
2008年6月21日例によってかなり適当です。
やらなきゃならない記事も多いのでしばらくこんな感じが続くかと。
http://www.starcitygames.com/php/news/article/16024.html
メインフェイズ:ブロック構築を斬る、パート1
Reuben Bresler
(前半部分はだいぶ省略)
Twilight Singers
Maindeck:
Creatures
4 Cloudthresher
1 Dread
4 Flamekin Harbinger
4 Mulldrifter
4 Shriekmaw
2 Spitebellows
1 Twilight Shepherd
Legendary Creatures
2 Horde Of Notions
Instants
2 Lash Out
3 Makeshift Mannequin
Tribal Instants
4 Nameless Inversion
Sorceries
4 Firespout
Lands
2 Fire-lit Thicket
1 Graven Cairns
4 Primal Beyond
4 Reflecting Pool
2 Shimmering Grotto
3 Sunken Ruins
3 Vivid Crag
2 Vivid Grove
3 Vivid Marsh
1 Wooded Bastion
Sideboard:
3 Wispmare
4 Pollen Lullaby
4 Thoughtseize
4 Crib Swap
なんだかチューターできない変なカードも混ざっているように見えるが、これは未知のフォーマットならベストなデッキだという自信がある。残念ながら自分の名前は「Ch」で始まって「apin」で終わらないし、「Wafo」 も「Tapa」もつかないが、これは強いと言わせてもらう。
デッキの説明に入る前に、1枚1枚カードを見ていこう。
4 雲打ち
フィールドの3分の1以上がフェアリーだと思われるので、巨大な緑の対空防御に青黒のカトンボを墜とす任務が与えられる。サプライズブロッカーとして、薄暮の大霊や復讐の亜神を止めるのにも使われる。殴れば7点。プレイテストから4枚未満になったことはない。
4 叫び大口
フィールドの3分の1以上がキスキンだと思われるので、白い奴らを葬るのに恐怖付きの生物は都合がいい。必要なら台所の嫌がらせ屋でも殺っておこう。殴ればほぼブロックされない3点。メインから入れて間違いないと思う。
4 炎渦竜巻
フィールドの3分の2以上がフェアリーとキスキン(略)。これ以上何か?4枚。異論は認めない。
4 熟考漂い
カード引けるっていいよね。それ以上説明がいるのかい?
4 名も無き転置
ようやくここにきて議論の種になりそうなカードが。入れることには差し障りないだろうが、そんなに入るのだろうか。いくつか理由はあるが、まずは考えずにプレイできること。質問は受け付けていない。(いや・・・名前が無くって・・・転置するからさ・・・)もう一つはデッキ全体とのシナジー。原始の彼方をアンタップインする、先触れでサーチ、概念で再利用。たまに雲打ちがブロックされない時に無謀な突撃っぽく使ってダメージを増やしたりする。今の枚数より減らそうとは思わない。
4 炎族の先触れ
こいつの一番いいところは?1ターン目に出てチャンプブロックできること。いやいや、馬鹿にはできない。他にも銀の弾丸サーチとか、マナカーブを整えるとか、重要な仕事をしてくれる。これをデッキに入れるなら4枚が鉄板。
3 その場しのぎの人形
デッキの潤滑油となる1枚。4枚入れたかったところだが、初手に2枚以上あるのはマリガンなので3にした。
2 恨み唸り
こいつはやばい。ドラン、カメレオン、その他(雲打ちやそのくらいのサイズを除いて)殴り勝つためのクリーチャーを除去できる。コストはたったの赤赤1。場合によってはボールライトニングっぽいビートダウンもできる。シャーマンデッキ(葉冠の古老と森林の守護者はデカいぞ)が流行るようなら枚数が増えるが、今のところはこんなもんだろう。
2 突っかかり
残念ながら元のレシピから枚数を削減されてしまった。とはいえコントロールデッキがこれを使わないのは間違いだと思っている。転置だけではキスキンに足りないこともあり、また先触れでトップが分かっている時の突っかかりは卑怯くさい。占術1で要らないものをボトムに回すことも大事なおまけだ。3点ダメージは絵に描いたケーキだが・・・かなりうまいケーキだ。
2 概念の群れ
殴り屋さん。これまでのデッキは1枚しか入れてこなかったが、こいつにハマって枚数を倍にした。速攻付きなので、質素・不敬の命令で除去するのは少なくとも1ターン待たなくてはならない。トランプルや警戒も大事。叫び大口で殺せない(あまりないけれど集団の石灰化でも死なない)というマナコストの追い風もある。何でも墓地からインスタントでプレイできるのも忘れちゃいけない。出てさえしまえば、ほとんどのデッキで始末に負えなくなるだろう。
1 戦慄
あまり見ない1枚でもあるけれど、殴り屋さんその2。無慈悲な能力もフェアリーに結構効いてくれるし、畏怖付き6/6はフェアリー以外のデッキにはかなりのクロックになる。墓地に落ちた時誘発するシャッフル云々という能力にはあまりお目にかかっていないが、それが重要になることもあるかもしれない。(訳注:概念の群れ、人形など)
1 黄昏の番人
言いたいことは分かる。「こいつはエレメンタルじゃないし、6マナだし、そのうえトリプルシンボルだ」ってことだろ。チェ・ゲバラや大統領指名選挙扱いかもしれないが、コマンド相手の戦闘後に、人形で釣ってきた時の破壊力は尋常じゃない。チューターできる手段もないが、ゲームをひっくり返す力のあるこれは入れる価値があると思う。
(サイドボード)
4 花粉の子守歌
もう明らかに対キスキン。キスキン相手の場合なら、「Time Walk。激突に勝ったら、もう一度Time Walk。」というテキストになる。Changeling Zooや赤単エレメンタルのような超アグレッシブデッキにも有効。
4 思考囲い
コマンドやコントロールデッキに。1ターン目にプレイする必要は全くない。何か通したいスペルがある時や、相手の動きを止めたい時。あとはこのブロック構築における、何かしらのシークレットテク封じに。
3 薄れ馬
もともと台所の嫌がらせ屋対策用のスロットだったが、子守歌を使うことにしたので対フェアリーのカードを入れた。フェアリーはすでに有利なマッチアップだが、薄れ馬はこのデッキと相性がいい。
4 外身の交換
最近までは忘却の輪だったが、薄れ馬が入ったことで苦花を除去する役目が無くなった。生かしておきたくないデカブツ(森林の守護者、概念の群れ、カメレオン、ドラン、大霊など)を無害化できるし、ただのエンチャントと違ってサーチできる点も大きな魅力。
このデッキの戦績は悪くないはずだ。カウンターがない分、コマンドがきつくなるが、それでも50−50はある。次回の記事でさらに掘り下げていこうと思う。それじゃあまた。
Reuben Bresler
やらなきゃならない記事も多いのでしばらくこんな感じが続くかと。
http://www.starcitygames.com/php/news/article/16024.html
メインフェイズ:ブロック構築を斬る、パート1
Reuben Bresler
(前半部分はだいぶ省略)
Twilight Singers
Maindeck:
Creatures
4 Cloudthresher
1 Dread
4 Flamekin Harbinger
4 Mulldrifter
4 Shriekmaw
2 Spitebellows
1 Twilight Shepherd
Legendary Creatures
2 Horde Of Notions
Instants
2 Lash Out
3 Makeshift Mannequin
Tribal Instants
4 Nameless Inversion
Sorceries
4 Firespout
Lands
2 Fire-lit Thicket
1 Graven Cairns
4 Primal Beyond
4 Reflecting Pool
2 Shimmering Grotto
3 Sunken Ruins
3 Vivid Crag
2 Vivid Grove
3 Vivid Marsh
1 Wooded Bastion
Sideboard:
3 Wispmare
4 Pollen Lullaby
4 Thoughtseize
4 Crib Swap
なんだかチューターできない変なカードも混ざっているように見えるが、これは未知のフォーマットならベストなデッキだという自信がある。残念ながら自分の名前は「Ch」で始まって「apin」で終わらないし、「Wafo」 も「Tapa」もつかないが、これは強いと言わせてもらう。
デッキの説明に入る前に、1枚1枚カードを見ていこう。
4 雲打ち
フィールドの3分の1以上がフェアリーだと思われるので、巨大な緑の対空防御に青黒のカトンボを墜とす任務が与えられる。サプライズブロッカーとして、薄暮の大霊や復讐の亜神を止めるのにも使われる。殴れば7点。プレイテストから4枚未満になったことはない。
4 叫び大口
フィールドの3分の1以上がキスキンだと思われるので、白い奴らを葬るのに恐怖付きの生物は都合がいい。必要なら台所の嫌がらせ屋でも殺っておこう。殴ればほぼブロックされない3点。メインから入れて間違いないと思う。
4 炎渦竜巻
フィールドの3分の2以上がフェアリーとキスキン(略)。これ以上何か?4枚。異論は認めない。
4 熟考漂い
カード引けるっていいよね。それ以上説明がいるのかい?
4 名も無き転置
ようやくここにきて議論の種になりそうなカードが。入れることには差し障りないだろうが、そんなに入るのだろうか。いくつか理由はあるが、まずは考えずにプレイできること。質問は受け付けていない。(いや・・・名前が無くって・・・転置するからさ・・・)もう一つはデッキ全体とのシナジー。原始の彼方をアンタップインする、先触れでサーチ、概念で再利用。たまに雲打ちがブロックされない時に無謀な突撃っぽく使ってダメージを増やしたりする。今の枚数より減らそうとは思わない。
4 炎族の先触れ
こいつの一番いいところは?1ターン目に出てチャンプブロックできること。いやいや、馬鹿にはできない。他にも銀の弾丸サーチとか、マナカーブを整えるとか、重要な仕事をしてくれる。これをデッキに入れるなら4枚が鉄板。
3 その場しのぎの人形
デッキの潤滑油となる1枚。4枚入れたかったところだが、初手に2枚以上あるのはマリガンなので3にした。
2 恨み唸り
こいつはやばい。ドラン、カメレオン、その他(雲打ちやそのくらいのサイズを除いて)殴り勝つためのクリーチャーを除去できる。コストはたったの赤赤1。場合によってはボールライトニングっぽいビートダウンもできる。シャーマンデッキ(葉冠の古老と森林の守護者はデカいぞ)が流行るようなら枚数が増えるが、今のところはこんなもんだろう。
2 突っかかり
残念ながら元のレシピから枚数を削減されてしまった。とはいえコントロールデッキがこれを使わないのは間違いだと思っている。転置だけではキスキンに足りないこともあり、また先触れでトップが分かっている時の突っかかりは卑怯くさい。占術1で要らないものをボトムに回すことも大事なおまけだ。3点ダメージは絵に描いたケーキだが・・・かなりうまいケーキだ。
2 概念の群れ
殴り屋さん。これまでのデッキは1枚しか入れてこなかったが、こいつにハマって枚数を倍にした。速攻付きなので、質素・不敬の命令で除去するのは少なくとも1ターン待たなくてはならない。トランプルや警戒も大事。叫び大口で殺せない(あまりないけれど集団の石灰化でも死なない)というマナコストの追い風もある。何でも墓地からインスタントでプレイできるのも忘れちゃいけない。出てさえしまえば、ほとんどのデッキで始末に負えなくなるだろう。
1 戦慄
あまり見ない1枚でもあるけれど、殴り屋さんその2。無慈悲な能力もフェアリーに結構効いてくれるし、畏怖付き6/6はフェアリー以外のデッキにはかなりのクロックになる。墓地に落ちた時誘発するシャッフル云々という能力にはあまりお目にかかっていないが、それが重要になることもあるかもしれない。(訳注:概念の群れ、人形など)
1 黄昏の番人
言いたいことは分かる。「こいつはエレメンタルじゃないし、6マナだし、そのうえトリプルシンボルだ」ってことだろ。チェ・ゲバラや大統領指名選挙扱いかもしれないが、コマンド相手の戦闘後に、人形で釣ってきた時の破壊力は尋常じゃない。チューターできる手段もないが、ゲームをひっくり返す力のあるこれは入れる価値があると思う。
(サイドボード)
4 花粉の子守歌
もう明らかに対キスキン。キスキン相手の場合なら、「Time Walk。激突に勝ったら、もう一度Time Walk。」というテキストになる。Changeling Zooや赤単エレメンタルのような超アグレッシブデッキにも有効。
4 思考囲い
コマンドやコントロールデッキに。1ターン目にプレイする必要は全くない。何か通したいスペルがある時や、相手の動きを止めたい時。あとはこのブロック構築における、何かしらのシークレットテク封じに。
3 薄れ馬
もともと台所の嫌がらせ屋対策用のスロットだったが、子守歌を使うことにしたので対フェアリーのカードを入れた。フェアリーはすでに有利なマッチアップだが、薄れ馬はこのデッキと相性がいい。
4 外身の交換
最近までは忘却の輪だったが、薄れ馬が入ったことで苦花を除去する役目が無くなった。生かしておきたくないデカブツ(森林の守護者、概念の群れ、カメレオン、ドラン、大霊など)を無害化できるし、ただのエンチャントと違ってサーチできる点も大きな魅力。
このデッキの戦績は悪くないはずだ。カウンターがない分、コマンドがきつくなるが、それでも50−50はある。次回の記事でさらに掘り下げていこうと思う。それじゃあまた。
Reuben Bresler
そしてまた始まる・・・
2008年6月5日http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgcom/daily/mf201
Mike Floresの記事を扱うのは Who’s the Beatdown? 以来と、実に久しぶり。
このサイトの更新自体が久しぶりですね、ごめんなさい。
以下適当に。デッキリストはリンク先から参照してください。
先週のグランプリ、バーミンガムのトップ8の分布は以下の通り。
鏡編み入りキスキン 3(優勝)
フェアリー 3
Quick ’n Toast 1
エレメンタル 1
スタンダードの流れを汲んで、大多数を占めたのはフェアリー。
キスキンはスタンダードにもありましたが、トークン大量生産、俊速で出るロード、
そして鏡編みと趣がだいぶ違います。残った2つは5色デッキで、
Quick’n’ToastはWafo-Tapaがハリウッドで使ったデッキをブロック構築に
直したもので、デッキ作成者はもちろんWafo-Tapaその人。
・キスキン
従来の白ウィニーと違うところは、このアーキタイプとしてはマナバランスが重めで、土地が多く入っているところ。ひなびた小村みたいに「たまに土地」扱いなのもあります。
また、コンバットトリックと決定力が違うこと。
クリーチャー全てでアタック、鏡編みをシスルダウンのしもべや皺だらけの主に・・・うっかり通すとダメージが恐ろしい事になります。メドウグレインの騎士は、部族シナジーを考えるとMtG史上最強の2マナクリーチャーかもしれません。
・フェアリー
スタンダードのデッキとほとんど変化がありません。
ルーンのほつれ→砕かれた野望、祖先の幻視→思案くらいですね。
(編注:元の文も短いですが、まとめると2行になってしまう・・・書くことがない)
・Quick ’n Toast
アドバンテージ内蔵クリーチャーで詰まったデッキ。
クリーチャー除去の叫び大口、カードドローの熟考漂い、対空用の雲打ち、頑強付きの台所の嫌がらせ屋、羽毛覆いすらもサプライズブロッカーとしてアドバンテージを取れます。
スペルもアドバンテージ用のカードで構成され、その場に応じて必要なカードを持ってくるその場しのぎの人形、ボードコントロール、そして大量のカードを引ける思考の泉。(使用者のBucherによると、これが一番大事だとか)
このデッキのすごいところが、サイドボードから欲しいカードを運用できるところ。赤緑両方使える炎渦竜巻、雲打ちの4枚目、質素な命令に思考の粉砕・・・
ええ、これ青いデッキですよ?
・エレメンタル
1ターン目、炎族の先触れ。
2ターン目、煙束ね。
3ターン目、概念の群れ!
このデッキなら簡単に概念の群れが出ます。速攻・警戒・トランプルとアクローマっぽい殴り方ができたり、デッキに満載されてる想起メカニズムと実に噛み合います。
Quick ’n Toastやエレメンタルを使う時のご注意を。
キスキン相手の時、雲打ちは幽体の行列からのトークンをなぎ倒せるかに見えますが・・・
スピリットトークン3体でアタック→雲打ち想起→では雲打ちが出たら鏡編み、対象は雲打ちで・・・→合掌。
新しいフォーマットのいいところは新鮮なこと。新しいデッキリストの骨格、ツール、出発点、試してみるべきこと・・・やれることに限界はありません。果たして鏡編み入りキスキンがPTQや夏のグランプリシーズンの顔になるのか、そして緑白アグロデッキの復権はなるのか?
ベルリン行きへの健闘を祈る!
Mike Floresの記事を扱うのは Who’s the Beatdown? 以来と、実に久しぶり。
このサイトの更新自体が久しぶりですね、ごめんなさい。
以下適当に。デッキリストはリンク先から参照してください。
先週のグランプリ、バーミンガムのトップ8の分布は以下の通り。
鏡編み入りキスキン 3(優勝)
フェアリー 3
Quick ’n Toast 1
エレメンタル 1
スタンダードの流れを汲んで、大多数を占めたのはフェアリー。
キスキンはスタンダードにもありましたが、トークン大量生産、俊速で出るロード、
そして鏡編みと趣がだいぶ違います。残った2つは5色デッキで、
Quick’n’ToastはWafo-Tapaがハリウッドで使ったデッキをブロック構築に
直したもので、デッキ作成者はもちろんWafo-Tapaその人。
・キスキン
従来の白ウィニーと違うところは、このアーキタイプとしてはマナバランスが重めで、土地が多く入っているところ。ひなびた小村みたいに「たまに土地」扱いなのもあります。
また、コンバットトリックと決定力が違うこと。
クリーチャー全てでアタック、鏡編みをシスルダウンのしもべや皺だらけの主に・・・うっかり通すとダメージが恐ろしい事になります。メドウグレインの騎士は、部族シナジーを考えるとMtG史上最強の2マナクリーチャーかもしれません。
・フェアリー
スタンダードのデッキとほとんど変化がありません。
ルーンのほつれ→砕かれた野望、祖先の幻視→思案くらいですね。
(編注:元の文も短いですが、まとめると2行になってしまう・・・書くことがない)
・Quick ’n Toast
アドバンテージ内蔵クリーチャーで詰まったデッキ。
クリーチャー除去の叫び大口、カードドローの熟考漂い、対空用の雲打ち、頑強付きの台所の嫌がらせ屋、羽毛覆いすらもサプライズブロッカーとしてアドバンテージを取れます。
スペルもアドバンテージ用のカードで構成され、その場に応じて必要なカードを持ってくるその場しのぎの人形、ボードコントロール、そして大量のカードを引ける思考の泉。(使用者のBucherによると、これが一番大事だとか)
このデッキのすごいところが、サイドボードから欲しいカードを運用できるところ。赤緑両方使える炎渦竜巻、雲打ちの4枚目、質素な命令に思考の粉砕・・・
ええ、これ青いデッキですよ?
・エレメンタル
1ターン目、炎族の先触れ。
2ターン目、煙束ね。
3ターン目、概念の群れ!
このデッキなら簡単に概念の群れが出ます。速攻・警戒・トランプルとアクローマっぽい殴り方ができたり、デッキに満載されてる想起メカニズムと実に噛み合います。
Quick ’n Toastやエレメンタルを使う時のご注意を。
キスキン相手の時、雲打ちは幽体の行列からのトークンをなぎ倒せるかに見えますが・・・
スピリットトークン3体でアタック→雲打ち想起→では雲打ちが出たら鏡編み、対象は雲打ちで・・・→合掌。
新しいフォーマットのいいところは新鮮なこと。新しいデッキリストの骨格、ツール、出発点、試してみるべきこと・・・やれることに限界はありません。果たして鏡編み入りキスキンがPTQや夏のグランプリシーズンの顔になるのか、そして緑白アグロデッキの復権はなるのか?
ベルリン行きへの健闘を祈る!
発掘に勝つ
2008年3月6日非常にお久しぶりです。
3月になるまで放置するつもりは全くなかったのですが、
仕事が忙しいとか、友人が調整に付き合わないから拗ねてた
など、諸々の事情で更新がままなりませんでした。
ていうか、もう忘れ去られたかな?
というわけで全訳をやってる暇はなく、
当面は内容を適当に斜め読みしてお茶を濁します。
しばらくはエクステンデッドをやる方向で。
http://magic.tcgplayer.com/db/print.asp?ID=7960
かなり前のやつですが、とっかかりはこんなところから。
発掘に勝つにはどうすればいいの?という内容です。
1デッキの動きを理解しよう
使うつもりがなくてもプロキシーで組んで回しましょう。
サイド前はちょっとでいいですが、サイド後は入念に。
黄泉からの橋によるトークン生産のタイミングなど、
頭に入れるべき事は多いです。
2このデッキを無視しない
「他のデッキに勝てばいい」とか「メタられてるから
逆に使う人がいない」など、勝手な思いこみは捨てましょう。
運だけじゃPTQは勝てません。
3サイドボードは4枚じゃ足りない
虚空の力線4枚でもトーモッドの墓所4枚でも不足です。
相手の動きに干渉できないなら7枚は必要。
ガトック=ティーグ、オアリムの詠唱、モグの狂信者など、
何らかの形で邪魔ができるならその分を差し引いて
構いません。
4初手力線、1ターン目墓所でも勝ち確定ではない
筆者が不朽の理想デッキを使い、
初手に墓所が3枚あっても負けたそうです。
蒸気の連鎖や残響する真実でバウンスされて
陰謀団式療法で捨てさせられたり、虚空の杯X=0で
止められたりします。
5トーモッドの墓所はソーサリーじゃない
すぐに使いたいのをこらえ、待てるだけ待ちましょう。
戦慄の復活にレスポンスで十分です。発掘は墓地をリソースに
して勝つデッキなので、相手が使いたい時に取り上げてしまう
のが墓所の使い時ではないでしょうか。
6虚空の力線で安心しない
青マナだけで蒸気の連鎖をプレイできるため、虚空の力線は
あまり防波堤とはなってくれません。他にも対策が必要。
発掘はどんなデッキにも蒸気の連鎖を入れてくるうえ、
引くまでマリガンができるくらいマリガンにも強いデッキです。
7それよりは根絶
あまり使われませんが、使い勝手は墓所より良いはず。
たとえば相手が墓トロールを発掘して戦慄の復活が
落ちた時など、メインフェイズに入る前に抑止できます。
8「対策カードを入れ、引けるよう祈る」のは前向きじゃない
それだと相手にバイを献上するだけ。
普段のカードからどうやって相手への対策ができるか
考えましょう。レスポンスで自分のクリーチャーを殺すなど、
発掘相手の場合は普通のデッキではやらないプレイングが
正解になります。発掘は普通のゲームとは違う気もしますが、
それでもMtGのカードを使ったデッキには変わりはなし。
以下省略。そろそろ残業に戻ります。
GP静岡本戦は出られませんが、日曜日のPTQは
出られたら出たいです。出張の狭間って素晴らしい。
片道とはいえ、トラベルマネー支給でございます。
3月になるまで放置するつもりは全くなかったのですが、
仕事が忙しいとか、友人が調整に付き合わないから拗ねてた
など、諸々の事情で更新がままなりませんでした。
ていうか、もう忘れ去られたかな?
というわけで全訳をやってる暇はなく、
当面は内容を適当に斜め読みしてお茶を濁します。
しばらくはエクステンデッドをやる方向で。
http://magic.tcgplayer.com/db/print.asp?ID=7960
かなり前のやつですが、とっかかりはこんなところから。
発掘に勝つにはどうすればいいの?という内容です。
1デッキの動きを理解しよう
使うつもりがなくてもプロキシーで組んで回しましょう。
サイド前はちょっとでいいですが、サイド後は入念に。
黄泉からの橋によるトークン生産のタイミングなど、
頭に入れるべき事は多いです。
2このデッキを無視しない
「他のデッキに勝てばいい」とか「メタられてるから
逆に使う人がいない」など、勝手な思いこみは捨てましょう。
運だけじゃPTQは勝てません。
3サイドボードは4枚じゃ足りない
虚空の力線4枚でもトーモッドの墓所4枚でも不足です。
相手の動きに干渉できないなら7枚は必要。
ガトック=ティーグ、オアリムの詠唱、モグの狂信者など、
何らかの形で邪魔ができるならその分を差し引いて
構いません。
4初手力線、1ターン目墓所でも勝ち確定ではない
筆者が不朽の理想デッキを使い、
初手に墓所が3枚あっても負けたそうです。
蒸気の連鎖や残響する真実でバウンスされて
陰謀団式療法で捨てさせられたり、虚空の杯X=0で
止められたりします。
5トーモッドの墓所はソーサリーじゃない
すぐに使いたいのをこらえ、待てるだけ待ちましょう。
戦慄の復活にレスポンスで十分です。発掘は墓地をリソースに
して勝つデッキなので、相手が使いたい時に取り上げてしまう
のが墓所の使い時ではないでしょうか。
6虚空の力線で安心しない
青マナだけで蒸気の連鎖をプレイできるため、虚空の力線は
あまり防波堤とはなってくれません。他にも対策が必要。
発掘はどんなデッキにも蒸気の連鎖を入れてくるうえ、
引くまでマリガンができるくらいマリガンにも強いデッキです。
7それよりは根絶
あまり使われませんが、使い勝手は墓所より良いはず。
たとえば相手が墓トロールを発掘して戦慄の復活が
落ちた時など、メインフェイズに入る前に抑止できます。
8「対策カードを入れ、引けるよう祈る」のは前向きじゃない
それだと相手にバイを献上するだけ。
普段のカードからどうやって相手への対策ができるか
考えましょう。レスポンスで自分のクリーチャーを殺すなど、
発掘相手の場合は普通のデッキではやらないプレイングが
正解になります。発掘は普通のゲームとは違う気もしますが、
それでもMtGのカードを使ったデッキには変わりはなし。
以下省略。そろそろ残業に戻ります。
GP静岡本戦は出られませんが、日曜日のPTQは
出られたら出たいです。出張の狭間って素晴らしい。
片道とはいえ、トラベルマネー支給でございます。
Lorwyn Chapter?
2007年11月26日エルフの一行が光り葉の境を示す標まで来たのは、太陽が地に着いて半時立ってからだった。周囲の森や茂みからはっきりと区別のつく、曲げられ、彫刻の施された、年経た赤褐色の樫がその標である。標の樹皮は優雅に整えられ、ここを通ったエルフの貴族が印章や聖印を貼り付けていく。ここ最近行き来が盛んだったこともあり、印章のほとんどはまだ魔法の残滓で照り輝いている。その用件の大部分は来る婚礼に関するものだった。
マラレンの瞳は輝く標を捉え、声にならない危機を覚えた。婚礼の一行はもっと早くに着くべきだった。花嫁が長居をしなければこうはならなかったろう。とはいえ、花嫁のペラダラはエルフの階層の最高位にいる。一方で、マラレンは違う。そこに注意などの余地は無かった。マラレンのような、下からの物言いなど叱責しか招かない・・・理非がどちらにあるかなど棚に上がっている。
それでも、花嫁の遅刻のせいで式が台無しになる様子は無かった。ペラダラはこれから夫となる相手に実際に会うのは初めてなので、完璧な第一印象を与えるため、時間をかけるのは理解のできることだった。身分で言うと、ペラダラは「完全者」、エルフの身分制度で最も崇敬を得る、高潔なる者たちの中でも選ばれ賛美されし者の一人。彼女はことのほか美しく、顔かたちともに申し分無く、微細なところまで対称性を持ち、黒い目は大きく見開かれ、髪は長くて見るものを虜にし、頭の前の部分から2本の短い優美に曲がった角が生えている。何もしなくても心打たれるほどの美しさだが、おめかしの時間と巧みな技が彼女を完璧な美を与え、そして外見にふさわしい淀みの無い声が備わっている。
この身分制度は、エルフ達を内側と外側の価値によって区別するのに適しているため、部族の垣根を越え古くから存在している。完全者のエルフはその頂点に立つ。マラレンはその次の「優雅なる者」として「穢れなき者」の上に立ち、穢れなき者は「誤りなき者」に命令する。誤りなき者はエルフの中で最下層だが、まだエルフとしての扱いを受ける。さらに下は自然の祝福を永遠に失う。そのような汚らわしきものに地位や名前など与えられない。
また、部族としては地理的、血族的な事情で分かれていた。どの2つをとっても強さや数で拮抗しているわけではないが、政略的な結婚と緻密な外交によって、ローウィンのエルフ達は比較的平和を保ってこられた。最も力のある部族は光り葉。偉大なる森を護り、その森の名を与えられた、世界に蔓延る劣等種の主。光り葉の都リス・アラナの完全者より完全なものはなく、暁の歌、ペラダラもじきにその名を連ねるはずであった。ペラダラの声はローウィンの中でも最も美しいと広く知られており、それは彼女の夫となるエルドレンもまた同じであった。エルドレンは生きている樹を彫刻して操る能力で今の地位を得た。二人は最高の組み合わせになり、片割れだけでも完全なる存在ではあるものの、二人揃えばより輝きを増すはずであった。
今回結ばれる二人の部族は決して仲が良いとは言えない。多くの物事において、暁の歌の部族はより強力で広大な光り葉に後れを取っている。言語、勢力範囲、生き物に狩りの儀式までちょっとしか変わらないのに、とマラレンは主人の10歩後ろ、4歩右側を進みながら考えていた。マラレンはペラダラの側にいて騎乗することを許された唯一の召使いである。一行の残り、ペラダラの後をついて回る崇拝者やご機嫌取り、合唱隊はより敬意を払った距離をもって従うよう命じられている。
マラレンが側にいて仕えるということは、単なる名誉だけではなく、実際に用を足す者が必要なためでもある。ペラダラの、御用に気まぐれの全て、それがどんなにくだらないことでも応えるのがマラレンの役目である。マラレンはペラダラの命令を、下される前に予想しておかねばならない。そのため、マラレンは主人たる完全者の考えている事を読み取るのに長けていた。考えるまでもなく、マラレンはペラダラが今執着していることが手に取るように分かる。暁の歌での美と光り葉の美の基準は違うであろうか、もし全く違うとしたらどういう基準であろうか。
またマラレンは、他の一行が考えていることを知るのにも、霊感や読心を必要とはしなかった。完全者の取り巻きとして、女主人の魅惑的な美学を体現するため、連中が考えている事は直接顔や行動に出ているのだから。
分からないとすれば合唱隊だろうか。マラレンは隊列を組んで銀色のローブを纏うエルフ達を眺めた。ペラダラの合唱隊は、声を抑え、切れ目がなく、絶え間なく変化するメロディーで、最も美しい完全者が歌いたくなればいついかなるときでも合わせられるようにしている。ペラダラが眠っている時でさえも、合唱隊は街の守衛のごとく6人ずつ交替に立ち、歌を途切れさせることはない。
合唱隊の努力もむなしく、最も美しい完全者は歌う気にはならないようだった。ペラダラは理由もなく歌うことはなく、今はその理由がない。
暁の歌の立場を考えると、完全者の側近でなくとも、光り葉が自分たちの女主人の美を受け入れるか考えずにはいられなかった。そのことを最も悩んでいるのはペラダラ本人であること、自分の主人が声についてはすでに高い水準を保っている以上、見目にこだわっていることもマラレンは分かっていた。ペラダラから歌の才能を取ってしまうと、彼女の地位には疑問符が付くかもしれない。自らを「優雅なる者」に過ぎない身として、このことをあり得ない仮定として切り捨て、求められるまで意見は言わないことにしていた。
間近に迫ったペラダラの婚礼によって、暁の歌の、独立した部族としての地位はおそらく終わるだろう。光り葉はより勢いを増し、2・30年後には、暁の歌という部族など、ローウィンの短命なエルフのうちでも年寄りしか覚えていないかもしれない。そもそも暁の歌の様式が生き残るのだろうか。予定通りペラダラが結婚すれば、その歌は何世代にも渡って木立に響くことはあるのだろうか。
ペラダラは自らの乗騎である、長い足を持つ鹿を標の樹まで近づけた。完全者のエルフがここを通る際、標の樹に印を残さねばならない。厳格なエルフの掟により、ペラダラは強力な魔法によって印章を貼ることを求められ、そのため標の樹に清らかな川の水と"月の手袋(ツキノテブクロ)"によって、永遠に消えない跡を残さねばならない。
「マラレンよ」
ペラダラは呼びかけた。しなやかで、優美に巻かれたペラダラの角が牡鹿のように光り輝く。
「月の手袋を所望じゃ」
「もちろんでございます、最も美しい完全者ペラダラよ」
「ならば行くがよい」 ペラダラはフンと鼻を鳴らした。 「もうこれ以上の遅れはいらぬ」
もし手間取ったなら侍女のせいにされてしまう!
マラレンは最初から野まで月の手袋を探しに行くような素人ではなかった。どんなエルフ、完全者でさえも、印を残すのに急に入り用になった時に備え、いくばくか月の手袋のエキス(Moonglove Extract / ツキノテブクロのエキス)を携帯している。マラレンはこれまでに手持ちを使い果たしてしまっていた。ペラダラに至っては忘れてしまっている。これも心配のあらわれであろうか。
光り葉の境は、手頃な月の手袋を探すのに向いている場所だった。実際、おそらく訪れた中で一番質が良かったろう。月の手袋は、その恐ろしいほどの有毒のため、種をまいて育てるようなものではなく、伸びるに任せられる。また標の樹の周りということもあり、マラレンは若いスギの上と、その上に生えた青白い釣り鐘状の花を見つけるのに、遠くへと向かう必要はなかった。月の手袋はどの木の上にも生えるが、スギは花の毒性をより強くする。
マラレンは声の届くくらい近くにいたため、
「完全者よ、良き知らせです。素晴らしい月の手袋と見慣れない花を見つけました。あなた様に差し上げるための時間をいただきとう存じます。」
「途中の報告など要らぬ」がペラダラの答えだった。「必要なのは月の手袋、そしてそれを薄めるための新鮮な川の水である。優雅なる者よ、持ってきたら知らせよ。だがそれまでは無用だ。」
優雅なる者の方は溜息をついた。ペラダラの不興を買った時、マラレンの呼ばれ方は「優雅なる者」になる。マラレンはできる限り感じ良く頷き、花を採る役目と、それをどのように果たすかという問題に戻った。柔らかい森の地面は、苔や地面を這うブドウのツタでできた絨毯で、ナラやカシワ、ところによっては茨があるうえ、無数の動物が掘った巣穴が、どこに隠れているかわかったものではない。マラレンは音に聞こえた光り葉が、なぜこのようにどこもかしこもツタを生えたままにしておくのか疑問を感じた。里の「木陰の朝」を思い返したが、このような茂みはなかった。
乗騎に茂みを走らせ、木の一番下の枝目がけて跳躍させるのは論外だ。巣穴や茂みに足を取られる危険が大きい。マラレンは乗騎を停めて首と背筋を伸ばし、後ろに飛び降りた。宙返りして両足で地面に降り立つ。慎重に茨と地面を探りつつ、目当ての木の根元まで辿り着いた。
月の手袋は地面から10フィート以上離れたところにしか咲かないが、今回はそれよりさらに高いところにあった。夕日を照り返した銀のダガーを口にくわえ、両手は若いスギを掴む。驚くほど鋭い爪は木の皮に食い込み、足は荒くひび割れた表面から離れない。
マラレンの手が鋭い痛みを覚えたのは、月の手袋と木を結びつける、絡まった根本に指がかかった時だった。短い驚きとともに、反射的に伸ばした腕を引っ込める。蜂のような羽音が耳に入る。だが陰に隠れたのか視界からは消え、直接見ることはできなかった。
躊躇いがちに手を伸ばし、再び月の手袋を掴む。また羽音が聞こえたが、今度は一度に方々から集まってくるように思えた。
マラレンは、虫の羽音もさることながら、森の音が変わっているのに気付いた。聴覚的な何かが違う。鳥の歌に樹木の声、どちらも調子も早さも違わないのに、虫はこの辺り一帯の生き物と合わせていない。そしてもう一瞬の後、わずかな違いを捉えてそれに戦慄した。
合唱が止まっていた。
何たること!合唱隊を統率するマラレンの責任となり、マラレンにはペラダラの激憤を招いて喜ぶような嗜好は無かった。合唱隊にとって、歌声を絶やすことは最も完全なる女主人に対する、考え付かないほどの侮辱となる。奇妙な静寂は不吉さを増していき、マラレンは罰のことをひとまず棚にあげて考えた。自発的に歌をやめるのは、許されず、また考えられないことだが、エルフの一団すべてがそうするのは、もっと何かしら深刻な事態になっているためだろうか。
不吉であろうとなかろうと、月の手袋にあと指先数インチのところまできて、持ち帰らないわけにはいかない。マラレンは伸ばせるだけ手を伸ばし、普段の優雅さを忘れて月の手袋を引き抜いた。マラレンは、先ほど刺した何かが、自分の髪の辺りを飛びまわる気配を感じた。こちらの死角から近づきつつ、様子を伺っている。マラレンの脊椎に恐怖が駆け抜け、第六感が両足に地面で立てと命令した。ベルトに花を押し込み、木の幹から手を離して飛び降り、下に降り立った。
マラレンは道のほうに視線を向け、15歩先のものを見てはっと息を呑んだ。誰もいない。ペラダラの周りにいるはずの取り巻きも、完全な歌にあわせるはずの合唱隊も。誰も。崇拝者、おべっか使い、道中付き従う護衛も。マラレンが戻るのを待っていたはずの、暁の歌の一行がみなどこかに行ってしまっていた。
マラレンは素早く、だが慎重に道まで戻った。陽は沈みかけている。嫌な風が森の地面に埃を巻き上げた。マラレンはパニックになりかけたが、やがて見慣れた顔や姿を見つけることができた。
(続きます。あと半分くらい)
マラレンの瞳は輝く標を捉え、声にならない危機を覚えた。婚礼の一行はもっと早くに着くべきだった。花嫁が長居をしなければこうはならなかったろう。とはいえ、花嫁のペラダラはエルフの階層の最高位にいる。一方で、マラレンは違う。そこに注意などの余地は無かった。マラレンのような、下からの物言いなど叱責しか招かない・・・理非がどちらにあるかなど棚に上がっている。
それでも、花嫁の遅刻のせいで式が台無しになる様子は無かった。ペラダラはこれから夫となる相手に実際に会うのは初めてなので、完璧な第一印象を与えるため、時間をかけるのは理解のできることだった。身分で言うと、ペラダラは「完全者」、エルフの身分制度で最も崇敬を得る、高潔なる者たちの中でも選ばれ賛美されし者の一人。彼女はことのほか美しく、顔かたちともに申し分無く、微細なところまで対称性を持ち、黒い目は大きく見開かれ、髪は長くて見るものを虜にし、頭の前の部分から2本の短い優美に曲がった角が生えている。何もしなくても心打たれるほどの美しさだが、おめかしの時間と巧みな技が彼女を完璧な美を与え、そして外見にふさわしい淀みの無い声が備わっている。
この身分制度は、エルフ達を内側と外側の価値によって区別するのに適しているため、部族の垣根を越え古くから存在している。完全者のエルフはその頂点に立つ。マラレンはその次の「優雅なる者」として「穢れなき者」の上に立ち、穢れなき者は「誤りなき者」に命令する。誤りなき者はエルフの中で最下層だが、まだエルフとしての扱いを受ける。さらに下は自然の祝福を永遠に失う。そのような汚らわしきものに地位や名前など与えられない。
また、部族としては地理的、血族的な事情で分かれていた。どの2つをとっても強さや数で拮抗しているわけではないが、政略的な結婚と緻密な外交によって、ローウィンのエルフ達は比較的平和を保ってこられた。最も力のある部族は光り葉。偉大なる森を護り、その森の名を与えられた、世界に蔓延る劣等種の主。光り葉の都リス・アラナの完全者より完全なものはなく、暁の歌、ペラダラもじきにその名を連ねるはずであった。ペラダラの声はローウィンの中でも最も美しいと広く知られており、それは彼女の夫となるエルドレンもまた同じであった。エルドレンは生きている樹を彫刻して操る能力で今の地位を得た。二人は最高の組み合わせになり、片割れだけでも完全なる存在ではあるものの、二人揃えばより輝きを増すはずであった。
今回結ばれる二人の部族は決して仲が良いとは言えない。多くの物事において、暁の歌の部族はより強力で広大な光り葉に後れを取っている。言語、勢力範囲、生き物に狩りの儀式までちょっとしか変わらないのに、とマラレンは主人の10歩後ろ、4歩右側を進みながら考えていた。マラレンはペラダラの側にいて騎乗することを許された唯一の召使いである。一行の残り、ペラダラの後をついて回る崇拝者やご機嫌取り、合唱隊はより敬意を払った距離をもって従うよう命じられている。
マラレンが側にいて仕えるということは、単なる名誉だけではなく、実際に用を足す者が必要なためでもある。ペラダラの、御用に気まぐれの全て、それがどんなにくだらないことでも応えるのがマラレンの役目である。マラレンはペラダラの命令を、下される前に予想しておかねばならない。そのため、マラレンは主人たる完全者の考えている事を読み取るのに長けていた。考えるまでもなく、マラレンはペラダラが今執着していることが手に取るように分かる。暁の歌での美と光り葉の美の基準は違うであろうか、もし全く違うとしたらどういう基準であろうか。
またマラレンは、他の一行が考えていることを知るのにも、霊感や読心を必要とはしなかった。完全者の取り巻きとして、女主人の魅惑的な美学を体現するため、連中が考えている事は直接顔や行動に出ているのだから。
分からないとすれば合唱隊だろうか。マラレンは隊列を組んで銀色のローブを纏うエルフ達を眺めた。ペラダラの合唱隊は、声を抑え、切れ目がなく、絶え間なく変化するメロディーで、最も美しい完全者が歌いたくなればいついかなるときでも合わせられるようにしている。ペラダラが眠っている時でさえも、合唱隊は街の守衛のごとく6人ずつ交替に立ち、歌を途切れさせることはない。
合唱隊の努力もむなしく、最も美しい完全者は歌う気にはならないようだった。ペラダラは理由もなく歌うことはなく、今はその理由がない。
暁の歌の立場を考えると、完全者の側近でなくとも、光り葉が自分たちの女主人の美を受け入れるか考えずにはいられなかった。そのことを最も悩んでいるのはペラダラ本人であること、自分の主人が声についてはすでに高い水準を保っている以上、見目にこだわっていることもマラレンは分かっていた。ペラダラから歌の才能を取ってしまうと、彼女の地位には疑問符が付くかもしれない。自らを「優雅なる者」に過ぎない身として、このことをあり得ない仮定として切り捨て、求められるまで意見は言わないことにしていた。
間近に迫ったペラダラの婚礼によって、暁の歌の、独立した部族としての地位はおそらく終わるだろう。光り葉はより勢いを増し、2・30年後には、暁の歌という部族など、ローウィンの短命なエルフのうちでも年寄りしか覚えていないかもしれない。そもそも暁の歌の様式が生き残るのだろうか。予定通りペラダラが結婚すれば、その歌は何世代にも渡って木立に響くことはあるのだろうか。
ペラダラは自らの乗騎である、長い足を持つ鹿を標の樹まで近づけた。完全者のエルフがここを通る際、標の樹に印を残さねばならない。厳格なエルフの掟により、ペラダラは強力な魔法によって印章を貼ることを求められ、そのため標の樹に清らかな川の水と"月の手袋(ツキノテブクロ)"によって、永遠に消えない跡を残さねばならない。
「マラレンよ」
ペラダラは呼びかけた。しなやかで、優美に巻かれたペラダラの角が牡鹿のように光り輝く。
「月の手袋を所望じゃ」
「もちろんでございます、最も美しい完全者ペラダラよ」
「ならば行くがよい」 ペラダラはフンと鼻を鳴らした。 「もうこれ以上の遅れはいらぬ」
もし手間取ったなら侍女のせいにされてしまう!
マラレンは最初から野まで月の手袋を探しに行くような素人ではなかった。どんなエルフ、完全者でさえも、印を残すのに急に入り用になった時に備え、いくばくか月の手袋のエキス(Moonglove Extract / ツキノテブクロのエキス)を携帯している。マラレンはこれまでに手持ちを使い果たしてしまっていた。ペラダラに至っては忘れてしまっている。これも心配のあらわれであろうか。
光り葉の境は、手頃な月の手袋を探すのに向いている場所だった。実際、おそらく訪れた中で一番質が良かったろう。月の手袋は、その恐ろしいほどの有毒のため、種をまいて育てるようなものではなく、伸びるに任せられる。また標の樹の周りということもあり、マラレンは若いスギの上と、その上に生えた青白い釣り鐘状の花を見つけるのに、遠くへと向かう必要はなかった。月の手袋はどの木の上にも生えるが、スギは花の毒性をより強くする。
マラレンは声の届くくらい近くにいたため、
「完全者よ、良き知らせです。素晴らしい月の手袋と見慣れない花を見つけました。あなた様に差し上げるための時間をいただきとう存じます。」
「途中の報告など要らぬ」がペラダラの答えだった。「必要なのは月の手袋、そしてそれを薄めるための新鮮な川の水である。優雅なる者よ、持ってきたら知らせよ。だがそれまでは無用だ。」
優雅なる者の方は溜息をついた。ペラダラの不興を買った時、マラレンの呼ばれ方は「優雅なる者」になる。マラレンはできる限り感じ良く頷き、花を採る役目と、それをどのように果たすかという問題に戻った。柔らかい森の地面は、苔や地面を這うブドウのツタでできた絨毯で、ナラやカシワ、ところによっては茨があるうえ、無数の動物が掘った巣穴が、どこに隠れているかわかったものではない。マラレンは音に聞こえた光り葉が、なぜこのようにどこもかしこもツタを生えたままにしておくのか疑問を感じた。里の「木陰の朝」を思い返したが、このような茂みはなかった。
乗騎に茂みを走らせ、木の一番下の枝目がけて跳躍させるのは論外だ。巣穴や茂みに足を取られる危険が大きい。マラレンは乗騎を停めて首と背筋を伸ばし、後ろに飛び降りた。宙返りして両足で地面に降り立つ。慎重に茨と地面を探りつつ、目当ての木の根元まで辿り着いた。
月の手袋は地面から10フィート以上離れたところにしか咲かないが、今回はそれよりさらに高いところにあった。夕日を照り返した銀のダガーを口にくわえ、両手は若いスギを掴む。驚くほど鋭い爪は木の皮に食い込み、足は荒くひび割れた表面から離れない。
マラレンの手が鋭い痛みを覚えたのは、月の手袋と木を結びつける、絡まった根本に指がかかった時だった。短い驚きとともに、反射的に伸ばした腕を引っ込める。蜂のような羽音が耳に入る。だが陰に隠れたのか視界からは消え、直接見ることはできなかった。
躊躇いがちに手を伸ばし、再び月の手袋を掴む。また羽音が聞こえたが、今度は一度に方々から集まってくるように思えた。
マラレンは、虫の羽音もさることながら、森の音が変わっているのに気付いた。聴覚的な何かが違う。鳥の歌に樹木の声、どちらも調子も早さも違わないのに、虫はこの辺り一帯の生き物と合わせていない。そしてもう一瞬の後、わずかな違いを捉えてそれに戦慄した。
合唱が止まっていた。
何たること!合唱隊を統率するマラレンの責任となり、マラレンにはペラダラの激憤を招いて喜ぶような嗜好は無かった。合唱隊にとって、歌声を絶やすことは最も完全なる女主人に対する、考え付かないほどの侮辱となる。奇妙な静寂は不吉さを増していき、マラレンは罰のことをひとまず棚にあげて考えた。自発的に歌をやめるのは、許されず、また考えられないことだが、エルフの一団すべてがそうするのは、もっと何かしら深刻な事態になっているためだろうか。
不吉であろうとなかろうと、月の手袋にあと指先数インチのところまできて、持ち帰らないわけにはいかない。マラレンは伸ばせるだけ手を伸ばし、普段の優雅さを忘れて月の手袋を引き抜いた。マラレンは、先ほど刺した何かが、自分の髪の辺りを飛びまわる気配を感じた。こちらの死角から近づきつつ、様子を伺っている。マラレンの脊椎に恐怖が駆け抜け、第六感が両足に地面で立てと命令した。ベルトに花を押し込み、木の幹から手を離して飛び降り、下に降り立った。
マラレンは道のほうに視線を向け、15歩先のものを見てはっと息を呑んだ。誰もいない。ペラダラの周りにいるはずの取り巻きも、完全な歌にあわせるはずの合唱隊も。誰も。崇拝者、おべっか使い、道中付き従う護衛も。マラレンが戻るのを待っていたはずの、暁の歌の一行がみなどこかに行ってしまっていた。
マラレンは素早く、だが慎重に道まで戻った。陽は沈みかけている。嫌な風が森の地面に埃を巻き上げた。マラレンはパニックになりかけたが、やがて見慣れた顔や姿を見つけることができた。
(続きます。あと半分くらい)
ローウィンのゴブリンデッキ
2007年10月17日http://magic.tcgplayer.com/db/article.asp?ID=7809
わかった、懺悔する。ここのところ執筆からご無沙汰だった。勉強の方がちょっとばかりきつくて、“Play the game, see the world” (訳注:プロツアー)についていくのがやっとだった。彼女にすら文句を言われる有様だ。察して欲しい。
ローウィンのシールドはやったかい?楽しかったな!プロという立場を放り投げ、大好きなゲームを楽しむことができた。日ごろのハイレベルから離れた、実にいい気分転換だ。
正直なところを言うと、最初にローウィンのスポイラーを見た時、オンスロートにあったゴブリンの群衆追い、戦長、名手のようなカードが復活してないかを探していた。あてが外れ、まあ過去の繰り返しにはならなそうだったので、このセットは弱いと決めつけていた。実際にカードに触れるまでは。
ドローがすべての「あれれ、勝っちゃった」というゲームは過去のもので、ウィザーズ社は、「楽しめない」そして「マジックじゃない」ゲームという過ちを繰り返さないように努めている。そのため、スタンダードは機知・リソースの使い方の技術・決断力・そしてちょっとだけ運を必要とする、魔法使い(君のことだ!)と悪の魔法使い(君の向かいに座っている奴)との戦いに回帰した。たくさんのデッキがメタゲームに現れ、そのどれもが相手の横っ面を張り飛ばすための武器防具一式を備えて。
さて、ローウィン参入の10月20日に備え、流行を追うことにしよう。もちろん部族セットということを意識して、戦える部族デッキを作りたくなる人もいると思う。まずはみんな大好き小さい奴ら、ゴブリンからだ!
最初は純粋にアグレッシブなデッキを。健全な火力からデッキを作っていく。
火葬、裂け目の稲妻、タール火
費用対効果のいい最高の本体火力。残りのデッキのスロットを埋めるクリーチャー(ていうかゴブリン)の選択だ!
モグの狂信者、節骨の魔女、ボガートの群集、狂い婆、ゴブリンの王、包囲攻撃の司令官、モグの戦争司令官、大いなるガルガドン(ゴブリンではないけど外せない)、ボガートの先触れ
書いてから、そういえば多相もあったと気がついた。入りそうなのは
変わり身の狂戦士、名も無き転置
これらは先触れや狂い婆、ゴブリンの王とも相性がいい。
そして雛形。
4 Incinerate
4 Rift Bolt
2 Tarfire
4 Mogg Fanatic
4 Knucklebone Witch
3 Mad Auntie
3 Goblin King
4 Greater Gargadon
4 Mogg War Marshal
3 Siege-Gang Commander
3 Boggart Harbinger
ロード8枚は入れたくないので3枚ずつ、大いなるガルガドン、節骨の魔女、モグの戦争司令官にモグの狂信者はフル投入。火力は10枚、土地は22枚積んでみた。
4 Sulfurous Springs
4 Auntie’s Hovel
2 Graven Cairns
5 Swamp
7 Mountain
ちょっとデッキを試運転して、土地とマナカーブの調整をやってみる。
初手のサンプル
山、山、モグの狂信者、大いなるガルガドン、狂い婆、偶像の石塚、ボガートの先触れ
このデッキは2マナ域が肝心なことがわかった。このリストではスペル8枚とクリーチャー4枚でなため、マナを最大限活用しているとは言いがたい。毎ターンクリーチャーを出すなり火力なり、やることがあるこのデッキは、相手を一刻も早く殺せるよう作られるべきだ。(スライの原則だ)
もう少し探してみると、先程よりちょっと劣るとはいえ、コンセプトに合ってそうなのが見つかった。
エンバーワイルドの占い師、ゴブリンの毛皮商人、マムシ杖のボガート、棘鞭使い
ボガートの毛皮商人は基本的に(忍び寄るイエティやオーランのバイパー以外の前では)灰色熊。マムシ杖のボガートはたまに3/2。棘鞭使いもよさそうだが、安定した2/1で、最後には3点火力にもなってくれるエンバーワイルドの占い師を入れたい。
ちょっとリストを直してみよう。
4 Incinerate
4 Rift Bolt
4 Mogg War Marshal
4 Emberwilde Augur
3 Siege-Gang Commander
4 Mogg Fanatic
4 Greater Gargadon
4 Knucklebone Witch
4 Goblin King
3 Boggart Harbinger
マナカーブの都合上、狂い婆を外してエンバーワイルドの占い師にした。そのぶんゴブリンのシナジーは減るが、ゴブリンの王を増やし、細部を調整してリストを仕上げる。
Goblins Terry Soh
3 Boggart Harbinger
4 Emberwilde Augur
4 Goblin King
4 Greater Gargadon
4 Knucklebone Witch
4 Mogg Fanatic
4 Mogg War Marshal
3 Siege-Gang Commander
4 Incinerate
4 Rift Bolt
4 Auntie’s Hovel
10 Mountain
4 Sulfurous Springs
4 Swamp
1マナが出しづらくなるため、石塚を外した。マナカーブを見てみよう。
1マナ:16(裂け目の稲妻・大いなるガルガドンを含む)
2マナ:8
3マナ:7
5マナ:3
まだボガートの群集や変わり身の狂戦士を入れるか悩んでいる。神の怒りや滅びから、こちらのクリーチャーを1体守れるのはいいし、ゴブリントークンの量産や5/3速攻も、4マナとしては悪くない(だがトランプルがないのが致命的だ)
サイドボードはまだ固まってないが、氷結地獄に恐怖か叫び大口(対タルモゴイフ)、そして有象無象の発射がいいと思う。黒の代わりに緑を足し、タルモゴイフで2マナ域を充実させたり、対コントロールに樹上の村とかも考えたが、それだとまったく別のデッキになってしまうだろうな。
デッキのパワーを求めるなら、こっちのリストがお勧めだ。
4 Boggart Harbinger
1 Changeling Berserker
4 Emberwilde Augur
4 Goblin King
4 Greater Gargadon
4 Knucklebone Witch
4 Mogg Fanatic
4 Mogg War Marshal
4 Siege-Gang Commander
1 Wort, Boggart Auntie
1 Fodder Launch
1 Tarfire
4 Auntie’s Hovel
2 Graven Cairns
10 Mountain
4 Sulfurous Springs
4 Swamp
火力で焼ききる作戦を捨て、ユーティリティーとしてサーチするクリーチャーに特化させることで、より終盤を意識した構築をしてみた。マナカーブが高めになるので土地も24枚に増やす。有象無象の発射はフィニッシャー兼タルモゴイフへの回答となるだけのカードパワーがある。この段階でどんなデッキが出てくるかなんて誰にもわからないが、墓地を活用するコンボデッキが出てくるなら、メインにボガートの食料隊が入るかもしれない。
スタンダードはアグロデッキが支配しつつある状態なので、かつてゴブリンがどれほど活躍したか忘れないようにしておこう。小さく阿呆な連中でも、軍団としてまとまれば歯向かうものすべてを撃破できる。タール火や有象無象の発射を使いたい人に言っておくと、タルモゴイフが相手の場合、一気に+2/+2してしまうことを覚えておくこと。無駄遣いは厳禁だ。
このデッキも、エルフデッキも試してみるといい。ベストなデッキではないかもしれないが、これから作られるスタンダードに興を添えてくれる。ひょっとするとよくチューンされたやつがスタンダードを制するかもしれないぞ。
Terry Soh
わかった、懺悔する。ここのところ執筆からご無沙汰だった。勉強の方がちょっとばかりきつくて、“Play the game, see the world” (訳注:プロツアー)についていくのがやっとだった。彼女にすら文句を言われる有様だ。察して欲しい。
ローウィンのシールドはやったかい?楽しかったな!プロという立場を放り投げ、大好きなゲームを楽しむことができた。日ごろのハイレベルから離れた、実にいい気分転換だ。
正直なところを言うと、最初にローウィンのスポイラーを見た時、オンスロートにあったゴブリンの群衆追い、戦長、名手のようなカードが復活してないかを探していた。あてが外れ、まあ過去の繰り返しにはならなそうだったので、このセットは弱いと決めつけていた。実際にカードに触れるまでは。
ドローがすべての「あれれ、勝っちゃった」というゲームは過去のもので、ウィザーズ社は、「楽しめない」そして「マジックじゃない」ゲームという過ちを繰り返さないように努めている。そのため、スタンダードは機知・リソースの使い方の技術・決断力・そしてちょっとだけ運を必要とする、魔法使い(君のことだ!)と悪の魔法使い(君の向かいに座っている奴)との戦いに回帰した。たくさんのデッキがメタゲームに現れ、そのどれもが相手の横っ面を張り飛ばすための武器防具一式を備えて。
さて、ローウィン参入の10月20日に備え、流行を追うことにしよう。もちろん部族セットということを意識して、戦える部族デッキを作りたくなる人もいると思う。まずはみんな大好き小さい奴ら、ゴブリンからだ!
最初は純粋にアグレッシブなデッキを。健全な火力からデッキを作っていく。
火葬、裂け目の稲妻、タール火
費用対効果のいい最高の本体火力。残りのデッキのスロットを埋めるクリーチャー(ていうかゴブリン)の選択だ!
モグの狂信者、節骨の魔女、ボガートの群集、狂い婆、ゴブリンの王、包囲攻撃の司令官、モグの戦争司令官、大いなるガルガドン(ゴブリンではないけど外せない)、ボガートの先触れ
書いてから、そういえば多相もあったと気がついた。入りそうなのは
変わり身の狂戦士、名も無き転置
これらは先触れや狂い婆、ゴブリンの王とも相性がいい。
そして雛形。
4 Incinerate
4 Rift Bolt
2 Tarfire
4 Mogg Fanatic
4 Knucklebone Witch
3 Mad Auntie
3 Goblin King
4 Greater Gargadon
4 Mogg War Marshal
3 Siege-Gang Commander
3 Boggart Harbinger
ロード8枚は入れたくないので3枚ずつ、大いなるガルガドン、節骨の魔女、モグの戦争司令官にモグの狂信者はフル投入。火力は10枚、土地は22枚積んでみた。
4 Sulfurous Springs
4 Auntie’s Hovel
2 Graven Cairns
5 Swamp
7 Mountain
ちょっとデッキを試運転して、土地とマナカーブの調整をやってみる。
初手のサンプル
山、山、モグの狂信者、大いなるガルガドン、狂い婆、偶像の石塚、ボガートの先触れ
このデッキは2マナ域が肝心なことがわかった。このリストではスペル8枚とクリーチャー4枚でなため、マナを最大限活用しているとは言いがたい。毎ターンクリーチャーを出すなり火力なり、やることがあるこのデッキは、相手を一刻も早く殺せるよう作られるべきだ。(スライの原則だ)
もう少し探してみると、先程よりちょっと劣るとはいえ、コンセプトに合ってそうなのが見つかった。
エンバーワイルドの占い師、ゴブリンの毛皮商人、マムシ杖のボガート、棘鞭使い
ボガートの毛皮商人は基本的に(忍び寄るイエティやオーランのバイパー以外の前では)灰色熊。マムシ杖のボガートはたまに3/2。棘鞭使いもよさそうだが、安定した2/1で、最後には3点火力にもなってくれるエンバーワイルドの占い師を入れたい。
ちょっとリストを直してみよう。
4 Incinerate
4 Rift Bolt
4 Mogg War Marshal
4 Emberwilde Augur
3 Siege-Gang Commander
4 Mogg Fanatic
4 Greater Gargadon
4 Knucklebone Witch
4 Goblin King
3 Boggart Harbinger
マナカーブの都合上、狂い婆を外してエンバーワイルドの占い師にした。そのぶんゴブリンのシナジーは減るが、ゴブリンの王を増やし、細部を調整してリストを仕上げる。
Goblins Terry Soh
3 Boggart Harbinger
4 Emberwilde Augur
4 Goblin King
4 Greater Gargadon
4 Knucklebone Witch
4 Mogg Fanatic
4 Mogg War Marshal
3 Siege-Gang Commander
4 Incinerate
4 Rift Bolt
4 Auntie’s Hovel
10 Mountain
4 Sulfurous Springs
4 Swamp
1マナが出しづらくなるため、石塚を外した。マナカーブを見てみよう。
1マナ:16(裂け目の稲妻・大いなるガルガドンを含む)
2マナ:8
3マナ:7
5マナ:3
まだボガートの群集や変わり身の狂戦士を入れるか悩んでいる。神の怒りや滅びから、こちらのクリーチャーを1体守れるのはいいし、ゴブリントークンの量産や5/3速攻も、4マナとしては悪くない(だがトランプルがないのが致命的だ)
サイドボードはまだ固まってないが、氷結地獄に恐怖か叫び大口(対タルモゴイフ)、そして有象無象の発射がいいと思う。黒の代わりに緑を足し、タルモゴイフで2マナ域を充実させたり、対コントロールに樹上の村とかも考えたが、それだとまったく別のデッキになってしまうだろうな。
デッキのパワーを求めるなら、こっちのリストがお勧めだ。
4 Boggart Harbinger
1 Changeling Berserker
4 Emberwilde Augur
4 Goblin King
4 Greater Gargadon
4 Knucklebone Witch
4 Mogg Fanatic
4 Mogg War Marshal
4 Siege-Gang Commander
1 Wort, Boggart Auntie
1 Fodder Launch
1 Tarfire
4 Auntie’s Hovel
2 Graven Cairns
10 Mountain
4 Sulfurous Springs
4 Swamp
火力で焼ききる作戦を捨て、ユーティリティーとしてサーチするクリーチャーに特化させることで、より終盤を意識した構築をしてみた。マナカーブが高めになるので土地も24枚に増やす。有象無象の発射はフィニッシャー兼タルモゴイフへの回答となるだけのカードパワーがある。この段階でどんなデッキが出てくるかなんて誰にもわからないが、墓地を活用するコンボデッキが出てくるなら、メインにボガートの食料隊が入るかもしれない。
スタンダードはアグロデッキが支配しつつある状態なので、かつてゴブリンがどれほど活躍したか忘れないようにしておこう。小さく阿呆な連中でも、軍団としてまとまれば歯向かうものすべてを撃破できる。タール火や有象無象の発射を使いたい人に言っておくと、タルモゴイフが相手の場合、一気に+2/+2してしまうことを覚えておくこと。無駄遣いは厳禁だ。
このデッキも、エルフデッキも試してみるといい。ベストなデッキではないかもしれないが、これから作られるスタンダードに興を添えてくれる。ひょっとするとよくチューンされたやつがスタンダードを制するかもしれないぞ。
Terry Soh
ローウィンカードプール
2007年10月4日お久しぶりです。ここのところ忙殺の日々でしたが、
ローウィンのプレリリースには出られたのでカードプールを
いくつか。トーナメントに出られなかった方も、
今週末のパーティーでリベンジしたい方も、とりあえず
何かしておきたい方もどうぞってことで。
白
Entangling Trap / 絡め取る罠
Goldmeadow Dodger / ゴールドメドウの身かわし
Goldmeadow Harrier / ゴールドメドウの侵略者
Goldmeadow Stalwart / ゴールドメドウの重鎮
Hillcomber Giant / 丘漁りの巨人
Kithkin Greatheart / キスキンの大心臓
Plover Knights / チドリの騎士 2
Pollen Lullaby / 花粉の子守唄
Soaring Hope / 飛翔する希望
Springjack Knight / スプリングジャックの騎士
Thoughtweft Trio / 思考の糸の三人衆
Wispmare / 薄れ馬
青
Aquitect’s Will / 水大工の意思
Benthicore / ベンティコア
Cryptic Command / 謎めいた命令
Deeptread Merrow / 深海踏みのメロウ
Ego Erasure / 自我の消去
Inkfathom Divers / 墨深みの潜り手
Merrow Reejerey / メロウの騎兵
Ponder / 思案
Protective Bubble / 防護の泡
Sentinels of Glen Elendra / エレンドラ谷の衛兵
Shapesharer / 姿分け
Silvergill Douser / 銀エラの消し去り
Streambed Aquitects / 川床の水大工 2
Whirlpool Whelm / 渦巻沈め 2
Wings of Velis Vel / ヴェリズ・ヴェルの翼 2
赤
Bog Hoodlums / 沼のチンピラ
Boggart Birth Rite / ボガートの誕生の儀式
Boggart Loggers / ボガートの丸太運び
Dread / 戦慄
Eyeblight’s Ending / 眼腐りの終焉
Facevaulter / 顔投げ 2
Hoarder’s Greed / 貯め込み屋の欲
Hornet Harasser / スズメバチ騒がせ
Lys Alana Scarblade / リス・アラナの傷刃
Marsh Flitter / 湿地の飛び回り
Nameless Inversion / 名も無き転置
Skeletal Changeling / 骸骨の変わり身
赤
Adder-Staff Boggart / マムシ杖のボガート2
Blades of Velis Vel / ヴェリズ・ヴェルの刃 2
Consuming Bonfire / 破壊的なかがり火
Fire-Belly Changeling / 火腹の変わり身
Flamekin Brawler / 炎族の喧嘩屋
Flamekin Harbinger / 炎族の先触れ
Goatnapper / 山羊さらい
Hurly-Burly / ごたごた
Ingot Chewer / 鋳塊かじり
Inner-Flame Igniter / 内炎の点火者
Lash Out / つっかかり
Stinkdrinker Daredevil / 臭汁飲みの向こう見ず
Tarfire / タール火
緑
Battlewand Oak / 戦杖の樫
Changeling Titan / 変わり身のタイタン
Elvish Harbinger / エルフの先触れ
Fertile Ground / 肥沃な大地
Jagged-Scar Archers / 鋸歯傷の射手
Lammastide Weave / 収穫祭の編み上げ
Leaf Gilder / 葉光らせ
Oakgnarl Warrior / 樫瘤の戦士
Rootgrapple / 根組み
Warren-Scourge Elf / 巣穴滅ぼしのエルフ 2
アーティファクト
Herbal Poultice / 薬草の湿布
Moonglove Extract / ツキノテブクロのエキス
土地
Mosswort Bridge / 苔汁の橋
Shimmering Grotto / ゆらめく岩屋
(2つ目)
白
Avian Changeling / 鳥の変わり身
Burrenton Forge-Tender / ブレンタンの炉の世話人
Cloudgoat Ranger / 雲山羊のレインジャー
Galepowder Mage / 突風粉の魔道士
Goldmeadow Dodger / ゴールドメドウの身かわし
Kinsbaile Balloonist / キンズベイルの風船使い
Kithkin Greatheart / キスキンの大心臓
Neck Snap / 首のへし折り
Oaken Brawler / 樫の喧嘩屋
Sentry Oak / 歩哨の樫 2
Shields of Velis Vel / ヴェリズ・ヴェルの盾
Surge of Thoughtweft / 思考の糸のうねり
Triclopean Sight / 三つ目巨人の視線
青
AEthersnipe / 霊気撃ち
Aquitect’s Will / 水大工の意思
Ethereal Whiskergill / 天上のヒゲエラ
Glen Elendra Pranksters / エレンドラ谷のいたずら者
Ponder / 思案
Sentinels of Glen Elendra / エレンドラ谷の衛兵 2
Silvergill Douser / 銀エラの消し去り
Stonybrook Angler / 石ころ川の釣り師
Tideshaper Mystic / 潮刻みの神秘家
Turtleshell Changeling / 亀の甲の変わり身
Wanderwine Prophets / ワンダーワインの預言者
Wings of Velis Vel / ヴェリズ・ヴェルの翼
Zephyr Net / 西風の網
黒
Exiled Boggart / 流刑のボガート
Eyeblight’s Ending / 眼腐りの終焉
Facevaulter / 顔投げ
Hoarder’s Greed / 貯め込み屋の欲
Moonglove Winnower / ツキノテブクロの選別者
Mournwhelk / 嘆きウェルク
Nameless Inversion / 名も無き転置
Nightshade Stinger / ベラドンナのとげ刺し
Peppersmoke / コショウ煙
Quill-Slinger Boggart / 羽軸投げのボガート 2
Scarred Vinebreeder / 傷負いのツタ育て
Skeletal Changeling / 骸骨の変わり身
赤
Blind-Spot Giant / 死角持ちの巨人
Boggart Shenanigans / ボガートの悪ふざけ
Boggart Sprite-Chaser / ボガートの妖精追い
Faultgrinder / 断層削り
Flamekin Bladewhirl / 炎族の刃振り
Flamekin Brawler / 炎族の喧嘩屋
Flamekin Spitfire / 炎族の火吐き
Heat Shimmer / 熱の陽炎
Incendiary Command / 焼夷の命令
Inner-Flame Acolyte / 内炎の見習い
Rebellion of the Flamekin / 炎族の反乱
Smokebraider / 煙束ね 2
Tarfire / タール火 2
Thundercloud Shaman / 雷雲のシャーマン
緑
Bog-Strider Ash / 沼うろつきのトネリコ
Cloudcrown Oak / 雲冠の樫
Elvish Harbinger / エルフの先触れ
Epic Proportions / 勇壮な体形
Gilt-Leaf Ambush / 光り葉の待ち伏せ
Gilt-Leaf Seer / 光り葉の予見者
Heal the Scars / 傷跡の治療
Lace with Moonglove / ツキノテブクロの毒
Nath’s Elite / ナースの精鋭
Rootgrapple / 根組み 2
Warren-Scourge Elf / 巣穴滅ぼしのエルフ
Wren’s Run Vanquisher / レンの地の克服者
アーティファクト
Herbal Poultice / 薬草の湿布
Wanderer’s Twig / 放浪者の小枝
土地
Ancient Amphitheater / 古の円形劇場
Vivid Crag / 鮮烈な岩山
Vivid Creek / 鮮烈な小川
(3つ目)
白
Avian Changeling / 鳥の変わり身 2
Cenn’s Heir / 主の後継ぎ
Goldmeadow Stalwart / ゴールドメドウの重鎮
Kithkin Harbinger / キスキンの先触れ
Knight of Meadowgrain / メドウグレインの騎士
Oaken Brawler / 樫の喧嘩屋
Shields of Velis Vel / ヴェリズ・ヴェルの盾
Surge of Thoughtweft / 思考の糸のうねり
Triclopean Sight / 三つ目巨人の視線 2
Wispmare / 薄れ馬
青
AEthersnipe / 霊気撃ち
Amoeboid Changeling / アメーバの変わり身
Faerie Harbinger / 妖精の先触れ
Faerie Trickery / 妖精の計略
Familiar’s Ruse / 使い魔の策略
Merrow Harbinger / メロウの先触れ
Paperfin Rascal / 紙ひれの悪党
Protective Bubble / 防護の泡
Silvergill Douser / 銀エラの消し去り
Streambed Aquitects / 川床の水大工
Tideshaper Mystic / 潮刻みの神秘家 2
黒
Boggart Loggers / ボガートの丸太運び
Exiled Boggart / 流刑のボガート
Eyeblight’s Ending / 眼腐りの終焉
Facevaulter / 顔投げ
Hoarder’s Greed / 貯め込み屋の欲
Nightshade Stinger / ベラドンナのとげ刺し 2
Profane Command / 不敬の命令
Quill-Slinger Boggart / 羽軸投げのボガート
Warren Pilferers / 巣穴のこそ泥
Weed Strangle / 雑草の絡めとり
赤
Adder-Staff Boggart / マムシ杖のボガート
Boggart Forager / ボガートの食料隊
Boggart Sprite-Chaser / ボガートの妖精追い
Consuming Bonfire / 破壊的なかがり火
Faultgrinder / 断層削り 2
Flamekin Harbinger / 炎族の先触れ
Giant’s Ire / 巨人の憤り
Goatnapper / 山羊さらい
Incandescent Soulstoke / 白熱の魂炊き
Ingot Chewer / 鋳塊かじり
Lowland Oaf / 低地の鈍愚
Smokebraider / 煙束ね
Tarfire / タール火
Thundercloud Shaman / 雷雲のシャーマン
緑
Bog-Strider Ash / 沼うろつきのトネリコ
Briarhorn / 茨角
Changeling Titan / 変わり身のタイタン
Dauntless Dourbark / 不屈の頑固皮
Elvish Promenade / エルフの行列
Fistful of Force / 一握りの力
Gilt-Leaf Seer / 光り葉の予見者
Guardian of Cloverdell / クローバーデルの守護者
Hunt Down / 追い詰め
Imperious Perfect / 傲慢な完全者
Kithkin Daggerdare / キスキンの短刀挑み
Leaf Gilder / 葉光らせ
Lys Alana Huntmaster / リス・アラナの狩りの達人
Nath’s Elite / ナースの精鋭
Rootgrapple / 根組み 2
Spring Cleaning / 春の大掃除
Sylvan Echoes / 森のこだま
Warren-Scourge Elf / 巣穴滅ぼしのエルフ
多色
Sygg, River Guide / 川の案内者、シグ
アーティファクト
Herbal Poultice / 薬草の湿布
Moonglove Extract / ツキノテブクロのエキス
Runed Stalactite / ルーン刻みの鍾乳石
Wanderer’s Twig / 放浪者の小枝
土地
Mosswort Bridge / 苔汁の橋
(4つ目)
白
Battle Mastery / 熟達した戦い
Dawnfluke / 夜明けヒラメ
Goldmeadow Dodger / ゴールドメドウの身かわし
Goldmeadow Harrier / ゴールドメドウの侵略者
Goldmeadow Stalwart / ゴールドメドウの重鎮
Harpoon Sniper / 銛撃ちの狙撃者
Hoofprints of the Stag / 雄鹿の蹄の跡
Plover Knights / チドリの騎士
Springjack Knight / スプリングジャックの騎士
Surge of Thoughtweft / 思考の糸のうねり
Triclopean Sight / 三つ目巨人の視線
Wispmare / 薄れ馬 2
青
Broken Ambitions / 砕けた野望 2
Ethereal Whiskergill / 天上のヒゲエラ
Faerie Trickery / 妖精の計略
Forced Fruition / 無理強いた成果
Glen Elendra Pranksters / エレンドラ谷のいたずら者
Glimmerdust Nap / ちらつき粉のうたた寝
Mistbind Clique / 霧縛りの徒党
Pestermite / やっかい児
Ponder / 思案
Protective Bubble / 防護の泡
Stonybrook Angler / 石ころ川の釣り師 3
Turtleshell Changeling / 亀の甲の変わり身
Whirlpool Whelm / 渦巻沈め
黒
Bog Hoodlums / 沼のチンピラ
Boggart Harbinger / ボガートの先触れ
Final Revels / 最後のお祭り騒ぎ
Ghostly Changeling / 幽霊の変わり身
Moonglove Winnower / ツキノテブクロの選別者
Nameless Inversion / 名も無き転置
Nath’s Buffoon / ナースの道化 2
Nightshade Stinger / ベラドンナのとげ刺し
Peppersmoke / コショウ煙
Skeletal Changeling / 骸骨の変わり身
Thieving Sprite / 泥棒スプライト
Thorntooth Witch / 茨歯の魔女
Warren Pilferers / 巣穴のこそ泥
赤
Adder-Staff Boggart / マムシ杖のボガート
Blades of Velis Vel / ヴェリズ・ヴェルの刃
Changeling Berserker / 変わり身の狂戦士
Consuming Bonfire / 破壊的なかがり火 2
Faultgrinder / 断層削り 2
Fire-Belly Changeling / 火腹の変わり身
Mudbutton Torchrunner / 泥デコの松明走り
Smokebraider / 煙束ね
Soulbright Flamekin / 魂光の炎族
緑
Elvish Handservant / エルフの小間使い
Fertile Ground / 肥沃な大地
Gilt-Leaf Ambush / 光り葉の待ち伏せ
Immaculate Magistrate / 清廉潔白な判事
Kithkin Daggerdare / キスキンの短刀挑み
Kithkin Mourncaller / キスキンの哀悼語り
Lace with Moonglove / ツキノテブクロの毒
Leaf Gilder / 葉光らせ
Lys Alana Huntmaster / リス・アラナの狩りの達人
Oakgnarl Warrior / 樫瘤の戦士
Rootgrapple / 根組み 2
Warren-Scourge Elf / 巣穴滅ぼしのエルフ
Wren’s Run Vanquisher / レンの地の克服者
多色
Nath of the Gilt-Leaf / 光り葉のナース
アーティファクト
Springleaf Drum / バネ葉の太鼓
土地
Vivid Creek / 鮮烈な小川
Vivid Meadow / 鮮烈な草地
Plains / 平地 フォイル
え、僕の成績?ええっと・・・
追記:200000踏んだ方、よければコメントお願いします。
ローウィンのプレリリースには出られたのでカードプールを
いくつか。トーナメントに出られなかった方も、
今週末のパーティーでリベンジしたい方も、とりあえず
何かしておきたい方もどうぞってことで。
白
Entangling Trap / 絡め取る罠
Goldmeadow Dodger / ゴールドメドウの身かわし
Goldmeadow Harrier / ゴールドメドウの侵略者
Goldmeadow Stalwart / ゴールドメドウの重鎮
Hillcomber Giant / 丘漁りの巨人
Kithkin Greatheart / キスキンの大心臓
Plover Knights / チドリの騎士 2
Pollen Lullaby / 花粉の子守唄
Soaring Hope / 飛翔する希望
Springjack Knight / スプリングジャックの騎士
Thoughtweft Trio / 思考の糸の三人衆
Wispmare / 薄れ馬
青
Aquitect’s Will / 水大工の意思
Benthicore / ベンティコア
Cryptic Command / 謎めいた命令
Deeptread Merrow / 深海踏みのメロウ
Ego Erasure / 自我の消去
Inkfathom Divers / 墨深みの潜り手
Merrow Reejerey / メロウの騎兵
Ponder / 思案
Protective Bubble / 防護の泡
Sentinels of Glen Elendra / エレンドラ谷の衛兵
Shapesharer / 姿分け
Silvergill Douser / 銀エラの消し去り
Streambed Aquitects / 川床の水大工 2
Whirlpool Whelm / 渦巻沈め 2
Wings of Velis Vel / ヴェリズ・ヴェルの翼 2
赤
Bog Hoodlums / 沼のチンピラ
Boggart Birth Rite / ボガートの誕生の儀式
Boggart Loggers / ボガートの丸太運び
Dread / 戦慄
Eyeblight’s Ending / 眼腐りの終焉
Facevaulter / 顔投げ 2
Hoarder’s Greed / 貯め込み屋の欲
Hornet Harasser / スズメバチ騒がせ
Lys Alana Scarblade / リス・アラナの傷刃
Marsh Flitter / 湿地の飛び回り
Nameless Inversion / 名も無き転置
Skeletal Changeling / 骸骨の変わり身
赤
Adder-Staff Boggart / マムシ杖のボガート2
Blades of Velis Vel / ヴェリズ・ヴェルの刃 2
Consuming Bonfire / 破壊的なかがり火
Fire-Belly Changeling / 火腹の変わり身
Flamekin Brawler / 炎族の喧嘩屋
Flamekin Harbinger / 炎族の先触れ
Goatnapper / 山羊さらい
Hurly-Burly / ごたごた
Ingot Chewer / 鋳塊かじり
Inner-Flame Igniter / 内炎の点火者
Lash Out / つっかかり
Stinkdrinker Daredevil / 臭汁飲みの向こう見ず
Tarfire / タール火
緑
Battlewand Oak / 戦杖の樫
Changeling Titan / 変わり身のタイタン
Elvish Harbinger / エルフの先触れ
Fertile Ground / 肥沃な大地
Jagged-Scar Archers / 鋸歯傷の射手
Lammastide Weave / 収穫祭の編み上げ
Leaf Gilder / 葉光らせ
Oakgnarl Warrior / 樫瘤の戦士
Rootgrapple / 根組み
Warren-Scourge Elf / 巣穴滅ぼしのエルフ 2
アーティファクト
Herbal Poultice / 薬草の湿布
Moonglove Extract / ツキノテブクロのエキス
土地
Mosswort Bridge / 苔汁の橋
Shimmering Grotto / ゆらめく岩屋
(2つ目)
白
Avian Changeling / 鳥の変わり身
Burrenton Forge-Tender / ブレンタンの炉の世話人
Cloudgoat Ranger / 雲山羊のレインジャー
Galepowder Mage / 突風粉の魔道士
Goldmeadow Dodger / ゴールドメドウの身かわし
Kinsbaile Balloonist / キンズベイルの風船使い
Kithkin Greatheart / キスキンの大心臓
Neck Snap / 首のへし折り
Oaken Brawler / 樫の喧嘩屋
Sentry Oak / 歩哨の樫 2
Shields of Velis Vel / ヴェリズ・ヴェルの盾
Surge of Thoughtweft / 思考の糸のうねり
Triclopean Sight / 三つ目巨人の視線
青
AEthersnipe / 霊気撃ち
Aquitect’s Will / 水大工の意思
Ethereal Whiskergill / 天上のヒゲエラ
Glen Elendra Pranksters / エレンドラ谷のいたずら者
Ponder / 思案
Sentinels of Glen Elendra / エレンドラ谷の衛兵 2
Silvergill Douser / 銀エラの消し去り
Stonybrook Angler / 石ころ川の釣り師
Tideshaper Mystic / 潮刻みの神秘家
Turtleshell Changeling / 亀の甲の変わり身
Wanderwine Prophets / ワンダーワインの預言者
Wings of Velis Vel / ヴェリズ・ヴェルの翼
Zephyr Net / 西風の網
黒
Exiled Boggart / 流刑のボガート
Eyeblight’s Ending / 眼腐りの終焉
Facevaulter / 顔投げ
Hoarder’s Greed / 貯め込み屋の欲
Moonglove Winnower / ツキノテブクロの選別者
Mournwhelk / 嘆きウェルク
Nameless Inversion / 名も無き転置
Nightshade Stinger / ベラドンナのとげ刺し
Peppersmoke / コショウ煙
Quill-Slinger Boggart / 羽軸投げのボガート 2
Scarred Vinebreeder / 傷負いのツタ育て
Skeletal Changeling / 骸骨の変わり身
赤
Blind-Spot Giant / 死角持ちの巨人
Boggart Shenanigans / ボガートの悪ふざけ
Boggart Sprite-Chaser / ボガートの妖精追い
Faultgrinder / 断層削り
Flamekin Bladewhirl / 炎族の刃振り
Flamekin Brawler / 炎族の喧嘩屋
Flamekin Spitfire / 炎族の火吐き
Heat Shimmer / 熱の陽炎
Incendiary Command / 焼夷の命令
Inner-Flame Acolyte / 内炎の見習い
Rebellion of the Flamekin / 炎族の反乱
Smokebraider / 煙束ね 2
Tarfire / タール火 2
Thundercloud Shaman / 雷雲のシャーマン
緑
Bog-Strider Ash / 沼うろつきのトネリコ
Cloudcrown Oak / 雲冠の樫
Elvish Harbinger / エルフの先触れ
Epic Proportions / 勇壮な体形
Gilt-Leaf Ambush / 光り葉の待ち伏せ
Gilt-Leaf Seer / 光り葉の予見者
Heal the Scars / 傷跡の治療
Lace with Moonglove / ツキノテブクロの毒
Nath’s Elite / ナースの精鋭
Rootgrapple / 根組み 2
Warren-Scourge Elf / 巣穴滅ぼしのエルフ
Wren’s Run Vanquisher / レンの地の克服者
アーティファクト
Herbal Poultice / 薬草の湿布
Wanderer’s Twig / 放浪者の小枝
土地
Ancient Amphitheater / 古の円形劇場
Vivid Crag / 鮮烈な岩山
Vivid Creek / 鮮烈な小川
(3つ目)
白
Avian Changeling / 鳥の変わり身 2
Cenn’s Heir / 主の後継ぎ
Goldmeadow Stalwart / ゴールドメドウの重鎮
Kithkin Harbinger / キスキンの先触れ
Knight of Meadowgrain / メドウグレインの騎士
Oaken Brawler / 樫の喧嘩屋
Shields of Velis Vel / ヴェリズ・ヴェルの盾
Surge of Thoughtweft / 思考の糸のうねり
Triclopean Sight / 三つ目巨人の視線 2
Wispmare / 薄れ馬
青
AEthersnipe / 霊気撃ち
Amoeboid Changeling / アメーバの変わり身
Faerie Harbinger / 妖精の先触れ
Faerie Trickery / 妖精の計略
Familiar’s Ruse / 使い魔の策略
Merrow Harbinger / メロウの先触れ
Paperfin Rascal / 紙ひれの悪党
Protective Bubble / 防護の泡
Silvergill Douser / 銀エラの消し去り
Streambed Aquitects / 川床の水大工
Tideshaper Mystic / 潮刻みの神秘家 2
黒
Boggart Loggers / ボガートの丸太運び
Exiled Boggart / 流刑のボガート
Eyeblight’s Ending / 眼腐りの終焉
Facevaulter / 顔投げ
Hoarder’s Greed / 貯め込み屋の欲
Nightshade Stinger / ベラドンナのとげ刺し 2
Profane Command / 不敬の命令
Quill-Slinger Boggart / 羽軸投げのボガート
Warren Pilferers / 巣穴のこそ泥
Weed Strangle / 雑草の絡めとり
赤
Adder-Staff Boggart / マムシ杖のボガート
Boggart Forager / ボガートの食料隊
Boggart Sprite-Chaser / ボガートの妖精追い
Consuming Bonfire / 破壊的なかがり火
Faultgrinder / 断層削り 2
Flamekin Harbinger / 炎族の先触れ
Giant’s Ire / 巨人の憤り
Goatnapper / 山羊さらい
Incandescent Soulstoke / 白熱の魂炊き
Ingot Chewer / 鋳塊かじり
Lowland Oaf / 低地の鈍愚
Smokebraider / 煙束ね
Tarfire / タール火
Thundercloud Shaman / 雷雲のシャーマン
緑
Bog-Strider Ash / 沼うろつきのトネリコ
Briarhorn / 茨角
Changeling Titan / 変わり身のタイタン
Dauntless Dourbark / 不屈の頑固皮
Elvish Promenade / エルフの行列
Fistful of Force / 一握りの力
Gilt-Leaf Seer / 光り葉の予見者
Guardian of Cloverdell / クローバーデルの守護者
Hunt Down / 追い詰め
Imperious Perfect / 傲慢な完全者
Kithkin Daggerdare / キスキンの短刀挑み
Leaf Gilder / 葉光らせ
Lys Alana Huntmaster / リス・アラナの狩りの達人
Nath’s Elite / ナースの精鋭
Rootgrapple / 根組み 2
Spring Cleaning / 春の大掃除
Sylvan Echoes / 森のこだま
Warren-Scourge Elf / 巣穴滅ぼしのエルフ
多色
Sygg, River Guide / 川の案内者、シグ
アーティファクト
Herbal Poultice / 薬草の湿布
Moonglove Extract / ツキノテブクロのエキス
Runed Stalactite / ルーン刻みの鍾乳石
Wanderer’s Twig / 放浪者の小枝
土地
Mosswort Bridge / 苔汁の橋
(4つ目)
白
Battle Mastery / 熟達した戦い
Dawnfluke / 夜明けヒラメ
Goldmeadow Dodger / ゴールドメドウの身かわし
Goldmeadow Harrier / ゴールドメドウの侵略者
Goldmeadow Stalwart / ゴールドメドウの重鎮
Harpoon Sniper / 銛撃ちの狙撃者
Hoofprints of the Stag / 雄鹿の蹄の跡
Plover Knights / チドリの騎士
Springjack Knight / スプリングジャックの騎士
Surge of Thoughtweft / 思考の糸のうねり
Triclopean Sight / 三つ目巨人の視線
Wispmare / 薄れ馬 2
青
Broken Ambitions / 砕けた野望 2
Ethereal Whiskergill / 天上のヒゲエラ
Faerie Trickery / 妖精の計略
Forced Fruition / 無理強いた成果
Glen Elendra Pranksters / エレンドラ谷のいたずら者
Glimmerdust Nap / ちらつき粉のうたた寝
Mistbind Clique / 霧縛りの徒党
Pestermite / やっかい児
Ponder / 思案
Protective Bubble / 防護の泡
Stonybrook Angler / 石ころ川の釣り師 3
Turtleshell Changeling / 亀の甲の変わり身
Whirlpool Whelm / 渦巻沈め
黒
Bog Hoodlums / 沼のチンピラ
Boggart Harbinger / ボガートの先触れ
Final Revels / 最後のお祭り騒ぎ
Ghostly Changeling / 幽霊の変わり身
Moonglove Winnower / ツキノテブクロの選別者
Nameless Inversion / 名も無き転置
Nath’s Buffoon / ナースの道化 2
Nightshade Stinger / ベラドンナのとげ刺し
Peppersmoke / コショウ煙
Skeletal Changeling / 骸骨の変わり身
Thieving Sprite / 泥棒スプライト
Thorntooth Witch / 茨歯の魔女
Warren Pilferers / 巣穴のこそ泥
赤
Adder-Staff Boggart / マムシ杖のボガート
Blades of Velis Vel / ヴェリズ・ヴェルの刃
Changeling Berserker / 変わり身の狂戦士
Consuming Bonfire / 破壊的なかがり火 2
Faultgrinder / 断層削り 2
Fire-Belly Changeling / 火腹の変わり身
Mudbutton Torchrunner / 泥デコの松明走り
Smokebraider / 煙束ね
Soulbright Flamekin / 魂光の炎族
緑
Elvish Handservant / エルフの小間使い
Fertile Ground / 肥沃な大地
Gilt-Leaf Ambush / 光り葉の待ち伏せ
Immaculate Magistrate / 清廉潔白な判事
Kithkin Daggerdare / キスキンの短刀挑み
Kithkin Mourncaller / キスキンの哀悼語り
Lace with Moonglove / ツキノテブクロの毒
Leaf Gilder / 葉光らせ
Lys Alana Huntmaster / リス・アラナの狩りの達人
Oakgnarl Warrior / 樫瘤の戦士
Rootgrapple / 根組み 2
Warren-Scourge Elf / 巣穴滅ぼしのエルフ
Wren’s Run Vanquisher / レンの地の克服者
多色
Nath of the Gilt-Leaf / 光り葉のナース
アーティファクト
Springleaf Drum / バネ葉の太鼓
土地
Vivid Creek / 鮮烈な小川
Vivid Meadow / 鮮烈な草地
Plains / 平地 フォイル
え、僕の成績?ええっと・・・
追記:200000踏んだ方、よければコメントお願いします。
青緑ゴイフをアップデートする
2007年8月9日http://magic.tcgplayer.com/db/article.asp?ID=7693
青緑ゴイフをアップデートする
Vincent Lovaglio
GPモントリオールでは、タルモゴイフの台頭を見せ付けられた。トップ8のうち3人がタルモゴイフを使い、全員が緑白をベースに(うち一人は焦熱の裁きと死亡/退場のために赤を散らして)組んでいた。だが、このデッキの真の発展形は、ともにベスト16に残った二人のプレイヤーAntonio De RosaとBen Lundquistのものだろう。
Blue Goyf Antonio De Rosa
4 Looter il-Kor
4 Riftsweeper
4 Riftwing Cloudskate
4 Tarmogoyf
3 Vesuvan Shapeshifter
4 Call of the Herd
4 Chromatic Star
4 Delay
4 Psionic Blast
3 Snapback
5 Forest
1 Gemstone Mine
9 Island
2 Llanowar Reborn
1 Pendelhaven
4 Terramorphic Expanse
3 Cancel
2 Mystic Snake
3 Pongify
3 Serrated Arrows
4 Wall of Roots
デッキは緑白の親戚と同じで、序盤からタルモゴイフを肥やして場に出す。違う点は、白だと単純にクリーチャーをもっと大量に展開して圧倒しようとするが、青緑は応じ返しと裂け目翼の雲間を泳ぐものによるバウンス、遅延を使った軽いパーミッションでテンポアドバンテージを稼いで勝つ。さらに青は、フォーマットの顔であるヴェズーヴァの多相の戦士や、コントロール要素として心霊破がある。このデッキをテストしてわかったことは、このデッキで成功したければ、最も肝心なのはゲームのペースのコントロールだ。
テンポの重要性について気が付いた時、このデッキにいくつか議論の種となりそうな変更を加えることとなった。それらを論ずる前に、何を言わんとしているのか明らかにしておきたい。ここでのテンポという言葉とは、チェス由来の、相手により多くの手数を使わせることで、速さにおいて優位に立つことを意味している。そのテンポ、あるいはイニシアチブを得ることによって、そのプレイヤーはより効率的に場を固め、相手を素早く、効果的に叩くことができる。
MtGでは、テンポは様々な方法で得られる。マナ加速やマナ効率(手持ちのマナを可能な限り毎ターン最も効率的に使う)など、多岐にわたる。青緑デッキは複数の方法でテンポを得る。1つ目は裂け目翼の雲間を泳ぐもので相手の土地をバウンスして使えるマナを減らし、本来使えるスペルを使えなくする。これはそんなに頻繁には起こらないが、特にコントロール相手のときは、滅び、触手、入念な考慮など重要な4マナスペルを1ターンさえぎるのはTime Walkに等しい。また、緑白デッキ相手なら、互いが早めにタルモゴイフを並べることになる。しかしこちらのクリーチャーは毎ターンアタックに行って相手のライフを削る一方、相手は応じ返しや雲間を泳ぐものでアタックを阻まれる。相手は毎ターン同じタルモゴイフをプレイしなくてはならないが、こちらは何の妨害もなくアタックできる。
おそらくもっと重要なのが、青緑デッキは、苦悶の触手という名の、このフォーマットのテンポを支配するカードを打ち消すことができる。触手はアグレッシブなデッキにとって、滅び以上に厄介な効果だ。環境初期では、赤単デッキは大いなるガルガドンを4枚投入して触手をかわしていた。この点青緑デッキは応じ返しや遅延という対抗策があり、これは全体除去の滅びの効力を弱めるのにも使える。
テンポの重要性を踏まえて行った最初の変更は、メインからヴェズーヴァの多相の戦士を外すことだった。これはたしかに眉をひそめる人も多いと思う。まずは説明させてほしい。多相の戦士は疑いなくこのフォーマットにおける最強クリーチャーの1つだが、このデッキのゲームプランには合っていない。マナの少ないデッキに多相の戦士の5マナは重すぎることもある。変異で出し、2マナでひっくり返すのはまだしもだが、バウンスやパーミッションを構えつつマナを残す余裕はないだろう。
外したスロットに加えたのは4枚目の応じ返しと2枚の造物の学者、ヴェンセール。ヴェンセールは多相の戦士よりもデッキのマナカーブや戦略の全体像に合致している。コントロールデッキ相手なら、滅びや苦悶の触手を遅延させて、稼いだ時間で止めを刺す。アグレッシブなデッキでは、最小限のコストで相手のもっとも大きなクリーチャーをバウンスする。ヴェンセールの思わぬ使い道は、青黒コントロールを相手にしたときに起こった。こちらは最高の回りをしたところ、相手は滅びで場を流そうとした。遅延を打ったが否定の契約で打ち消される。返しのターンで引いたのがヴェンセールで、相手の二つしかない青マナをバウンスして契約勝ち。
2つ目の主要な変更は彩色の星を外したこと。De Rosa とLundquistは、モントリオールではキャントリップつきのマナ調整としてデッキに入れていたが、 これもタルモゴイフの餌となる。だが、タルモゴイフの生息数の増加のため、墓地にアーティファクトを落とすのは利よりも害のほうが大きく、相手のタルモゴイフを大きくしてしまうだけになりかねない。Osypは、垣のトロールのようなカードをプレイするよりも、とにかくタルモゴイフを場に出して大きさは相手の墓地に任せつつ、より強いカードを手札に温存することでミラーマッチのアドバンテージを得た。
抜けたスロットに入れたのは猿術。元のリストにはサイドボードに入っていたが、メタゲーム全体に適したカードなのでメインから使う。赤いデッキの場合、こちらのクリーチャーに向けられた火力を青マナ一つでカウンター。緑白ならコンバットトリックとして有利な交換ができたり、グリフィンの導きにレスポンスしてもいい。バウンスが多いため、相手の場に出る猿はほとんど場に残ることはない。黒コントロールデッキならコーラシュを猿にしたり、苦悶の触手をカウンターできる。最後に、そのコストの安さのため、猿術は除去のカウンターや相手の戦闘プランの邪魔、さらには望ましい形でテンポも稼いでくれる。
最後の変更はメタゲームに沿ったもの。裂け目掃きを外してソーンウィールドの射手を入れた。裂け目掃きは遅延とのシナジーはあるものの、かといって待機状態のカードが多いわけではなく、またそれくらいで裂け目掃きを入れる理由にもならない。さらに自分が待機させた雲間を泳ぐものを掃除してしまう危険もある。その点射手は、ミラーマッチや緑白でのタルモゴイフと相打ちを取ることができる。ほかにはクリーチャーの線の細さを補うためにラノワールの再生地の数を増やし、コーのものあさりとのシナジーや、相手との対消滅を狙ってペンデルヘイヴンも追加した。
変更についての説明はこの辺にして、デッキリストをあげて来るPTQに備えた説明をさせてもらおう。
Blue Goyf Vincent Lovaglio
4 Looter il-Kor
4 Riftwing Cloudskate
4 Tarmogoyf
4 Thornweald Archer
2 Venser, Shaper Savant
4 Call of the Herd
4 Delay
4 Pongify
4 Psionic Blast
4 Snapback
3 Forest
9 Island
4 Llanowar Reborn
2 Pendelhaven
4 Terramorphic Expanse
3 Cancel
4 Riftsweeper
4 Riptide Pilferer
4 Serrated Arrows
このサイドボードはモントリオールのものとは革新的に変わっているため、解説をさせてもらおう。激浪のこそ泥はコントロール相手に能動的な妨害ができる。影魔導師の浸透者でブロックされるだろうという懸念を持つかもしれないが、そこはバウンスに長けたこのデッキのこと、こそ泥が妨害なくアタックにいけるのは問題ない。取り消しは、滅び、触手やゲームの流れを変える呪文を打ち消すため。鋸刃の矢はアグレッシブな相手に使う。場に複数並んだほうが強いため4枚使う。特に純正ミラーマッチにおいて、ラノワールの再生地のカウンターを相殺できるのが非常に強い。最近MOで流行っている毒スリヴァーに有効なのも追い風だ。裂け目掃きはもはやメインの構成要素にはならないが、サイドボードの保険としてはまだ居場所がある。赤いデッキにある大いなるガルガドンや裂け目の稲妻の掃除に使える。ピクルス相手で、相手の裂け目翼の雲間を泳ぐものや、祖先の幻視をカウンターできるのもよし。
デッキの解説を一通り終えた後で、お待ちかねマッチアップごとの解説に移ろう。プレイスキルやゲームの決定要素の説明を疎かにするきらいがあるため、デッキごとの勝率を書くのは好かない。あるプレイヤーが自分のところに来て、あるライターいわく、自分の使っているデッキはとある別のデッキに対して60%の勝率だと言っていたのに負けたと不平を撒き散らしていた。プレイヤーがしでかした大量のミスまで押し付けられる、不運なそのライターには同情を禁じえない。勝率の代わりに、不利な状況から有利な状況へと押し返すカードについての説明を書いていく。
対青黒系コントロール
主にテストしたのは連合の秘法と占有の入った新しいバージョン。1ゲーム目はだいたい互角だろう。このマッチアップではコー追われの物あさりが役に立つ。ドローのお陰で土地が止まらず、触手や滅びに対抗できるだけのマナを残すことができるためだ。猿術はコーラシュを対処できるサイズに押さえるのと触手のカウンター、2つの任務がある。相手のカードで脅威となりうるのが影魔導師の浸透者。ただちにバウンスして場から追いやるなり、心霊破で殺すなりしよう。バウンスと序盤からのクリーチャーによるテンポアドバンテージを積み重ねれば、普通はこちらが勝てる。相手の勝ちパターンは早くからマナ加速をたくさん出し、1ターンに複数の呪文をプレイできるようになる場合だ。
サイドボーディングはソーンウィールドの射手を激浪のこそ泥に、応じ返しを取り消しに替える。コントロールデッキは、一般的に神秘の指導からの銀の弾丸として、時間の孤立や絞殺の煤のような単体除去を追加してくるだろう。激浪のこそ泥は単体でお手軽にゲームを決める力がある。とはいえ、除去が増える分相手は場を押さえやすくなる。こちらが後攻の場合は特にそうなりやすい。できればでいいが、タルモゴイフを早めに出さないのをお勧めする。相手にはそれ以外のクリーチャーに除去を使わせるように仕向けさせ、相手がコントロールを失った時、タルモゴイフをフィニッシャーとして降臨させよう。
対白緑タルモゴイフ
このマッチアップは若干青緑ゴイフのほうが有利だ。勝利の鍵は(who’s beatdownで)こちらがコントロールの役割をする、ということを理解しておくこと。単純にサイズで押し切ろうとすると、狩りへの興奮のような、相手の持つコンバットトリックの手数の多さに屈することになりかねない。やるべきは、できるだけこちらに有利な交換を重ねていくことだ。たとえば、相手が複数のクリーチャーでアタックしてこちらに応じ返しがある場合、相手が巨大系を使えばこちらのクリーチャーを殺せるようにブロックを割り振ること。これで相手にダメージスタック前のパンプアップを無駄遣いさせたうえ、相手がクリーチャーを出せない場合、時には擬似Time Walk並のトリックとなる。相手にとって最も痛いプレイの一つは、序盤にグリフィンの導きを付けたクリーチャーをバウンスされることだ。相手はよく、自分のクリーチャーにグリフィンの導きをつけ、2体で場を制圧したいという誘惑に駆られる。導きのついたクリーチャーをバウンスすると丸2ターン得したことになる。時間の孤立か、自分よりも大きなクリーチャーと交換できるソーンウィールドの射手は優れものだ。相手の注意カードは狩りへの興奮と神秘の処罰者。秋の際のサイクリングなど、丘巨人がドラゴンに化ける、処罰者のスレッショルドには要注意だ。
サイドボーディングは遅延を外して鋸刃の矢に替え、タルモゴイフをめぐるゲームと相手のコンバットトリックに備える。緑白のタルモゴイフは矢と太陽の槍を入れてくるだろう。相手のほうが除去を多く入れてくる分、2本目以降は互角に近づく。戦い方は前と同じで、必要になるまでタルモゴイフを出すのは避けよう。タルモゴイフに心霊破を打つのは、相手がタップアウトしてからにすることをお勧めしておく。心霊破が狩りへの興奮でカウンターされたうえ、ライフを2点も失うのは目も当てられない。
対つがいスリヴァー
これも青緑タルモゴイフにとって有利なマッチアップで、テンポの考え方が最も色濃く出る。元のリストよりも多く装填されたバウンスが相手を機能不全に保ち、毎ターン4マナスリヴァーを出しては戻されを繰り返すことになる。素早い動きとバウンスという妨害があれば、もう勝ったも同然だ。序盤からバウンスが機能すれば、相手が野生のつがいをプレイしてきたときに備えて遅延のマナを構えておけるだろう。
サイドからは猿術を3枚外して取り消しが入る。カウンターを増やせば、通される恐れが常に付きまとう、野生のつがいが通ったとしても、休眠や念動スリヴァーを止められる保険が増える。繰り返すが、迅速な展開が肝で、そうすることで相手にコンボパーツを集めることに専念させ、カウンターを警戒させられるようになる。
対青単ピクルス
相手の動きを止めるという点で、両者のデッキコンセプトは似ている。だがタルモゴイフはパワフルな緑クリーチャーがあるためアグレッシブに、ピクルスは塩水の精霊とヴェズーヴァの多相の戦士というコンボのためコントロールやロックの動きをする。ゲームは他のマッチよりもプレイングスキルに大きく左右される。この相手には序盤のコー追われの物あさりが効く。殴りだすまでに止める手段が少ないためだ。また、この相手に限っては、相手のカウンター体制が整う前、速やかにタルモゴイフをプレイしよう。相手の要注意カードは、意志を曲げるものと、造物の学者、ヴェンセール。なお、終盤に突入した場合は常に応じ返しか猿術をプレイできるマナを残しておこう。どちらのカードもコンボを1ターン中断させることができ、その時間があればゲームに勝つこともできる。
相手に入っているバウンスの数を考えると、獣群の呼び声は実によろしくない。射手もろとも激浪のこそ泥や裂け目掃きに替えてしまおう。これで2ゲーム目、3ゲーム目はちょっと有利になるはずだ。激浪のこそ泥はコントロール相手に能動的な攻撃ができ、1体出し、さらにバウンスやパーミッションでバックアップできれば実にいい仕事をしてくれる。裂け目掃きも最高だ。相手の唯一のドローカードであることが多い、祖先の幻視を戻してくれる。相手は裂け目翼の雲間を泳ぐものも2ターン目に待機させることが多く、これもまた裂け目掃きの絶好の的だ。
対赤単
このデッキはかつてブロック構築の顔だったが、タルモゴイフの登場とともに過去の顔となった。それでも、ただ赤単であるという理由だけでこのデッキを使うプレイヤーは多く、それだけに備えておく必要がある。相手に理想的な回り方をされない限りはこちらに分があるだろう。タルモゴイフをプレイしていいのは小さくとも3/4からで、相手との2対1交換が確定している時に出したい。ゴイフなしで相手の第一波を凌ぎきったら、満を持して発進させ、手札の切れた相手を尻目に場の制圧に乗り出そう。相手にとって厄介なのが獣群の呼び声で、2対1交換を繰り返すアドバンテージ製造器と化す。大いなるガルガドンには応じ返しで対抗しよう。猿術でもいい。また猿術は火力でクリーチャーを失うのを防いだり、戦闘で死ぬことが確定したクリーチャーに使って補充もできる。
サイド後はますます相手を追いつめる。鋸刃の矢は相手の小さな血騎士やモグの戦争司令官対策に。裂け目掃きはガルガドンを掃除して、他のクリーチャーをバウンスする余裕を持たせる。外すのはソーンウィールドの射手と心霊破。応じ返しは相変わらず強力だ。
対ミラーマッチ
このリストは彩色の星を使っていない分、ミラーマッチ向きだろう。メインからの猿術は心霊破や象トークンのバウンスの対抗策となる。だが、このマッチで最も重要な一枚はコー追われの物あさりだ。物あさりが序盤に出て除去されない場合、殴り続ける限り相手の倍もカードをドローでき、手にした巨大なアドバンテージで、ゲームはもう君のものだ。相手の変異はヴェズーヴァの多相の戦士で決まりなため、正しく対処しよう。相手はヴェンセールを想定してないなら、そこにつけいる隙がある。また、相手が裂け目掃きをメインに入れているなら、雲間を泳ぐものは5マナまで待とう。
サイドからはおなじみ鋸刃の矢をいれてタルモゴイフ合戦に勝つ。獣群の呼び声を外すことを勧める人も多いが、個人的にはこのマッチであまり使い勝手のない、遅延を外すのが好みだ。たしかにトークンをバウンスするのは殺すのと同じだが、タルモゴイフやコー追われの物あさりに、ひょっとしたら使われていたかもしれないカードを使わせたことにもなる。
これにて今回のブロック構築考察記事はここまで。誰もが自分と同じ考えだとは思わないが、今回の文章で少しでも得る物があり、PTQで素晴らしい成績が残せたら幸いだ。
青緑ゴイフをアップデートする
Vincent Lovaglio
GPモントリオールでは、タルモゴイフの台頭を見せ付けられた。トップ8のうち3人がタルモゴイフを使い、全員が緑白をベースに(うち一人は焦熱の裁きと死亡/退場のために赤を散らして)組んでいた。だが、このデッキの真の発展形は、ともにベスト16に残った二人のプレイヤーAntonio De RosaとBen Lundquistのものだろう。
Blue Goyf Antonio De Rosa
4 Looter il-Kor
4 Riftsweeper
4 Riftwing Cloudskate
4 Tarmogoyf
3 Vesuvan Shapeshifter
4 Call of the Herd
4 Chromatic Star
4 Delay
4 Psionic Blast
3 Snapback
5 Forest
1 Gemstone Mine
9 Island
2 Llanowar Reborn
1 Pendelhaven
4 Terramorphic Expanse
3 Cancel
2 Mystic Snake
3 Pongify
3 Serrated Arrows
4 Wall of Roots
デッキは緑白の親戚と同じで、序盤からタルモゴイフを肥やして場に出す。違う点は、白だと単純にクリーチャーをもっと大量に展開して圧倒しようとするが、青緑は応じ返しと裂け目翼の雲間を泳ぐものによるバウンス、遅延を使った軽いパーミッションでテンポアドバンテージを稼いで勝つ。さらに青は、フォーマットの顔であるヴェズーヴァの多相の戦士や、コントロール要素として心霊破がある。このデッキをテストしてわかったことは、このデッキで成功したければ、最も肝心なのはゲームのペースのコントロールだ。
テンポの重要性について気が付いた時、このデッキにいくつか議論の種となりそうな変更を加えることとなった。それらを論ずる前に、何を言わんとしているのか明らかにしておきたい。ここでのテンポという言葉とは、チェス由来の、相手により多くの手数を使わせることで、速さにおいて優位に立つことを意味している。そのテンポ、あるいはイニシアチブを得ることによって、そのプレイヤーはより効率的に場を固め、相手を素早く、効果的に叩くことができる。
MtGでは、テンポは様々な方法で得られる。マナ加速やマナ効率(手持ちのマナを可能な限り毎ターン最も効率的に使う)など、多岐にわたる。青緑デッキは複数の方法でテンポを得る。1つ目は裂け目翼の雲間を泳ぐもので相手の土地をバウンスして使えるマナを減らし、本来使えるスペルを使えなくする。これはそんなに頻繁には起こらないが、特にコントロール相手のときは、滅び、触手、入念な考慮など重要な4マナスペルを1ターンさえぎるのはTime Walkに等しい。また、緑白デッキ相手なら、互いが早めにタルモゴイフを並べることになる。しかしこちらのクリーチャーは毎ターンアタックに行って相手のライフを削る一方、相手は応じ返しや雲間を泳ぐものでアタックを阻まれる。相手は毎ターン同じタルモゴイフをプレイしなくてはならないが、こちらは何の妨害もなくアタックできる。
おそらくもっと重要なのが、青緑デッキは、苦悶の触手という名の、このフォーマットのテンポを支配するカードを打ち消すことができる。触手はアグレッシブなデッキにとって、滅び以上に厄介な効果だ。環境初期では、赤単デッキは大いなるガルガドンを4枚投入して触手をかわしていた。この点青緑デッキは応じ返しや遅延という対抗策があり、これは全体除去の滅びの効力を弱めるのにも使える。
テンポの重要性を踏まえて行った最初の変更は、メインからヴェズーヴァの多相の戦士を外すことだった。これはたしかに眉をひそめる人も多いと思う。まずは説明させてほしい。多相の戦士は疑いなくこのフォーマットにおける最強クリーチャーの1つだが、このデッキのゲームプランには合っていない。マナの少ないデッキに多相の戦士の5マナは重すぎることもある。変異で出し、2マナでひっくり返すのはまだしもだが、バウンスやパーミッションを構えつつマナを残す余裕はないだろう。
外したスロットに加えたのは4枚目の応じ返しと2枚の造物の学者、ヴェンセール。ヴェンセールは多相の戦士よりもデッキのマナカーブや戦略の全体像に合致している。コントロールデッキ相手なら、滅びや苦悶の触手を遅延させて、稼いだ時間で止めを刺す。アグレッシブなデッキでは、最小限のコストで相手のもっとも大きなクリーチャーをバウンスする。ヴェンセールの思わぬ使い道は、青黒コントロールを相手にしたときに起こった。こちらは最高の回りをしたところ、相手は滅びで場を流そうとした。遅延を打ったが否定の契約で打ち消される。返しのターンで引いたのがヴェンセールで、相手の二つしかない青マナをバウンスして契約勝ち。
2つ目の主要な変更は彩色の星を外したこと。De Rosa とLundquistは、モントリオールではキャントリップつきのマナ調整としてデッキに入れていたが、 これもタルモゴイフの餌となる。だが、タルモゴイフの生息数の増加のため、墓地にアーティファクトを落とすのは利よりも害のほうが大きく、相手のタルモゴイフを大きくしてしまうだけになりかねない。Osypは、垣のトロールのようなカードをプレイするよりも、とにかくタルモゴイフを場に出して大きさは相手の墓地に任せつつ、より強いカードを手札に温存することでミラーマッチのアドバンテージを得た。
抜けたスロットに入れたのは猿術。元のリストにはサイドボードに入っていたが、メタゲーム全体に適したカードなのでメインから使う。赤いデッキの場合、こちらのクリーチャーに向けられた火力を青マナ一つでカウンター。緑白ならコンバットトリックとして有利な交換ができたり、グリフィンの導きにレスポンスしてもいい。バウンスが多いため、相手の場に出る猿はほとんど場に残ることはない。黒コントロールデッキならコーラシュを猿にしたり、苦悶の触手をカウンターできる。最後に、そのコストの安さのため、猿術は除去のカウンターや相手の戦闘プランの邪魔、さらには望ましい形でテンポも稼いでくれる。
最後の変更はメタゲームに沿ったもの。裂け目掃きを外してソーンウィールドの射手を入れた。裂け目掃きは遅延とのシナジーはあるものの、かといって待機状態のカードが多いわけではなく、またそれくらいで裂け目掃きを入れる理由にもならない。さらに自分が待機させた雲間を泳ぐものを掃除してしまう危険もある。その点射手は、ミラーマッチや緑白でのタルモゴイフと相打ちを取ることができる。ほかにはクリーチャーの線の細さを補うためにラノワールの再生地の数を増やし、コーのものあさりとのシナジーや、相手との対消滅を狙ってペンデルヘイヴンも追加した。
変更についての説明はこの辺にして、デッキリストをあげて来るPTQに備えた説明をさせてもらおう。
Blue Goyf Vincent Lovaglio
4 Looter il-Kor
4 Riftwing Cloudskate
4 Tarmogoyf
4 Thornweald Archer
2 Venser, Shaper Savant
4 Call of the Herd
4 Delay
4 Pongify
4 Psionic Blast
4 Snapback
3 Forest
9 Island
4 Llanowar Reborn
2 Pendelhaven
4 Terramorphic Expanse
3 Cancel
4 Riftsweeper
4 Riptide Pilferer
4 Serrated Arrows
このサイドボードはモントリオールのものとは革新的に変わっているため、解説をさせてもらおう。激浪のこそ泥はコントロール相手に能動的な妨害ができる。影魔導師の浸透者でブロックされるだろうという懸念を持つかもしれないが、そこはバウンスに長けたこのデッキのこと、こそ泥が妨害なくアタックにいけるのは問題ない。取り消しは、滅び、触手やゲームの流れを変える呪文を打ち消すため。鋸刃の矢はアグレッシブな相手に使う。場に複数並んだほうが強いため4枚使う。特に純正ミラーマッチにおいて、ラノワールの再生地のカウンターを相殺できるのが非常に強い。最近MOで流行っている毒スリヴァーに有効なのも追い風だ。裂け目掃きはもはやメインの構成要素にはならないが、サイドボードの保険としてはまだ居場所がある。赤いデッキにある大いなるガルガドンや裂け目の稲妻の掃除に使える。ピクルス相手で、相手の裂け目翼の雲間を泳ぐものや、祖先の幻視をカウンターできるのもよし。
デッキの解説を一通り終えた後で、お待ちかねマッチアップごとの解説に移ろう。プレイスキルやゲームの決定要素の説明を疎かにするきらいがあるため、デッキごとの勝率を書くのは好かない。あるプレイヤーが自分のところに来て、あるライターいわく、自分の使っているデッキはとある別のデッキに対して60%の勝率だと言っていたのに負けたと不平を撒き散らしていた。プレイヤーがしでかした大量のミスまで押し付けられる、不運なそのライターには同情を禁じえない。勝率の代わりに、不利な状況から有利な状況へと押し返すカードについての説明を書いていく。
対青黒系コントロール
主にテストしたのは連合の秘法と占有の入った新しいバージョン。1ゲーム目はだいたい互角だろう。このマッチアップではコー追われの物あさりが役に立つ。ドローのお陰で土地が止まらず、触手や滅びに対抗できるだけのマナを残すことができるためだ。猿術はコーラシュを対処できるサイズに押さえるのと触手のカウンター、2つの任務がある。相手のカードで脅威となりうるのが影魔導師の浸透者。ただちにバウンスして場から追いやるなり、心霊破で殺すなりしよう。バウンスと序盤からのクリーチャーによるテンポアドバンテージを積み重ねれば、普通はこちらが勝てる。相手の勝ちパターンは早くからマナ加速をたくさん出し、1ターンに複数の呪文をプレイできるようになる場合だ。
サイドボーディングはソーンウィールドの射手を激浪のこそ泥に、応じ返しを取り消しに替える。コントロールデッキは、一般的に神秘の指導からの銀の弾丸として、時間の孤立や絞殺の煤のような単体除去を追加してくるだろう。激浪のこそ泥は単体でお手軽にゲームを決める力がある。とはいえ、除去が増える分相手は場を押さえやすくなる。こちらが後攻の場合は特にそうなりやすい。できればでいいが、タルモゴイフを早めに出さないのをお勧めする。相手にはそれ以外のクリーチャーに除去を使わせるように仕向けさせ、相手がコントロールを失った時、タルモゴイフをフィニッシャーとして降臨させよう。
対白緑タルモゴイフ
このマッチアップは若干青緑ゴイフのほうが有利だ。勝利の鍵は(who’s beatdownで)こちらがコントロールの役割をする、ということを理解しておくこと。単純にサイズで押し切ろうとすると、狩りへの興奮のような、相手の持つコンバットトリックの手数の多さに屈することになりかねない。やるべきは、できるだけこちらに有利な交換を重ねていくことだ。たとえば、相手が複数のクリーチャーでアタックしてこちらに応じ返しがある場合、相手が巨大系を使えばこちらのクリーチャーを殺せるようにブロックを割り振ること。これで相手にダメージスタック前のパンプアップを無駄遣いさせたうえ、相手がクリーチャーを出せない場合、時には擬似Time Walk並のトリックとなる。相手にとって最も痛いプレイの一つは、序盤にグリフィンの導きを付けたクリーチャーをバウンスされることだ。相手はよく、自分のクリーチャーにグリフィンの導きをつけ、2体で場を制圧したいという誘惑に駆られる。導きのついたクリーチャーをバウンスすると丸2ターン得したことになる。時間の孤立か、自分よりも大きなクリーチャーと交換できるソーンウィールドの射手は優れものだ。相手の注意カードは狩りへの興奮と神秘の処罰者。秋の際のサイクリングなど、丘巨人がドラゴンに化ける、処罰者のスレッショルドには要注意だ。
サイドボーディングは遅延を外して鋸刃の矢に替え、タルモゴイフをめぐるゲームと相手のコンバットトリックに備える。緑白のタルモゴイフは矢と太陽の槍を入れてくるだろう。相手のほうが除去を多く入れてくる分、2本目以降は互角に近づく。戦い方は前と同じで、必要になるまでタルモゴイフを出すのは避けよう。タルモゴイフに心霊破を打つのは、相手がタップアウトしてからにすることをお勧めしておく。心霊破が狩りへの興奮でカウンターされたうえ、ライフを2点も失うのは目も当てられない。
対つがいスリヴァー
これも青緑タルモゴイフにとって有利なマッチアップで、テンポの考え方が最も色濃く出る。元のリストよりも多く装填されたバウンスが相手を機能不全に保ち、毎ターン4マナスリヴァーを出しては戻されを繰り返すことになる。素早い動きとバウンスという妨害があれば、もう勝ったも同然だ。序盤からバウンスが機能すれば、相手が野生のつがいをプレイしてきたときに備えて遅延のマナを構えておけるだろう。
サイドからは猿術を3枚外して取り消しが入る。カウンターを増やせば、通される恐れが常に付きまとう、野生のつがいが通ったとしても、休眠や念動スリヴァーを止められる保険が増える。繰り返すが、迅速な展開が肝で、そうすることで相手にコンボパーツを集めることに専念させ、カウンターを警戒させられるようになる。
対青単ピクルス
相手の動きを止めるという点で、両者のデッキコンセプトは似ている。だがタルモゴイフはパワフルな緑クリーチャーがあるためアグレッシブに、ピクルスは塩水の精霊とヴェズーヴァの多相の戦士というコンボのためコントロールやロックの動きをする。ゲームは他のマッチよりもプレイングスキルに大きく左右される。この相手には序盤のコー追われの物あさりが効く。殴りだすまでに止める手段が少ないためだ。また、この相手に限っては、相手のカウンター体制が整う前、速やかにタルモゴイフをプレイしよう。相手の要注意カードは、意志を曲げるものと、造物の学者、ヴェンセール。なお、終盤に突入した場合は常に応じ返しか猿術をプレイできるマナを残しておこう。どちらのカードもコンボを1ターン中断させることができ、その時間があればゲームに勝つこともできる。
相手に入っているバウンスの数を考えると、獣群の呼び声は実によろしくない。射手もろとも激浪のこそ泥や裂け目掃きに替えてしまおう。これで2ゲーム目、3ゲーム目はちょっと有利になるはずだ。激浪のこそ泥はコントロール相手に能動的な攻撃ができ、1体出し、さらにバウンスやパーミッションでバックアップできれば実にいい仕事をしてくれる。裂け目掃きも最高だ。相手の唯一のドローカードであることが多い、祖先の幻視を戻してくれる。相手は裂け目翼の雲間を泳ぐものも2ターン目に待機させることが多く、これもまた裂け目掃きの絶好の的だ。
対赤単
このデッキはかつてブロック構築の顔だったが、タルモゴイフの登場とともに過去の顔となった。それでも、ただ赤単であるという理由だけでこのデッキを使うプレイヤーは多く、それだけに備えておく必要がある。相手に理想的な回り方をされない限りはこちらに分があるだろう。タルモゴイフをプレイしていいのは小さくとも3/4からで、相手との2対1交換が確定している時に出したい。ゴイフなしで相手の第一波を凌ぎきったら、満を持して発進させ、手札の切れた相手を尻目に場の制圧に乗り出そう。相手にとって厄介なのが獣群の呼び声で、2対1交換を繰り返すアドバンテージ製造器と化す。大いなるガルガドンには応じ返しで対抗しよう。猿術でもいい。また猿術は火力でクリーチャーを失うのを防いだり、戦闘で死ぬことが確定したクリーチャーに使って補充もできる。
サイド後はますます相手を追いつめる。鋸刃の矢は相手の小さな血騎士やモグの戦争司令官対策に。裂け目掃きはガルガドンを掃除して、他のクリーチャーをバウンスする余裕を持たせる。外すのはソーンウィールドの射手と心霊破。応じ返しは相変わらず強力だ。
対ミラーマッチ
このリストは彩色の星を使っていない分、ミラーマッチ向きだろう。メインからの猿術は心霊破や象トークンのバウンスの対抗策となる。だが、このマッチで最も重要な一枚はコー追われの物あさりだ。物あさりが序盤に出て除去されない場合、殴り続ける限り相手の倍もカードをドローでき、手にした巨大なアドバンテージで、ゲームはもう君のものだ。相手の変異はヴェズーヴァの多相の戦士で決まりなため、正しく対処しよう。相手はヴェンセールを想定してないなら、そこにつけいる隙がある。また、相手が裂け目掃きをメインに入れているなら、雲間を泳ぐものは5マナまで待とう。
サイドからはおなじみ鋸刃の矢をいれてタルモゴイフ合戦に勝つ。獣群の呼び声を外すことを勧める人も多いが、個人的にはこのマッチであまり使い勝手のない、遅延を外すのが好みだ。たしかにトークンをバウンスするのは殺すのと同じだが、タルモゴイフやコー追われの物あさりに、ひょっとしたら使われていたかもしれないカードを使わせたことにもなる。
これにて今回のブロック構築考察記事はここまで。誰もが自分と同じ考えだとは思わないが、今回の文章で少しでも得る物があり、PTQで素晴らしい成績が残せたら幸いだ。
PTQバレンシア考察
2007年7月31日http://magic.tcgplayer.com/db/article.asp?id=7667
PTQバレンシア考察
William Spaniel
この土曜日、ロサンゼルスで行われたPTQバレンシアに参加した。プロツアーの切符を勝ち取った新しいアーキタイプ、トップ8のデッキリストも含めて紹介したい。
核心から始めよう。トップ8のデッキリストだ。Kelvim Young はコーの物あさり、結ばれた奪い取り、バザールの大魔術師に入念な考慮を使って墓地にボガーダンのヘルカイトやアクローマを捨て、影武者や戦慄の復活で場に出す、とっても変わった青黒白リアニメイターでこの大会を制した。ユーティリティーに一瞬の瞬き、除去対策に黄泉からの橋を使っている。
Kelvimと、このデッキについて話をしたんだが、今のところ自分は口をつぐんで、あいつに説明させてやろう・・・
Kelvim Young
4 Looter il-Kor
4 Bonded Fetch
3 Bogardan Hellkite
3 Body Double
3 Magus of the Bazaar
2 Akroma, Angel of Fury
2 Akroma, Angel of Wrath
2 Careful Consideration
4 Dread Return
4 Momentary Blink
4 Bridge from Below
4 Terramorphic Expanse
3 River of Tears
3 Nimbus Maze
2 Urborg, Tomb of Yawgmoth
5 Island
4 Plains
4 Swamp
Sideboard
4 Riftwing Cloudskate
4 Aven Riftwatcher
3 Pull from Eternity
2 Venser, Shaper Savant
1 Akroma, Angel of Wrath
1 Akroma, Angel of Fury
このデッキは壊れた動きをする。準決勝では、影武者、一瞬の瞬き、ボガーダンのヘルカイトで「5×3ダメージ与えます」コンボをやらかした。相手が2ライフのとき、根絶された白いほうのアクローマを永遠からの引き抜きで自分の墓地に置き、リアニメイトして勝ったりした。変わったデッキで奇想天外なプレイに満ちているが、PTQを勝った。これは価値ある事実だ。
BWG Control
Kyle Baldonado
2nd Place
4 Tarmogoyf
4 Augur of Skulls
4 Mystic Enforcer
4 Funeral Charm
4 Stupor
4 Chromatic Star
3 Temporal Isolation
3 Slaughter Pact
4 Smallpox
2 Tendrils of Corruption
4 Terramorphic Expanse
5 Swamp
3 Urborg, Tomb of Yawgmoth
4 Flagstones of Trokair
3 Plains
1 Forest
4 Horizon Canopy
Sideboard
4 Psychotic Episode
2 Tendrils of Corruption
3 Damnation
3 Sunlance
3 Disenchant
ひょっとしたら何か見落としてるかもだが、こういうデッキがここまでこれるとは思えなかった。何ラウンドか見ていたが、ゴミカード75枚をスリーブに入れてデッキと呼んでいる感じだった。(実際、準々決勝の相手は青白緑タルモゴイフだったが、引きの悪さにやられていた。)
PTQの幕切れは面白かった。一見そうは思えないが、Kyleは子供だ。決勝戦に進み、Kelvinと賞品の配分について話したとき、Kyleはジャッジに両親に電話をかけていいかどうか、つまり外野のアドバイスを聞いていいかどうか尋ねた。結局OKが出て、続いて「ママ、スペインに行っていいかな?」ときたもんだ。プライスレスな質問。お母さんは、170パック買ってあげるからやめなさい、と止めたそうだ。Kyleはそうした。おめでとう、よかったね。
UBR Teachings
Marshall Fire
3rd/4th Place
1 Triskelavus
3 Shadowmage Infiltrator
4 Korlash, Hier to Blackblade
1 Venser, Shaper Savant
4 Prismatic Lens
3 Careful Consideration
3 Mystical Teachings
4 Damnation
3 Tendrils of Corruption
2 Logic Knot
1 Haunting Hymn
2 Foresee
1 Pact of Negation
1 Temporal Isolation
1 Slaughter Pact
1 Vesuva
1 Urza’s Factory
1 Academy Ruins
4 Terramorphic Expanse
4 River of Tears
4 Tolaria West
1 Plains
3 Urborg, Tomb of Yawgmoth
3 Island
3 Swamp
1 Mountain
Sideboard
2 Detritvore
4 Shimian Specter
1 Snapback
1 Disenchant
1 Extirpate
1 Tendrils of Corruption
3 Porphyry Nodes
1 Slaughter Pact
1 Sudden Death
青黒指導デッキについて書くのはもううんざりなので止めておくが、一つだけ面白いことがあった。サイドボードの斑岩の節だが、MarshallはKelvinのリアニメイターを潰すために入れた。場にある唯一のクリーチャーが瞬きで消えたとき、斑岩の節の能力が誘発して墓地に落ちてしまった。すぐに戻ってくるのにね。変なの。
Wild Pair Slivers
Brandom Tabaldo
3rd/4th Place
4 Dormant Sliver
4 Gemhide Sliver
4 Telekinetic Sliver
4 Frenetic Sliver
1 Might Sliver
1 Reflex Sliver
1 Darkheart Sliver
4 Wall of Roots
1 Venser, Shaper Savant
1 Whitemane Lion
1 Mystic Snake
4 Wild Pair
4 Coalition Relic
3 Pact of Negation
1 Take Possession
4 Grove of the Burnwillows
4 Terramorphic Expanse
1 Tolaria West
1 Pendelhaven
5 Forest
5 Island
1 Mountain
Sideboard
1 Teferi, Mage of Zhalfir
1 Riftsweeper
2 Krosan Grip
1 Jaya Ballard, Task Mage
2 Extirpate
3 Mystical Teachings
3 Fiery Justice
2 Detritvore
野生のつがいとスリヴァーについて(使った経験を踏まえて)語ろうと思ったが、どうしてこういうサイドボードなのかということのほうが気になって仕方がない。神秘の指導とインスタントの銀の弾丸は強い、あるいはそれ以上かもしれないが、どこまでかは未知数だ。だが1枚だけ入ってるヤヤは何のため?
UBW Teachings
Lawrence Adams
5th-8th Place
4 Korlash, Heir to Blackblade
3 Shadowmage Infiltrator
1 Triskelavus
1 Teferi, Mage of Zhalfir
3 Mystical Teachings
3 Careful Consideration
2 Psychotic Episode
3 Tendrils of Corruption
4 Prismatic Lens
4 Damnation
1 Extirpate
1 Haunting Hymn
1 Pact of Negation
1 Slaughter Pact
1 Temporal Isolation
1 Plains
2 Island
6 Swamp
1 Vesuva
1 Academy Ruins
1 Urza’s Factory
3 Urborg, Tomb of Yawgmoth
4 River of Tears
4 Tolaria West
4 Terramorphic Expanse
Sideboard
1 Disenchant
1 Snapback
2 Take Possession
3 Porphyry Nodes
1 Momentary Blink
3 Aven Riftwatcher
3 Shimian Specter
1 Venser, Shaper Savant
神秘の指導。以上。サンディエゴでのPTQの何週間か前、Lawrenceに話を聞いたことがある。そして今も同じアーキタイプを使ってる・・・。
Red Deck Wins, Sort Of
4 Keldon Marauders
4 Emberwilde Augur
3 Avalanche Riders
2 Eron the Relentless
2 Dragon Whelp
1 Akroma, Angel of Fury
1 Reckless Wurm
1 Magus of the Scroll
2 Firemaw Kavu
1 Thunderblade Charge
2 Wheel of Fate
4 Dead//Gone
4 Rift Bolt
4 Disintegrate
3 Prismatic Lens
3 Fungal Reaches
3 Desert
1 Molten Slagheap
1 Urza’s Factory
14 Mountain
サイドボードなど無用−Roryはデッキリストのサイドボード枚数欄に0と書いた。これだけでも勇者だ。実にでたらめ投げやりなデッキリストだが、ひょっとしたら強いのかもしれない。このさいだから、成績を気にするのはやめておこう。
ベスト8なのに2つデッキリストがないのにお気づきの方もいるかもしれない。1つ目は文字が判別不能なうえMtGに無いカードが出ており、ジャッジが処理している。水曜にWizards社の回答があるかもしれないが、おとがめなしなのを願う。
もう一つは緑青白タルモゴイフ系だが、残念ながらこちらのデッキリストはなくなってしまった。ブロック構築の顔になりおおせたこのカードのデッキ構築だが、まずタルモゴイフをデッキに入れ、他の色を混ぜれば完了。わかりやすいのはタルモ、裂け目翼の雲間を泳ぐもの、神秘の処罰者を入れ、一瞬の瞬きや心霊破でサポートする。このタイプに2ラウンド目であたり、2ゲーム目ともこちらのペースに持ち込めずに負けた。いずれにしても、このタイプは緑白ないし緑青がベストに思える。なくなったデッキリストは大会主催者がメールで報告しているため、あとでMTG.comから見られると思う。
なぜ自分はMtGをやらないか
周知の通り、自分は本当のところMtGをやらない。夏で、PTQのシーズンまっただ中ということもあり、今回は特別、ということにした。野生のつがい+スリヴァーのデッキをいじっていた友人のJoseに頼み、デッキリストをもらった。以下が使ったものになる。
4 Wall of Roots
4 Gemhide Sliver
4 Dormant Sliver
4 Telekinetic Sliver
4 Frenetic Sliver
1 Whitemane Lion
1 Mystic Snake
1 Reflex Sliver
1 Might Sliver
1 Darkheart Sliver
1 Venser, Shaper Savant
2 Gaea’s Blessing
3 Delay
4 Wild Pair
3 Coalition Relic
4 Grove of the Burnwillows
4 Terramorphic Expanse
6 Island
5 Forest
2 Mountain
1 Plains
Sideboard
4 Dead//Gone
4 Detritvore
1 Delay
1 Mystic Snake
3 Molten Disaster
1 Screeching Sliver
1 Whitemane Lion
このときは、自分たちはクレバーだと勘違いしていた。メタゲームでアグレッシブなスリヴァーが出てくるだろうと思いこみ、1ゲーム目を制するシークレットカードとして採用したのがガイアの祝福。このマッチアップでは、休眠スリヴァーと奇声スリヴァーで、石臼代わりに削り倒すことになる。だがガイアの祝福がめくれると相手はカードを片づけて2ゲーム目に入るざるを得ない。そう思い、予感を外して祝福を入れてみた。
実際のところは、見つけたアイディアにとらわれて現実を見ていなかった。ガイアの祝福はほとんどの場合キャントリップだが、野生のつがいや休眠スリヴァーが必要な状況になって手詰まりになるシチュエーションが多すぎた。そのうえ2人ともビートダウン系のスリヴァーとは当たらず、そのツケを支払うことに。自分は3−2、JoseはPTQとGPTを通算して3−3−1(だったと思う)。もう一度やれるなら祝福なんて二度と入れずに予感を戻し、アグレッシブなスリヴァー相手には野生のつがいに替えて死亡/退場を使って対抗する。
唯一正しかったのはメインの遅延のみ。トップ8のデッキに入っている否定の契約よりもよほど強い。契約の方が強いのは野生のつがいを通す時だけで、このときでさえ(宝革スリヴァーで)8マナ以上余っている時も多々ある。(Force of Willより)対抗呪文がデッキに合っている。疑いはないだろう。オンラインでのテストをしたとき、こちらが何もカウンターを持っていない時に相手は動かず、重たいスペルをプレイした時に遅延を打つと相手が悶絶してくれたこともあった。イかれたデッキを使いたい好き者さんは、こんなデッキでよければ使ってくれ。
契約のちょっといい話
黒コントロールを使う皆さんにご注意。赤使い相手のとき、3ターン目に殺戮の契約を使う時はご用心。友人の一人が相手のスリヴァーを除去し、相手はそのお返しに爆裂/破綻の爆裂を見舞った。ブロック構築の3ターン目の出来事だ。合掌。
特に否定の契約では、Joe Lossett (サンディエゴでトップ8に入り、数週間後のPTQで勝ったのと同一人物)が、優勢な場からアップキープのコストを支払い忘れるという馬鹿らしいミスのために、ゲームを落とすのをたくさん見てきたと話した。裏を返すと、負けてる状態から相手がコストの支払いを忘れて大逆転した、という話が多いことにもなる。新しいルールといってもいいだろう−契約:アップキープの支払いを忘れたとき、ほかに方法がない限りあなたはゲームに負ける。こういう負け方は嫌なものだ。
また、ジャッジはコストの支払い忘れに関して興味深い裁定を行っている。聞くところによると、あるPTQでは、アップキープに誘発する、支払い可能かつ強制的に払わねばならないものを忘れると警告をもらえる。つまり、召喚者の契約、アンタップ、ドローとやってしまうと、ゲームに敗北するだけでなく、黒と白のユニフォームを着た人がやってきて警告をプレゼント。もう一度やるとゲームロスに格上げ(すでにゲーム一つ負けているので、実質的にマッチの敗北)。3つ目はただちにマッチ終了。
グランプリトライアル考察
Sam Steinはグランプリサンフランシスコのトライアルで、このデッキを使って3バイを手に入れた。
4 Shadowmage Infiltrator
1 Bogardan Hellkite
3 Tombstalker
3 Mystical Teachings
3 Tendrils of Corruption
4 Damnation
3 Careful Consideration
1 Pact of Negation
1 Strangling Soot
1 Snapback
1 Slaughter Pact
1 Haunting Hymn
1 Take Possession
3 Coalition Relic
1 Boom//Bust
4 Prismatic Lens
4 Terramorphic Expanse
5 Swamp
3 Island
4 River of Tears
1 Graven Cairns
3 Tolaria West
1 Mountain
3 Urborg, Tomb of Yawgmoth
1 Urza’s Factory
Sideboard
1 Spell Burst
1 Teferi, Mage of Zhalfir
1 Draining Whelk
1 Snapback
1 Imp’s Mischief
2 Sudden Death
2 Fortune Thief
1 Ancient Grudge
1 Boom//Bust
2 Rough//Tumble
1 Pongify
1 Tendrils of Corruption
ハイライトは準々決勝でJose(前に書いた、自分と同じデッキを使った友人)が出した野性のつがいを占有で奪った瞬間だ。ボガーダンのヘルカイトを出して墓忍び、墓忍びから墓忍びと続けざまにおまけが出てきた。ナイスだ。
終わりに
トライアルでJoseが負けたとき、自分たちは帰ったのだが、帰りの車の中で2つのことが頭に残っていた。勝ったリアニメイターとリストが生死不明(だけどおそらく死んだでしょう)になった緑青白ゴイフだ。GPサンフランシスコに備えたテストを始めたら、機会があればだが、この2つについて記事を書こうかと思う・・・。
PTQバレンシア考察
William Spaniel
この土曜日、ロサンゼルスで行われたPTQバレンシアに参加した。プロツアーの切符を勝ち取った新しいアーキタイプ、トップ8のデッキリストも含めて紹介したい。
核心から始めよう。トップ8のデッキリストだ。Kelvim Young はコーの物あさり、結ばれた奪い取り、バザールの大魔術師に入念な考慮を使って墓地にボガーダンのヘルカイトやアクローマを捨て、影武者や戦慄の復活で場に出す、とっても変わった青黒白リアニメイターでこの大会を制した。ユーティリティーに一瞬の瞬き、除去対策に黄泉からの橋を使っている。
Kelvimと、このデッキについて話をしたんだが、今のところ自分は口をつぐんで、あいつに説明させてやろう・・・
Kelvim Young
4 Looter il-Kor
4 Bonded Fetch
3 Bogardan Hellkite
3 Body Double
3 Magus of the Bazaar
2 Akroma, Angel of Fury
2 Akroma, Angel of Wrath
2 Careful Consideration
4 Dread Return
4 Momentary Blink
4 Bridge from Below
4 Terramorphic Expanse
3 River of Tears
3 Nimbus Maze
2 Urborg, Tomb of Yawgmoth
5 Island
4 Plains
4 Swamp
Sideboard
4 Riftwing Cloudskate
4 Aven Riftwatcher
3 Pull from Eternity
2 Venser, Shaper Savant
1 Akroma, Angel of Wrath
1 Akroma, Angel of Fury
このデッキは壊れた動きをする。準決勝では、影武者、一瞬の瞬き、ボガーダンのヘルカイトで「5×3ダメージ与えます」コンボをやらかした。相手が2ライフのとき、根絶された白いほうのアクローマを永遠からの引き抜きで自分の墓地に置き、リアニメイトして勝ったりした。変わったデッキで奇想天外なプレイに満ちているが、PTQを勝った。これは価値ある事実だ。
BWG Control
Kyle Baldonado
2nd Place
4 Tarmogoyf
4 Augur of Skulls
4 Mystic Enforcer
4 Funeral Charm
4 Stupor
4 Chromatic Star
3 Temporal Isolation
3 Slaughter Pact
4 Smallpox
2 Tendrils of Corruption
4 Terramorphic Expanse
5 Swamp
3 Urborg, Tomb of Yawgmoth
4 Flagstones of Trokair
3 Plains
1 Forest
4 Horizon Canopy
Sideboard
4 Psychotic Episode
2 Tendrils of Corruption
3 Damnation
3 Sunlance
3 Disenchant
ひょっとしたら何か見落としてるかもだが、こういうデッキがここまでこれるとは思えなかった。何ラウンドか見ていたが、ゴミカード75枚をスリーブに入れてデッキと呼んでいる感じだった。(実際、準々決勝の相手は青白緑タルモゴイフだったが、引きの悪さにやられていた。)
PTQの幕切れは面白かった。一見そうは思えないが、Kyleは子供だ。決勝戦に進み、Kelvinと賞品の配分について話したとき、Kyleはジャッジに両親に電話をかけていいかどうか、つまり外野のアドバイスを聞いていいかどうか尋ねた。結局OKが出て、続いて「ママ、スペインに行っていいかな?」ときたもんだ。プライスレスな質問。お母さんは、170パック買ってあげるからやめなさい、と止めたそうだ。Kyleはそうした。おめでとう、よかったね。
UBR Teachings
Marshall Fire
3rd/4th Place
1 Triskelavus
3 Shadowmage Infiltrator
4 Korlash, Hier to Blackblade
1 Venser, Shaper Savant
4 Prismatic Lens
3 Careful Consideration
3 Mystical Teachings
4 Damnation
3 Tendrils of Corruption
2 Logic Knot
1 Haunting Hymn
2 Foresee
1 Pact of Negation
1 Temporal Isolation
1 Slaughter Pact
1 Vesuva
1 Urza’s Factory
1 Academy Ruins
4 Terramorphic Expanse
4 River of Tears
4 Tolaria West
1 Plains
3 Urborg, Tomb of Yawgmoth
3 Island
3 Swamp
1 Mountain
Sideboard
2 Detritvore
4 Shimian Specter
1 Snapback
1 Disenchant
1 Extirpate
1 Tendrils of Corruption
3 Porphyry Nodes
1 Slaughter Pact
1 Sudden Death
青黒指導デッキについて書くのはもううんざりなので止めておくが、一つだけ面白いことがあった。サイドボードの斑岩の節だが、MarshallはKelvinのリアニメイターを潰すために入れた。場にある唯一のクリーチャーが瞬きで消えたとき、斑岩の節の能力が誘発して墓地に落ちてしまった。すぐに戻ってくるのにね。変なの。
Wild Pair Slivers
Brandom Tabaldo
3rd/4th Place
4 Dormant Sliver
4 Gemhide Sliver
4 Telekinetic Sliver
4 Frenetic Sliver
1 Might Sliver
1 Reflex Sliver
1 Darkheart Sliver
4 Wall of Roots
1 Venser, Shaper Savant
1 Whitemane Lion
1 Mystic Snake
4 Wild Pair
4 Coalition Relic
3 Pact of Negation
1 Take Possession
4 Grove of the Burnwillows
4 Terramorphic Expanse
1 Tolaria West
1 Pendelhaven
5 Forest
5 Island
1 Mountain
Sideboard
1 Teferi, Mage of Zhalfir
1 Riftsweeper
2 Krosan Grip
1 Jaya Ballard, Task Mage
2 Extirpate
3 Mystical Teachings
3 Fiery Justice
2 Detritvore
野生のつがいとスリヴァーについて(使った経験を踏まえて)語ろうと思ったが、どうしてこういうサイドボードなのかということのほうが気になって仕方がない。神秘の指導とインスタントの銀の弾丸は強い、あるいはそれ以上かもしれないが、どこまでかは未知数だ。だが1枚だけ入ってるヤヤは何のため?
UBW Teachings
Lawrence Adams
5th-8th Place
4 Korlash, Heir to Blackblade
3 Shadowmage Infiltrator
1 Triskelavus
1 Teferi, Mage of Zhalfir
3 Mystical Teachings
3 Careful Consideration
2 Psychotic Episode
3 Tendrils of Corruption
4 Prismatic Lens
4 Damnation
1 Extirpate
1 Haunting Hymn
1 Pact of Negation
1 Slaughter Pact
1 Temporal Isolation
1 Plains
2 Island
6 Swamp
1 Vesuva
1 Academy Ruins
1 Urza’s Factory
3 Urborg, Tomb of Yawgmoth
4 River of Tears
4 Tolaria West
4 Terramorphic Expanse
Sideboard
1 Disenchant
1 Snapback
2 Take Possession
3 Porphyry Nodes
1 Momentary Blink
3 Aven Riftwatcher
3 Shimian Specter
1 Venser, Shaper Savant
神秘の指導。以上。サンディエゴでのPTQの何週間か前、Lawrenceに話を聞いたことがある。そして今も同じアーキタイプを使ってる・・・。
Red Deck Wins, Sort Of
4 Keldon Marauders
4 Emberwilde Augur
3 Avalanche Riders
2 Eron the Relentless
2 Dragon Whelp
1 Akroma, Angel of Fury
1 Reckless Wurm
1 Magus of the Scroll
2 Firemaw Kavu
1 Thunderblade Charge
2 Wheel of Fate
4 Dead//Gone
4 Rift Bolt
4 Disintegrate
3 Prismatic Lens
3 Fungal Reaches
3 Desert
1 Molten Slagheap
1 Urza’s Factory
14 Mountain
サイドボードなど無用−Roryはデッキリストのサイドボード枚数欄に0と書いた。これだけでも勇者だ。実にでたらめ投げやりなデッキリストだが、ひょっとしたら強いのかもしれない。このさいだから、成績を気にするのはやめておこう。
ベスト8なのに2つデッキリストがないのにお気づきの方もいるかもしれない。1つ目は文字が判別不能なうえMtGに無いカードが出ており、ジャッジが処理している。水曜にWizards社の回答があるかもしれないが、おとがめなしなのを願う。
もう一つは緑青白タルモゴイフ系だが、残念ながらこちらのデッキリストはなくなってしまった。ブロック構築の顔になりおおせたこのカードのデッキ構築だが、まずタルモゴイフをデッキに入れ、他の色を混ぜれば完了。わかりやすいのはタルモ、裂け目翼の雲間を泳ぐもの、神秘の処罰者を入れ、一瞬の瞬きや心霊破でサポートする。このタイプに2ラウンド目であたり、2ゲーム目ともこちらのペースに持ち込めずに負けた。いずれにしても、このタイプは緑白ないし緑青がベストに思える。なくなったデッキリストは大会主催者がメールで報告しているため、あとでMTG.comから見られると思う。
なぜ自分はMtGをやらないか
周知の通り、自分は本当のところMtGをやらない。夏で、PTQのシーズンまっただ中ということもあり、今回は特別、ということにした。野生のつがい+スリヴァーのデッキをいじっていた友人のJoseに頼み、デッキリストをもらった。以下が使ったものになる。
4 Wall of Roots
4 Gemhide Sliver
4 Dormant Sliver
4 Telekinetic Sliver
4 Frenetic Sliver
1 Whitemane Lion
1 Mystic Snake
1 Reflex Sliver
1 Might Sliver
1 Darkheart Sliver
1 Venser, Shaper Savant
2 Gaea’s Blessing
3 Delay
4 Wild Pair
3 Coalition Relic
4 Grove of the Burnwillows
4 Terramorphic Expanse
6 Island
5 Forest
2 Mountain
1 Plains
Sideboard
4 Dead//Gone
4 Detritvore
1 Delay
1 Mystic Snake
3 Molten Disaster
1 Screeching Sliver
1 Whitemane Lion
このときは、自分たちはクレバーだと勘違いしていた。メタゲームでアグレッシブなスリヴァーが出てくるだろうと思いこみ、1ゲーム目を制するシークレットカードとして採用したのがガイアの祝福。このマッチアップでは、休眠スリヴァーと奇声スリヴァーで、石臼代わりに削り倒すことになる。だがガイアの祝福がめくれると相手はカードを片づけて2ゲーム目に入るざるを得ない。そう思い、予感を外して祝福を入れてみた。
実際のところは、見つけたアイディアにとらわれて現実を見ていなかった。ガイアの祝福はほとんどの場合キャントリップだが、野生のつがいや休眠スリヴァーが必要な状況になって手詰まりになるシチュエーションが多すぎた。そのうえ2人ともビートダウン系のスリヴァーとは当たらず、そのツケを支払うことに。自分は3−2、JoseはPTQとGPTを通算して3−3−1(だったと思う)。もう一度やれるなら祝福なんて二度と入れずに予感を戻し、アグレッシブなスリヴァー相手には野生のつがいに替えて死亡/退場を使って対抗する。
唯一正しかったのはメインの遅延のみ。トップ8のデッキに入っている否定の契約よりもよほど強い。契約の方が強いのは野生のつがいを通す時だけで、このときでさえ(宝革スリヴァーで)8マナ以上余っている時も多々ある。(Force of Willより)対抗呪文がデッキに合っている。疑いはないだろう。オンラインでのテストをしたとき、こちらが何もカウンターを持っていない時に相手は動かず、重たいスペルをプレイした時に遅延を打つと相手が悶絶してくれたこともあった。イかれたデッキを使いたい好き者さんは、こんなデッキでよければ使ってくれ。
契約のちょっといい話
黒コントロールを使う皆さんにご注意。赤使い相手のとき、3ターン目に殺戮の契約を使う時はご用心。友人の一人が相手のスリヴァーを除去し、相手はそのお返しに爆裂/破綻の爆裂を見舞った。ブロック構築の3ターン目の出来事だ。合掌。
特に否定の契約では、Joe Lossett (サンディエゴでトップ8に入り、数週間後のPTQで勝ったのと同一人物)が、優勢な場からアップキープのコストを支払い忘れるという馬鹿らしいミスのために、ゲームを落とすのをたくさん見てきたと話した。裏を返すと、負けてる状態から相手がコストの支払いを忘れて大逆転した、という話が多いことにもなる。新しいルールといってもいいだろう−契約:アップキープの支払いを忘れたとき、ほかに方法がない限りあなたはゲームに負ける。こういう負け方は嫌なものだ。
また、ジャッジはコストの支払い忘れに関して興味深い裁定を行っている。聞くところによると、あるPTQでは、アップキープに誘発する、支払い可能かつ強制的に払わねばならないものを忘れると警告をもらえる。つまり、召喚者の契約、アンタップ、ドローとやってしまうと、ゲームに敗北するだけでなく、黒と白のユニフォームを着た人がやってきて警告をプレゼント。もう一度やるとゲームロスに格上げ(すでにゲーム一つ負けているので、実質的にマッチの敗北)。3つ目はただちにマッチ終了。
グランプリトライアル考察
Sam Steinはグランプリサンフランシスコのトライアルで、このデッキを使って3バイを手に入れた。
4 Shadowmage Infiltrator
1 Bogardan Hellkite
3 Tombstalker
3 Mystical Teachings
3 Tendrils of Corruption
4 Damnation
3 Careful Consideration
1 Pact of Negation
1 Strangling Soot
1 Snapback
1 Slaughter Pact
1 Haunting Hymn
1 Take Possession
3 Coalition Relic
1 Boom//Bust
4 Prismatic Lens
4 Terramorphic Expanse
5 Swamp
3 Island
4 River of Tears
1 Graven Cairns
3 Tolaria West
1 Mountain
3 Urborg, Tomb of Yawgmoth
1 Urza’s Factory
Sideboard
1 Spell Burst
1 Teferi, Mage of Zhalfir
1 Draining Whelk
1 Snapback
1 Imp’s Mischief
2 Sudden Death
2 Fortune Thief
1 Ancient Grudge
1 Boom//Bust
2 Rough//Tumble
1 Pongify
1 Tendrils of Corruption
ハイライトは準々決勝でJose(前に書いた、自分と同じデッキを使った友人)が出した野性のつがいを占有で奪った瞬間だ。ボガーダンのヘルカイトを出して墓忍び、墓忍びから墓忍びと続けざまにおまけが出てきた。ナイスだ。
終わりに
トライアルでJoseが負けたとき、自分たちは帰ったのだが、帰りの車の中で2つのことが頭に残っていた。勝ったリアニメイターとリストが生死不明(だけどおそらく死んだでしょう)になった緑青白ゴイフだ。GPサンフランシスコに備えたテストを始めたら、機会があればだが、この2つについて記事を書こうかと思う・・・。
スレッショルドができるまで
2007年7月6日http://magic.tcgplayer.com/db/article.asp?ID=7613
Coimbra Thresholdができるまで
Andre Coimbra
自分はデッキデザイナーとして有名なわけではない。おそらくまったくもって有名じゃないだろうけど。だがこのゲームの好きな部分はプレイングではなく、たえず研究が必要な、ドラフト、シールドやデッキ構築のようなゲーム以前の戦略だ。だから自分のデッキは自分で作る。デッキデザイン好きにとってブロック構築はとっても面白い。何が環境最強のデッキか予言できる(それもかなり正確に)ため、それを倒すためのデッキも作れるというものだから。
このブロックはタイムシフトのおかげでカードプールがちょっと広い分、いつもよりずっと面白い。自分の考えでは完璧な構築フォーマットだ。この記事では、特定のデッキについて語るのではなく、GPモントリオールでトップ16に入り、賞金とPTバレンシア(まあ、権利はいらなかったんだけどね)を得るまでのデッキチューンの過程について、自分の経験を披露しようと思う。
プロツアー横浜
横浜は誰もが青黒系と白ウィニーがメタになると思ったので、自分が作ったのは両方に勝てるデッキ。
Shadow Riders Andre Coimbra
3 Akroma, Angel of Fury
4 Avalanche Riders
4 Lightning Angel
4 Riftwing Cloudskate
4 Shadowmage Infiltrator
4 Boom/Bust
3 Momentary Blink
4 Prismatic Lens
1 Temporal Isolation
4 Void
3 Flagstones of Trokair
1 Gemstone Caverns
2 Gemstone Mine
4 Island
7 Mountain
2 Plains
2 Swamp
4 Terramorphic Expanse
2 Extirpate
4 Riptide Pilferer
2 Rough/Tumble
4 Sulfur Elemental
3 Temporal Isolation
カバレッジの "Rogues and Rainbows"でこのデッキを見た方もいるかもしれない。このリストのきっかけは、MOでブリンクライダーを見て、自分もいじってみたことだった。デッキは実に良かったが、何かが足りない・・・そのパーツはいろんな脅威に柔軟に対処できる虚空だと思った。そしてマナベースを影魔導師の浸透者を出せるように調整し、実におかしな調整がなされたわけだ。
マナベースに干渉し、こちらに何もさせず、ちゃちなスペルで勝つ土地破壊には問題があった。じゃあトーナメントの結果は?2日目に進んで、浅原晃にあたるまでは順調だった。変異じゃないカードを変異でプレイしてしまったおかげで、どうやっても勝っていたゲームを落としてしまった。そんなことをやらかしたせいでへっぽこプレイヤーと馬鹿にする連中もいたが、プレイングミスで負けたのであり、戦略が間違っていたわけではないので、そこまで深刻には考えてはいない。
Mono Blue Andre Coimbra
2 Aeon Chronicler
4 Riftwing Cloudskate
3 Teferi, Mage of Zhalfir
4 Vesuvan Shapeshifter
4 Voidmage Prodigy
2 Willbender
4 Ancestral Vision
4 Cancel
2 Dismal Failure
3 Snapback
4 Desert
22 Island
2 Urza’s Factory
1 Aeon Chronicler
2 Brine Elemental
4 Ovinize
4 Serrated Arrows
3 Trickbind
1 Willbender
成績の良好だった、藤田剛史のプロツアー横浜でのデッキリストの調整から始めた。調整相手は、GPストラスブールに参加する予定の母国ポルトガルのプレイヤー。非凡な虚空魔道士はPedro Cavaleiroのアイディアで、単なる2マナスロットではなく、打ち消されない対抗呪文+熊は、コントロールデッキを速やかに倒してくれた(コントロールは早くはないのだよ、ヘヘヘ。)意志を曲げる者は最初メインだったが、ほとんどのマッチアップでサイドインすることになり、メインでよいという結論になった。サイドボードの羊術は自分のアイディアだ。砂漠を最大限に活かせるカードで、これで確定除去として使うことができる。
グランプリは、初日の最終ラウンドを落として2日目とトロフィーへのチャンスを逃した。だが全てのデッキに安定して勝てる赤単を除いてはベストなデッキだったと思う。ミラーマッチはどちらも勝率は50%で、プレイングスキルがものを言うとは言い難いきらいもあった。
GP モントリオール
まずは青単のアップデートから始めたが、上手くいかず断念した。次に緑の契約デッキを組んでみた。裂け目掃きで待機カードを除去、スクリブのレインジャーで幽体の魔力をアンタップ、アナの戦闘魔導師で手札破壊、などもりだくさん。
5 Color Green Andre Coimbra
1 Ana Battlemage
1 Deadwood Treefolk
2 Gemhide Sliver
1 Mystic Enforcer
1 Mystic Snake
1 Riftsweeper
1 Scryb Ranger
1 Spectral Force
1 Thelonite Hermit
1 Thornscape Battlemage
4 Vesuvan Shapeshifter
4 Wall of Roots
1 Careful Consideration
4 Edge of Autumn
3 Glittering Wish
2 Harmonize
1 Momentary Blink
1 Mystical Teachings
1 Pact of Negation
1 Slaughter Pact
2 Summoner’s Pact
1 Temporal Isolation
2 Forest
4 Grove of the Burnwillows
3 Horizon Canopy
6 Island
1 Mountain
1 Pendelhaven
1 Plains
1 Swamp
4 Terramorphic Expanse
1 Tolaria West
1 Fiery Justice
1 Harmonic Sliver
1 Mystic Enforcer
1 Mystic Snake
4 Quagnoth
2 Serrated Arrows
1 Spike Feeder
1 Stormbind
1 Teferi’s Moat
1 Teneb, the Harvester
1 Void
このデッキは面白かった。どれか1枚入れ替えるだけでもデッキの動きがだいぶ違うので、リストをいじるのも面白かった。だが、スタンダードの青緑デッキから見つけてしまったんだ・・・「タルモゴイフ」を。最初は緑1の0/1だろ、リミテッドでは使えないなとか考えていたが、Willy Edelに、スタンダードで実に強いと言われて試してみる気になった。まず考えたのは、どうやってあらゆるタイプのカードを低コスト・あるいはフリーで墓地に放り込み、可能な限り大きくするか、だった。
トロウケアの敷石や地平線の梢があるため、白は入れたい。通りの悪霊はタルモゴイフがアタック中にフリーコストで戦闘ギミックになるし、デッキの圧縮もできるパーフェクトなカードだ。秋の際もトロウケアの敷石と相性が良いため、これもデッキに投入。
これらをまとめたあと、何か脅威となるカードが必要になったので、前の5色デッキでも使った神秘の処罰者を思い出して使ってみる。処罰者がこのデッキでどれだけ強いか?前のデッキよりずっと強いだろう。このデッキをプレイするにあたって、他のパーツを白緑のテンポカードで満たすことにした。次にはいるのは彩色の星。MOの友人のお勧めで、墓地に送れるアーティファクトの少ないこのフォーマットでは文句の付けようがない。古きクローサの力は見かけよりもずっといい。緑単デッキが、たった緑マナだけで4点火力やクリーチャー除去として使うのを見てきた。タルモゴイフの場合、墓地にインスタントがないなら+4/+4ではなく、+5/+5になる。
デッキリストにざっと目を通して欲しい。
Threshold V1 Andre Coimbra
4 Mystic Enforcer
4 Riftsweeper
3 Saffi Eriksdotter
4 Street Wraith
4 Tarmogoyf
4 Call of the Herd
4 Chromatic Star
4 Edge of Autumn
4 Griffin Guide
4 Might of Old Krosa
4 Flagstones of Trokair
2 Forest
4 Horizon Canopy
4 Llanowar Reborn
3 Plains
4 Terramorphic Expanse
4 Honorable Passage
3 Mire Boa
4 Temporal Isolation
4 Thornweald Archer
これを組み上げたのは6月の12日だが、その時点でこのデッキを知っていたかい?たぶん知らないだろうな・・・
この構築の問題点は?
−通りの悪霊はあまりにもサイドアウトされすぎる。
−獣群の呼び声は遅すぎ。
−相手が大量除去を使ってこない限り、サッフィーはただの伝説の熊だし、あっても滅びの前に除去されるだけ。
−裂け目掃きは遅かれ早かれ出すことになり、必要な時まで取っておくのが難しい。
−名誉の道行きは赤単にしかよろしくない。
−マイアー・ボアは苦悶の触手以外ならどの黒除去でも死ぬ。
このときポルトガル人とブラジル人の友人にデッキを見せた。ブラジル人のトッププレイヤーにシェアし、プレイテストしてもらったのはありがたかった。Willy Edel はこのリストを秘密にしたままだったが、Paulo Vitorは・・・
数日後、Paulo Vitorは彼の白緑のデッキリストを見せてくれた。
PV’s GWu
3 Plains
2 Llanowar Reborn
4 Flagstones of Trokair
4 Horizon Canopy
4 Terramorphic Expanse
1 Island
4 Forest
4 Mystic Enforcer
4 Tarmogoyf
4 Riftsweeper
3 Saffi Eriksdotter
4 Call of the Herd
4 Delay
3 Psionic Blast
4 Chromatic Star
4 Edge of Autumn
4 Griffin Guide
4 Whirling Dervish
4 Temporal Isolation
3 Cloudchaser Kestrel
4 Sunlance
Pauloは、滅びへの対策と、火力として心霊破のためにデッキに青を加えた。だが、素早いデッキがプレッシャーをかけたい時、カウンターのためのマナを残す余裕などないという欠点もある。だが、疾風のデルヴィッシュを加えたPauloはレベル6プレイヤーとしての片鱗を見せた。最初は実にひどいカードと思ったが、試してみると、対黒系のデッキでどれほど強いか実感できた。とにかく、PauloはこのリストをMIRCの友人に渡し、次かその次の日にはリーグで4位の成績だったそうだ。
ただのオンラインのトーナメントでの4位は、別に大したことがないと思っていたが、それは間違いだった。そのトーナメントの後、友人の幾人かが、ブロック構築で緑1マナの「小さな」クリーチャーが流行りだしたと教えてくれた。
みんながタッチ青を考える一方、自分が考えたのは赤だった。焦熱の正義を使いたかったからではなく、カヴーの捕食者が好きだったからだ。赤緑ランドとの相性は抜群で、白緑タッチ赤に新たなもたらしてくれる。ほとんどの場合、ビートダウンの役割をするこのデッキに欲しいカードだ。赤に求めていたもう一つは大いなるガルガドンで、神秘の処罰者、タルモゴイフ、トロウケアの敷石に彩色の星とのシナジーを期待していた。時間の孤立に対しても、シャドー付きで殴り、ダメージスタックを載せて生け贄にすればダメージを通せる、という回答がある。
今度は輝く願いと致命的な激情を入れてみた。願いはとてもフレキシブルなカードに思えたし、激情はAntonino DeRosa がプロツアー横浜でガルガドンとのコンボを決めていたので、こちらでも使えると考えた。
Coimbra’s threshold V1.2
2 Forest
1 Mountain
3 Mystic Enforcer
3 Plains
4 Flagstones of Trokair
4 Grove of the Burnwillows
4 Llanowar Reborn
4 Terramorphic Expanse
2 Greater Gargadon
4 Kavu Predator
4 Street Wraith
4 Tarmogoyf
4 Chromatic Star
4 Edge of Autumn
2 Fatal Frenzy
3 Glittering Wish
4 Griffin Guide
4 Might of Old Krosa
4 Fiery Justice
1 Mystic Enforcer
1 Stormbind
1 Cautery Sliver
1 Harmonic Sliver
3 Saffi Eriksdotter
4 Temporal Isolation
ご覧の通り、サイドボードは3・4枚差しではなくツールボックスみたいだ。青黒は最悪のマッチアップだったためサッフィーをサイドに回した。焼灼スリヴァーはひどいもので、嵐の束縛すらも願いから持ってくるのは稀だった。
Coimbra’s threshold V1.3
2 Forest
1 Mountain
2 Plains
3 Flagstones of Trokair
4 Grove of the Burnwillows
1 Horizon Canopy
4 Terramorphic Expanse
4 Llanowar Reborn
3 Street Wraith
4 Tarmogoyf
3 Mystic Enforcer
2 Greater Gargadon
4 Kavu Predator
4 Chromatic Star
4 Edge of Autumn
2 Fatal Frenzy
3 Glittering Wish
4 Griffin Guide
4 Might of Old Krosa
2 Temporal Isolation
4 Call of the Herd
4 Fiery Justice
1 Mystic Enforcer
1 Stormbind
1 Cautery Sliver
1 Harmonic Sliver
1 Saffi Eriksdotter
2 Temporal Isolation
サッフィーは青黒にあまりよくないため、獣群の呼び声を試してみた。遅いマッチアップでは象2体がよさそうだった。通りの悪霊の枚数を減らした。引くたびに悪いカードに思えていたが、それでもまだ必要だと考えていた。サイドだった時間の孤立だが、2ゲーム以降ほとんどの場合使っていたのでメインに。
Coimbra’s Threshold V1.4
2 Forest
1 Mountain
3 Plains
4 Terramorphic Expanse
4 Flagstones of Trokair
4 Grove of the Burnwillows
3 Llanowar Reborn
4 Kavu Predator
3 Mystic Enforcer
3 Riftsweeper
3 Street Wraith
4 Tarmogoyf
4 Chromatic Star
4 Edge of Autumn
2 Fatal Frenzy
3 Glittering Wish
4 Griffin Guide
4 Might of Old Krosa
1 Temporal Isolation
4 Call of the Herd
4 Fiery Justice
1 Mystic Enforcer
1 Stormbind
1 Harmonic Sliver
1 Riftsweeper
3 Temporal Isolation
以前に外した裂け目掃きについて、Willy Edel がそれはないと言ってきた。ひょっとして見逃している可能性もあるので、この熊に2度目のチャンスを与えることにした。追加の裂け目掃きのために焼灼スリヴァーを外し、時間の孤立もメインの枚数を減らした。
2 Forest
1 Mountain
3 Plains
4 Flagstones of Trokair
4 Grove of the Burnwillows
4 Terramorphic Expanse
1 Horizon Canopy
3 Llanowar Reborn
3 Mystic Enforcer
4 Kavu Predator
2 Street Wraith
4 Tarmogoyf
2 Thornweald Archer
4 Chromatic Star
4 Edge of Autumn
2 Fatal Frenzy
2 Glittering Wish
3 Griffin Guide
4 Might of Old Krosa
4 Temporal Isolation
4 Call of the Herd
4 Fiery Justice
1 Mystic Enforcer
1 Stormbind
3 Greater Gargadon
1 Griffin Guide
1 Harmonic Sliver
このバージョンはMOで白緑・白緑タッチ青が流行りだした頃のもので、ミラーマッチのため時間の孤立とソーンウィールドの射手が必須だった。一方、通りの悪霊の評価は下がる一方で、 Tiago Chanに2枚に減らすよう勧められた。2ターン目から展開したいデッキにとって、タップインランド8枚は多すぎ、7枚なら完璧というのが持論。グリフィンの導きをメイン3、サイド1にしたのは、黒系デッキ相手の先攻で、導きにスタックして契約をプレイされない、あるいはテーブルの反対側から時間の孤立が飛んでこないときしかよろしくないためだ。
Threshold Now Andre Coimbra
4 Kavu Predator
4 Mystic Enforcer
4 Tarmogoyf
4 Thornweald Archer
4 Chromatic Star
4 Edge of Autumn
2 Fiery Justice
4 Griffin Guide
4 Might of Old Krosa
3 Temporal Isolation
4 Flagstones of Trokair
2 Forest
4 Grove of the Burnwillows
2 Horizon Canopy
3 Llanowar Reborn
1 Mountain
3 Plains
4 Terramorphic Expanse
2 Fatal Frenzy
2 Fiery Justice
3 Greater Gargadon
3 Stonecloaker
1 Temporal Isolation
4 Whirling Dervish
スピードの欲しいこのデッキに願いは合わないため外す。通りの悪霊も土地とスペル1枚に変更。メイン2枚の焦熱の裁きはメタゲームを想定してのこと。コントロールよりビートダウンにあたると思ったし、もしコントロールでもカヴーの捕食者や相手のクリーチャーの除去など使い道はある。ガルガドンと致命的な激情は、相手の裂け目掃きを熊にするためにサイドに入れたが、コンボそのものは使うつもりだ。
何故サイドなのか?裂け目掃きを使うデッキは、サイド後はおそらく外してくる。致命的な激情を使う場合、早めに勝ったり(4ターンキルできたり)ガルガドンやプロテクション黒クリーチャーが必要になる。Pauloの疾風のデルヴィッシュは試して強力なことが分かっているため、こちらも採用。射手は白ウィニーや白緑系に入るが、根の壁も倒せる。石覆いは最後の変更で、5ドル出してグランプリのショップで購入した。タルモゴイフを救ったり、エンチャントを貼り付けられるのを防いだり、相手のタルモゴイフのサイズを小さくしたり獣群れの呼び声をリムーブできるうえ、セラの報復者とも相打ちできる。4枚目のグリフィンの導きはWilly Edelの助言だが、前述の理由で今後のリストからは外すだろう。
グランプリでは大量のタルモゴイフがいた。ミラーマッチが上手くて他のデッキにも練習を積んだなら、使うのもすごくいいと思う。グランプリでの3敗は引きの悪さから来るものだった。だから自分もいつか勝てる日が来るかもしれない。
PTQ向けかって?
これでいくさ!
この記事を気に入ってもらえたなら幸いだ。好評なようなら、次の記事ではこのデッキのプレイングと、ポストグランプリの新しいデッキリストをお披露目しようと思う。君の参加する地方のPTQでも役に立ってくれるだろう。
With love,
Andre
Coimbra Thresholdができるまで
Andre Coimbra
自分はデッキデザイナーとして有名なわけではない。おそらくまったくもって有名じゃないだろうけど。だがこのゲームの好きな部分はプレイングではなく、たえず研究が必要な、ドラフト、シールドやデッキ構築のようなゲーム以前の戦略だ。だから自分のデッキは自分で作る。デッキデザイン好きにとってブロック構築はとっても面白い。何が環境最強のデッキか予言できる(それもかなり正確に)ため、それを倒すためのデッキも作れるというものだから。
このブロックはタイムシフトのおかげでカードプールがちょっと広い分、いつもよりずっと面白い。自分の考えでは完璧な構築フォーマットだ。この記事では、特定のデッキについて語るのではなく、GPモントリオールでトップ16に入り、賞金とPTバレンシア(まあ、権利はいらなかったんだけどね)を得るまでのデッキチューンの過程について、自分の経験を披露しようと思う。
プロツアー横浜
横浜は誰もが青黒系と白ウィニーがメタになると思ったので、自分が作ったのは両方に勝てるデッキ。
Shadow Riders Andre Coimbra
3 Akroma, Angel of Fury
4 Avalanche Riders
4 Lightning Angel
4 Riftwing Cloudskate
4 Shadowmage Infiltrator
4 Boom/Bust
3 Momentary Blink
4 Prismatic Lens
1 Temporal Isolation
4 Void
3 Flagstones of Trokair
1 Gemstone Caverns
2 Gemstone Mine
4 Island
7 Mountain
2 Plains
2 Swamp
4 Terramorphic Expanse
2 Extirpate
4 Riptide Pilferer
2 Rough/Tumble
4 Sulfur Elemental
3 Temporal Isolation
カバレッジの "Rogues and Rainbows"でこのデッキを見た方もいるかもしれない。このリストのきっかけは、MOでブリンクライダーを見て、自分もいじってみたことだった。デッキは実に良かったが、何かが足りない・・・そのパーツはいろんな脅威に柔軟に対処できる虚空だと思った。そしてマナベースを影魔導師の浸透者を出せるように調整し、実におかしな調整がなされたわけだ。
マナベースに干渉し、こちらに何もさせず、ちゃちなスペルで勝つ土地破壊には問題があった。じゃあトーナメントの結果は?2日目に進んで、浅原晃にあたるまでは順調だった。変異じゃないカードを変異でプレイしてしまったおかげで、どうやっても勝っていたゲームを落としてしまった。そんなことをやらかしたせいでへっぽこプレイヤーと馬鹿にする連中もいたが、プレイングミスで負けたのであり、戦略が間違っていたわけではないので、そこまで深刻には考えてはいない。
Mono Blue Andre Coimbra
2 Aeon Chronicler
4 Riftwing Cloudskate
3 Teferi, Mage of Zhalfir
4 Vesuvan Shapeshifter
4 Voidmage Prodigy
2 Willbender
4 Ancestral Vision
4 Cancel
2 Dismal Failure
3 Snapback
4 Desert
22 Island
2 Urza’s Factory
1 Aeon Chronicler
2 Brine Elemental
4 Ovinize
4 Serrated Arrows
3 Trickbind
1 Willbender
成績の良好だった、藤田剛史のプロツアー横浜でのデッキリストの調整から始めた。調整相手は、GPストラスブールに参加する予定の母国ポルトガルのプレイヤー。非凡な虚空魔道士はPedro Cavaleiroのアイディアで、単なる2マナスロットではなく、打ち消されない対抗呪文+熊は、コントロールデッキを速やかに倒してくれた(コントロールは早くはないのだよ、ヘヘヘ。)意志を曲げる者は最初メインだったが、ほとんどのマッチアップでサイドインすることになり、メインでよいという結論になった。サイドボードの羊術は自分のアイディアだ。砂漠を最大限に活かせるカードで、これで確定除去として使うことができる。
グランプリは、初日の最終ラウンドを落として2日目とトロフィーへのチャンスを逃した。だが全てのデッキに安定して勝てる赤単を除いてはベストなデッキだったと思う。ミラーマッチはどちらも勝率は50%で、プレイングスキルがものを言うとは言い難いきらいもあった。
GP モントリオール
まずは青単のアップデートから始めたが、上手くいかず断念した。次に緑の契約デッキを組んでみた。裂け目掃きで待機カードを除去、スクリブのレインジャーで幽体の魔力をアンタップ、アナの戦闘魔導師で手札破壊、などもりだくさん。
5 Color Green Andre Coimbra
1 Ana Battlemage
1 Deadwood Treefolk
2 Gemhide Sliver
1 Mystic Enforcer
1 Mystic Snake
1 Riftsweeper
1 Scryb Ranger
1 Spectral Force
1 Thelonite Hermit
1 Thornscape Battlemage
4 Vesuvan Shapeshifter
4 Wall of Roots
1 Careful Consideration
4 Edge of Autumn
3 Glittering Wish
2 Harmonize
1 Momentary Blink
1 Mystical Teachings
1 Pact of Negation
1 Slaughter Pact
2 Summoner’s Pact
1 Temporal Isolation
2 Forest
4 Grove of the Burnwillows
3 Horizon Canopy
6 Island
1 Mountain
1 Pendelhaven
1 Plains
1 Swamp
4 Terramorphic Expanse
1 Tolaria West
1 Fiery Justice
1 Harmonic Sliver
1 Mystic Enforcer
1 Mystic Snake
4 Quagnoth
2 Serrated Arrows
1 Spike Feeder
1 Stormbind
1 Teferi’s Moat
1 Teneb, the Harvester
1 Void
このデッキは面白かった。どれか1枚入れ替えるだけでもデッキの動きがだいぶ違うので、リストをいじるのも面白かった。だが、スタンダードの青緑デッキから見つけてしまったんだ・・・「タルモゴイフ」を。最初は緑1の0/1だろ、リミテッドでは使えないなとか考えていたが、Willy Edelに、スタンダードで実に強いと言われて試してみる気になった。まず考えたのは、どうやってあらゆるタイプのカードを低コスト・あるいはフリーで墓地に放り込み、可能な限り大きくするか、だった。
トロウケアの敷石や地平線の梢があるため、白は入れたい。通りの悪霊はタルモゴイフがアタック中にフリーコストで戦闘ギミックになるし、デッキの圧縮もできるパーフェクトなカードだ。秋の際もトロウケアの敷石と相性が良いため、これもデッキに投入。
これらをまとめたあと、何か脅威となるカードが必要になったので、前の5色デッキでも使った神秘の処罰者を思い出して使ってみる。処罰者がこのデッキでどれだけ強いか?前のデッキよりずっと強いだろう。このデッキをプレイするにあたって、他のパーツを白緑のテンポカードで満たすことにした。次にはいるのは彩色の星。MOの友人のお勧めで、墓地に送れるアーティファクトの少ないこのフォーマットでは文句の付けようがない。古きクローサの力は見かけよりもずっといい。緑単デッキが、たった緑マナだけで4点火力やクリーチャー除去として使うのを見てきた。タルモゴイフの場合、墓地にインスタントがないなら+4/+4ではなく、+5/+5になる。
デッキリストにざっと目を通して欲しい。
Threshold V1 Andre Coimbra
4 Mystic Enforcer
4 Riftsweeper
3 Saffi Eriksdotter
4 Street Wraith
4 Tarmogoyf
4 Call of the Herd
4 Chromatic Star
4 Edge of Autumn
4 Griffin Guide
4 Might of Old Krosa
4 Flagstones of Trokair
2 Forest
4 Horizon Canopy
4 Llanowar Reborn
3 Plains
4 Terramorphic Expanse
4 Honorable Passage
3 Mire Boa
4 Temporal Isolation
4 Thornweald Archer
これを組み上げたのは6月の12日だが、その時点でこのデッキを知っていたかい?たぶん知らないだろうな・・・
この構築の問題点は?
−通りの悪霊はあまりにもサイドアウトされすぎる。
−獣群の呼び声は遅すぎ。
−相手が大量除去を使ってこない限り、サッフィーはただの伝説の熊だし、あっても滅びの前に除去されるだけ。
−裂け目掃きは遅かれ早かれ出すことになり、必要な時まで取っておくのが難しい。
−名誉の道行きは赤単にしかよろしくない。
−マイアー・ボアは苦悶の触手以外ならどの黒除去でも死ぬ。
このときポルトガル人とブラジル人の友人にデッキを見せた。ブラジル人のトッププレイヤーにシェアし、プレイテストしてもらったのはありがたかった。Willy Edel はこのリストを秘密にしたままだったが、Paulo Vitorは・・・
数日後、Paulo Vitorは彼の白緑のデッキリストを見せてくれた。
PV’s GWu
3 Plains
2 Llanowar Reborn
4 Flagstones of Trokair
4 Horizon Canopy
4 Terramorphic Expanse
1 Island
4 Forest
4 Mystic Enforcer
4 Tarmogoyf
4 Riftsweeper
3 Saffi Eriksdotter
4 Call of the Herd
4 Delay
3 Psionic Blast
4 Chromatic Star
4 Edge of Autumn
4 Griffin Guide
4 Whirling Dervish
4 Temporal Isolation
3 Cloudchaser Kestrel
4 Sunlance
Pauloは、滅びへの対策と、火力として心霊破のためにデッキに青を加えた。だが、素早いデッキがプレッシャーをかけたい時、カウンターのためのマナを残す余裕などないという欠点もある。だが、疾風のデルヴィッシュを加えたPauloはレベル6プレイヤーとしての片鱗を見せた。最初は実にひどいカードと思ったが、試してみると、対黒系のデッキでどれほど強いか実感できた。とにかく、PauloはこのリストをMIRCの友人に渡し、次かその次の日にはリーグで4位の成績だったそうだ。
ただのオンラインのトーナメントでの4位は、別に大したことがないと思っていたが、それは間違いだった。そのトーナメントの後、友人の幾人かが、ブロック構築で緑1マナの「小さな」クリーチャーが流行りだしたと教えてくれた。
みんながタッチ青を考える一方、自分が考えたのは赤だった。焦熱の正義を使いたかったからではなく、カヴーの捕食者が好きだったからだ。赤緑ランドとの相性は抜群で、白緑タッチ赤に新たなもたらしてくれる。ほとんどの場合、ビートダウンの役割をするこのデッキに欲しいカードだ。赤に求めていたもう一つは大いなるガルガドンで、神秘の処罰者、タルモゴイフ、トロウケアの敷石に彩色の星とのシナジーを期待していた。時間の孤立に対しても、シャドー付きで殴り、ダメージスタックを載せて生け贄にすればダメージを通せる、という回答がある。
今度は輝く願いと致命的な激情を入れてみた。願いはとてもフレキシブルなカードに思えたし、激情はAntonino DeRosa がプロツアー横浜でガルガドンとのコンボを決めていたので、こちらでも使えると考えた。
Coimbra’s threshold V1.2
2 Forest
1 Mountain
3 Mystic Enforcer
3 Plains
4 Flagstones of Trokair
4 Grove of the Burnwillows
4 Llanowar Reborn
4 Terramorphic Expanse
2 Greater Gargadon
4 Kavu Predator
4 Street Wraith
4 Tarmogoyf
4 Chromatic Star
4 Edge of Autumn
2 Fatal Frenzy
3 Glittering Wish
4 Griffin Guide
4 Might of Old Krosa
4 Fiery Justice
1 Mystic Enforcer
1 Stormbind
1 Cautery Sliver
1 Harmonic Sliver
3 Saffi Eriksdotter
4 Temporal Isolation
ご覧の通り、サイドボードは3・4枚差しではなくツールボックスみたいだ。青黒は最悪のマッチアップだったためサッフィーをサイドに回した。焼灼スリヴァーはひどいもので、嵐の束縛すらも願いから持ってくるのは稀だった。
Coimbra’s threshold V1.3
2 Forest
1 Mountain
2 Plains
3 Flagstones of Trokair
4 Grove of the Burnwillows
1 Horizon Canopy
4 Terramorphic Expanse
4 Llanowar Reborn
3 Street Wraith
4 Tarmogoyf
3 Mystic Enforcer
2 Greater Gargadon
4 Kavu Predator
4 Chromatic Star
4 Edge of Autumn
2 Fatal Frenzy
3 Glittering Wish
4 Griffin Guide
4 Might of Old Krosa
2 Temporal Isolation
4 Call of the Herd
4 Fiery Justice
1 Mystic Enforcer
1 Stormbind
1 Cautery Sliver
1 Harmonic Sliver
1 Saffi Eriksdotter
2 Temporal Isolation
サッフィーは青黒にあまりよくないため、獣群の呼び声を試してみた。遅いマッチアップでは象2体がよさそうだった。通りの悪霊の枚数を減らした。引くたびに悪いカードに思えていたが、それでもまだ必要だと考えていた。サイドだった時間の孤立だが、2ゲーム以降ほとんどの場合使っていたのでメインに。
Coimbra’s Threshold V1.4
2 Forest
1 Mountain
3 Plains
4 Terramorphic Expanse
4 Flagstones of Trokair
4 Grove of the Burnwillows
3 Llanowar Reborn
4 Kavu Predator
3 Mystic Enforcer
3 Riftsweeper
3 Street Wraith
4 Tarmogoyf
4 Chromatic Star
4 Edge of Autumn
2 Fatal Frenzy
3 Glittering Wish
4 Griffin Guide
4 Might of Old Krosa
1 Temporal Isolation
4 Call of the Herd
4 Fiery Justice
1 Mystic Enforcer
1 Stormbind
1 Harmonic Sliver
1 Riftsweeper
3 Temporal Isolation
以前に外した裂け目掃きについて、Willy Edel がそれはないと言ってきた。ひょっとして見逃している可能性もあるので、この熊に2度目のチャンスを与えることにした。追加の裂け目掃きのために焼灼スリヴァーを外し、時間の孤立もメインの枚数を減らした。
2 Forest
1 Mountain
3 Plains
4 Flagstones of Trokair
4 Grove of the Burnwillows
4 Terramorphic Expanse
1 Horizon Canopy
3 Llanowar Reborn
3 Mystic Enforcer
4 Kavu Predator
2 Street Wraith
4 Tarmogoyf
2 Thornweald Archer
4 Chromatic Star
4 Edge of Autumn
2 Fatal Frenzy
2 Glittering Wish
3 Griffin Guide
4 Might of Old Krosa
4 Temporal Isolation
4 Call of the Herd
4 Fiery Justice
1 Mystic Enforcer
1 Stormbind
3 Greater Gargadon
1 Griffin Guide
1 Harmonic Sliver
このバージョンはMOで白緑・白緑タッチ青が流行りだした頃のもので、ミラーマッチのため時間の孤立とソーンウィールドの射手が必須だった。一方、通りの悪霊の評価は下がる一方で、 Tiago Chanに2枚に減らすよう勧められた。2ターン目から展開したいデッキにとって、タップインランド8枚は多すぎ、7枚なら完璧というのが持論。グリフィンの導きをメイン3、サイド1にしたのは、黒系デッキ相手の先攻で、導きにスタックして契約をプレイされない、あるいはテーブルの反対側から時間の孤立が飛んでこないときしかよろしくないためだ。
Threshold Now Andre Coimbra
4 Kavu Predator
4 Mystic Enforcer
4 Tarmogoyf
4 Thornweald Archer
4 Chromatic Star
4 Edge of Autumn
2 Fiery Justice
4 Griffin Guide
4 Might of Old Krosa
3 Temporal Isolation
4 Flagstones of Trokair
2 Forest
4 Grove of the Burnwillows
2 Horizon Canopy
3 Llanowar Reborn
1 Mountain
3 Plains
4 Terramorphic Expanse
2 Fatal Frenzy
2 Fiery Justice
3 Greater Gargadon
3 Stonecloaker
1 Temporal Isolation
4 Whirling Dervish
スピードの欲しいこのデッキに願いは合わないため外す。通りの悪霊も土地とスペル1枚に変更。メイン2枚の焦熱の裁きはメタゲームを想定してのこと。コントロールよりビートダウンにあたると思ったし、もしコントロールでもカヴーの捕食者や相手のクリーチャーの除去など使い道はある。ガルガドンと致命的な激情は、相手の裂け目掃きを熊にするためにサイドに入れたが、コンボそのものは使うつもりだ。
何故サイドなのか?裂け目掃きを使うデッキは、サイド後はおそらく外してくる。致命的な激情を使う場合、早めに勝ったり(4ターンキルできたり)ガルガドンやプロテクション黒クリーチャーが必要になる。Pauloの疾風のデルヴィッシュは試して強力なことが分かっているため、こちらも採用。射手は白ウィニーや白緑系に入るが、根の壁も倒せる。石覆いは最後の変更で、5ドル出してグランプリのショップで購入した。タルモゴイフを救ったり、エンチャントを貼り付けられるのを防いだり、相手のタルモゴイフのサイズを小さくしたり獣群れの呼び声をリムーブできるうえ、セラの報復者とも相打ちできる。4枚目のグリフィンの導きはWilly Edelの助言だが、前述の理由で今後のリストからは外すだろう。
グランプリでは大量のタルモゴイフがいた。ミラーマッチが上手くて他のデッキにも練習を積んだなら、使うのもすごくいいと思う。グランプリでの3敗は引きの悪さから来るものだった。だから自分もいつか勝てる日が来るかもしれない。
PTQ向けかって?
これでいくさ!
この記事を気に入ってもらえたなら幸いだ。好評なようなら、次の記事ではこのデッキのプレイングと、ポストグランプリの新しいデッキリストをお披露目しようと思う。君の参加する地方のPTQでも役に立ってくれるだろう。
With love,
Andre
瞬き、あなたの気づかなかったデッキ
2007年6月29日瞬き、あなたの気づかなかったデッキ
Michael Greenwood
http://magic.tcgplayer.com/db/article.asp?ID=7563
イントロダクション
この前のシールドのPTQで、除去がダークウッドの足跡追い(それもどうにかこうにか使えるというレベル)だったとき以来、自分の使命はブロック構築でメタを斬る強力なデッキを作ることになった。デッキを楽しんで作り、未知のフォーマットで自分の構築は少なくとも戦えるレベルだと自負している。
最初に作ったのは緑黒の疫病スリヴァー、ティンバーメアに幽体の魔力を3ターン目に出して殴り勝つデッキだ。ほとんどのアグロデッキには勝てるが、コントロールデッキにはからっきしだった。
このアイディアが没になったところで、次に組んだのは青緑のScryb & Force。スタンダードをベースにして、鳥とエルフだったところを明日への探索と根の壁に、デュアル・ペインランドなし、差し戻しを遅延に、巨大ヒヨケムシをティンバーメアに差し替えたものだった。だが弾切れが早いうえ、初手が悪いとそこから立ち直るのが非常に難しい。最後に友人とファンデッキを組んだ。一瞬の瞬きと神秘の蛇や吸収するウェルク、場合によっては裂け目翼の雲間を泳ぐものを使い回すデッキだ。テストの末、以下のリストに落ち着いた。
Shifter Michael Greenwood
2 Draining Whelk
4 Gemhide Sliver
3 Maelstrom Djinn
4 Mystic Snake
3 Scryb Ranger
4 Spectral Force
2 Venser, Shaper Savant
4 Vesuvan Shapeshifter
4 Edge of Autumn
2 Foresee
4 Momentary Blink
1 Flagstones of Trokair
6 Forest
2 Gemstone Mine
2 Horizon Canopy
6 Island
1 Pendelhaven
2 Plains
4 Terramorphic Expanse
3 Dodecapod
2 Sunlance
2 Take Possession
3 Teferi’s Moat
2 Temporal Isolation
3 Willbender
カード選択
大渦のジン、幽体の魔力にヴェズーヴァの多相の戦士:このデッキのお肉で、殴りに行って勝つクリーチャー達。多相の戦士は5枚目の幽体の魔力となり、相手が黒くなければそれでケリが付く。ジンはタルモゴイフ系のアグロデッキに対して奇襲ができ、単体でもカウンターがなくなる前に5点なり10点なりのダメージを叩き出せる。
神秘の蛇、ヴェンセールに吸収するウェルク:カウンター、そして瞬きを最大限活用するカード達。マナ加速が伴うなら、このデッキは4ターン目にウェルク、3ターン目に蛇が出て、瞬きが手札にあると変異を出しつつカウンターを構える(そのうえ変異を表にしてビートダウンする)ことができる。ヴェンセールは触手からクリーチャーを救ったりグリフィンの導きをはがしたりするのに便利で、瞬きを使ったバウンスから2対1交換をしてテンポアドバンテージも得られる。
一瞬の瞬き:幽体の魔力をアンタップしたり、こちらのクリーチャーを救ったり、4ターン目に5/6フライヤーを出したり、神秘の蛇を3回使ったり、などなど。このデッキの生命線の1枚。
秋の際、宝革スリヴァー:強力ビートを加速するため。明日への探索ではなく秋の際なのは、最近のデッキにはメインに裂け目掃きが入っているため。このデッキ相手なら、裂け目掃きはただの灰色熊だ。
予見:3ターン目からゲーム終盤まで使えるカードドロー。調和でないのは、3枚引くよりも欲しいカードを引ける可能性が高い方が心惹かれるため。
マッチアップ分析
赤単アグロ
瞬きなしでも、大いなるガルガドンと交換できるカードが8枚ある。赤単相手で最も怖いのは、序盤の素早い展開と火力で速やかに焼き切られてしまうことだ。4ターン目の幽体の魔力、5ターン目大渦のジン(表に返すマナなしで場に出さないように)、そしてガルガドンを吸収するウェルクでカウンターできればもうゲーム終了だ。
青緑(赤)変異
デッキ構成は似ているが、こちらは瞬きとウェルクのお陰でカウンターの枚数は倍あり、4枚の多相の戦士とメインのスクリブのレインジャーのお陰でピクルスロックを無効化できる。やりやすい相手だが、セロン教の隠遁者が複数出てくると厄介になるかもしれない。濠と太陽の槍をサイドインすることをお勧めする。
青黒系 神秘の指導・テフェリー
このデッキがなぜ有利なマッチアップなのか今ひとつ説明がつかない。おそらくトーナメントで当たった相手が、こちらにどう対処すればよいか分かっていなかったためだろう。いずれにしても、70%以上で3ターン目に蛇、瞬きを手札に持ったまま2/2でビートダウンできればいずれ勝つ。サイドボードからは、占有が入る。
黒(青)コーラシュ
2ターン目髑髏の占い師・3ターン目呆然とやられなくても、またサイドインした十二足獣があろうとなかろうと、このマッチアップは厳しい。2度しか対戦をしていないため(一度は上記の通りにやられ、もう一度は引き分け)、プレイングの判断も難しい。大会時点でのタルモゴイフの生息数を考慮に入れよう。あまり後のラウンドで当たることはないと思うし、今のメタゲームの中心にはいないことを祈ろう。
緑系Scryb and Force
土地破壊8枚体勢で、5ターン目までに半分引かれでもしない限りは相性のよいマッチアップだ。幽体の魔力は倍入っており、瞬きのおかげで相打ち交換にもならないうえ、カウンターのおかげでドローがひどくない限り、勝利は難しくない。
赤緑(系)ビッグマナ
なだれ乗りとムヴォンヴーリーの酸苔がフル投入でない限り、Scryb and Forceととても似た展開になる。吸収するウェルクは幽体の魔力やボガーダンのヘルカイトに効くMVPで、多相の戦士はアクローマの除去役を引き受けてくれる。
緑白(系)タルモゴイフ
緑白タッチ青はもっとも組しやすい。アグロの要素が薄れたこのバージョンは、中盤以降力で押し切れる。負けるとすれば土地を引きすぎて事故を起こすくらいだ。緑白タッチ赤のバージョンは2−1だったが、負けたのは2ゲームとも鬼引きされたためだった。どちらも濠が出れば勝つ。カウンターを持ってヴェンセールでグリフィンの導きを待ち構えよう。緑白の純正バージョンはダメージレースになるが、普通の引きができれば相手のほうが先に息切れするはずだ。
白ウィニー
これも引きに左右される。幽体の魔力をたくさん引くとか、ジンなどを2枚出せれば勝つのは簡単だ。ドローが悪いとその逆。サイドからの濠と孤立がお助けしてくれる。
サンプルゲーム
このデッキでゲームは何百とこなした。記憶が必ずしも確かでないのはおいといて、もう二つほど参考にしていただければ幸い。
対白緑青タルモゴイフ
相手がダイスロールに勝ち、変幻地から島をフェッチ。こちらは(マリガンかどうか)やや考えた振りをしてよい初手をキープ。森をセットしてエンド。相手は平地を置いてエンド。こちらは平地。相手は地平線の梢を出して獣群の呼び声をプレイする。(こちら20−相手19)相手のエンド前にスクリブのレインジャーをプレイ。ターンが戻って平地をもう一枚セット、秋の際から島を場に出す。レインジャーがアタックして1点。(20−18)相手の象がアタックし(17−18)森をセット、秋の際からもう一枚森。こちらは島をプレイ、アタックして(17−17)変異を出して瞬きをプレイし、4ターン目に5/6フライヤーを作る。相手はこちらのエンド時に地平線の梢を生け贄にしてカードを引く。そして象でアタックしてきたのでジンでブロック。戦闘後に心霊破をジンにプレイしてくる(17−15)。こちらは森を出し、レインジャーでアタックして(17−14)終了。相手は2枚目の獣群の呼び声をプレイ。こちらは森を出してアタック(17−13)。相手は返しに象でアタック(14−13)、さらに獣群をフラッシュバック。吸収するウェルクでカウンターしようとしたが、遅延でカウンターされる(14−12)数ターン後幽体の魔力、ヴェンセール(遅延をくらっていた)、相手のタルモゴイフをコピーした多相の戦士を場に出す。ジンを出し、次のターンにコピーして殴って勝ったが、こちらはまだ11ライフ残っていた。
対赤単(GPモントリオールで9−0)
ダイスロールは、こちらが6・相手が16で相手の先攻。相手は山を出してガルガドンを待機。こちらは変幻地を出して森をフェッチ。2ターン目にケルドの巨石を出してエンド。こちらは島を出し、秋の際からもう一枚島を出す。相手は山を出し、タップアウトして変異をプレイ。こちらはペンドレルヘイブンを出し、(神秘の蛇を手札に抱えて)ターンエンド。相手の変異がアタックして2点ダメージ。こちらは平地を出して幽体の魔力をプレイすると、相手も硫黄の精霊をプレイする。こちらが幽体の魔力を多相の戦士でコピーしている間も相手はクリーチャーを増やす。ガルガドンがスタックに乗ったが、神秘の蛇でカウンターされる。その後大渦のジンが場に出て3体の幽体の魔力が殴り勝つ。そのときのライフは9。こちらのクリーチャーで死んだのは、ケルドの巨石が除去できたされた宝革スリヴァーと、3対1でブロックされた幽体の魔力だけだった。
現在の構築は数ヶ月の調整の後にできたものだが、現在のメタゲームに合わせて調整することもあり得る。これが完璧な構築かどうかはわからないが、現在のフィールドで大半のデッキと戦えるだけの力があると思っている。読んでくれてありがとう。地元の大会やPTQで試してもらえると幸いだ。このデッキでの成果や、何か分からないことがあったりしたらフォーラムで報告して欲しい。グッドラック!
Michael Greenwood
http://magic.tcgplayer.com/db/article.asp?ID=7563
イントロダクション
この前のシールドのPTQで、除去がダークウッドの足跡追い(それもどうにかこうにか使えるというレベル)だったとき以来、自分の使命はブロック構築でメタを斬る強力なデッキを作ることになった。デッキを楽しんで作り、未知のフォーマットで自分の構築は少なくとも戦えるレベルだと自負している。
最初に作ったのは緑黒の疫病スリヴァー、ティンバーメアに幽体の魔力を3ターン目に出して殴り勝つデッキだ。ほとんどのアグロデッキには勝てるが、コントロールデッキにはからっきしだった。
このアイディアが没になったところで、次に組んだのは青緑のScryb & Force。スタンダードをベースにして、鳥とエルフだったところを明日への探索と根の壁に、デュアル・ペインランドなし、差し戻しを遅延に、巨大ヒヨケムシをティンバーメアに差し替えたものだった。だが弾切れが早いうえ、初手が悪いとそこから立ち直るのが非常に難しい。最後に友人とファンデッキを組んだ。一瞬の瞬きと神秘の蛇や吸収するウェルク、場合によっては裂け目翼の雲間を泳ぐものを使い回すデッキだ。テストの末、以下のリストに落ち着いた。
Shifter Michael Greenwood
2 Draining Whelk
4 Gemhide Sliver
3 Maelstrom Djinn
4 Mystic Snake
3 Scryb Ranger
4 Spectral Force
2 Venser, Shaper Savant
4 Vesuvan Shapeshifter
4 Edge of Autumn
2 Foresee
4 Momentary Blink
1 Flagstones of Trokair
6 Forest
2 Gemstone Mine
2 Horizon Canopy
6 Island
1 Pendelhaven
2 Plains
4 Terramorphic Expanse
3 Dodecapod
2 Sunlance
2 Take Possession
3 Teferi’s Moat
2 Temporal Isolation
3 Willbender
カード選択
大渦のジン、幽体の魔力にヴェズーヴァの多相の戦士:このデッキのお肉で、殴りに行って勝つクリーチャー達。多相の戦士は5枚目の幽体の魔力となり、相手が黒くなければそれでケリが付く。ジンはタルモゴイフ系のアグロデッキに対して奇襲ができ、単体でもカウンターがなくなる前に5点なり10点なりのダメージを叩き出せる。
神秘の蛇、ヴェンセールに吸収するウェルク:カウンター、そして瞬きを最大限活用するカード達。マナ加速が伴うなら、このデッキは4ターン目にウェルク、3ターン目に蛇が出て、瞬きが手札にあると変異を出しつつカウンターを構える(そのうえ変異を表にしてビートダウンする)ことができる。ヴェンセールは触手からクリーチャーを救ったりグリフィンの導きをはがしたりするのに便利で、瞬きを使ったバウンスから2対1交換をしてテンポアドバンテージも得られる。
一瞬の瞬き:幽体の魔力をアンタップしたり、こちらのクリーチャーを救ったり、4ターン目に5/6フライヤーを出したり、神秘の蛇を3回使ったり、などなど。このデッキの生命線の1枚。
秋の際、宝革スリヴァー:強力ビートを加速するため。明日への探索ではなく秋の際なのは、最近のデッキにはメインに裂け目掃きが入っているため。このデッキ相手なら、裂け目掃きはただの灰色熊だ。
予見:3ターン目からゲーム終盤まで使えるカードドロー。調和でないのは、3枚引くよりも欲しいカードを引ける可能性が高い方が心惹かれるため。
マッチアップ分析
赤単アグロ
瞬きなしでも、大いなるガルガドンと交換できるカードが8枚ある。赤単相手で最も怖いのは、序盤の素早い展開と火力で速やかに焼き切られてしまうことだ。4ターン目の幽体の魔力、5ターン目大渦のジン(表に返すマナなしで場に出さないように)、そしてガルガドンを吸収するウェルクでカウンターできればもうゲーム終了だ。
青緑(赤)変異
デッキ構成は似ているが、こちらは瞬きとウェルクのお陰でカウンターの枚数は倍あり、4枚の多相の戦士とメインのスクリブのレインジャーのお陰でピクルスロックを無効化できる。やりやすい相手だが、セロン教の隠遁者が複数出てくると厄介になるかもしれない。濠と太陽の槍をサイドインすることをお勧めする。
青黒系 神秘の指導・テフェリー
このデッキがなぜ有利なマッチアップなのか今ひとつ説明がつかない。おそらくトーナメントで当たった相手が、こちらにどう対処すればよいか分かっていなかったためだろう。いずれにしても、70%以上で3ターン目に蛇、瞬きを手札に持ったまま2/2でビートダウンできればいずれ勝つ。サイドボードからは、占有が入る。
黒(青)コーラシュ
2ターン目髑髏の占い師・3ターン目呆然とやられなくても、またサイドインした十二足獣があろうとなかろうと、このマッチアップは厳しい。2度しか対戦をしていないため(一度は上記の通りにやられ、もう一度は引き分け)、プレイングの判断も難しい。大会時点でのタルモゴイフの生息数を考慮に入れよう。あまり後のラウンドで当たることはないと思うし、今のメタゲームの中心にはいないことを祈ろう。
緑系Scryb and Force
土地破壊8枚体勢で、5ターン目までに半分引かれでもしない限りは相性のよいマッチアップだ。幽体の魔力は倍入っており、瞬きのおかげで相打ち交換にもならないうえ、カウンターのおかげでドローがひどくない限り、勝利は難しくない。
赤緑(系)ビッグマナ
なだれ乗りとムヴォンヴーリーの酸苔がフル投入でない限り、Scryb and Forceととても似た展開になる。吸収するウェルクは幽体の魔力やボガーダンのヘルカイトに効くMVPで、多相の戦士はアクローマの除去役を引き受けてくれる。
緑白(系)タルモゴイフ
緑白タッチ青はもっとも組しやすい。アグロの要素が薄れたこのバージョンは、中盤以降力で押し切れる。負けるとすれば土地を引きすぎて事故を起こすくらいだ。緑白タッチ赤のバージョンは2−1だったが、負けたのは2ゲームとも鬼引きされたためだった。どちらも濠が出れば勝つ。カウンターを持ってヴェンセールでグリフィンの導きを待ち構えよう。緑白の純正バージョンはダメージレースになるが、普通の引きができれば相手のほうが先に息切れするはずだ。
白ウィニー
これも引きに左右される。幽体の魔力をたくさん引くとか、ジンなどを2枚出せれば勝つのは簡単だ。ドローが悪いとその逆。サイドからの濠と孤立がお助けしてくれる。
サンプルゲーム
このデッキでゲームは何百とこなした。記憶が必ずしも確かでないのはおいといて、もう二つほど参考にしていただければ幸い。
対白緑青タルモゴイフ
相手がダイスロールに勝ち、変幻地から島をフェッチ。こちらは(マリガンかどうか)やや考えた振りをしてよい初手をキープ。森をセットしてエンド。相手は平地を置いてエンド。こちらは平地。相手は地平線の梢を出して獣群の呼び声をプレイする。(こちら20−相手19)相手のエンド前にスクリブのレインジャーをプレイ。ターンが戻って平地をもう一枚セット、秋の際から島を場に出す。レインジャーがアタックして1点。(20−18)相手の象がアタックし(17−18)森をセット、秋の際からもう一枚森。こちらは島をプレイ、アタックして(17−17)変異を出して瞬きをプレイし、4ターン目に5/6フライヤーを作る。相手はこちらのエンド時に地平線の梢を生け贄にしてカードを引く。そして象でアタックしてきたのでジンでブロック。戦闘後に心霊破をジンにプレイしてくる(17−15)。こちらは森を出し、レインジャーでアタックして(17−14)終了。相手は2枚目の獣群の呼び声をプレイ。こちらは森を出してアタック(17−13)。相手は返しに象でアタック(14−13)、さらに獣群をフラッシュバック。吸収するウェルクでカウンターしようとしたが、遅延でカウンターされる(14−12)数ターン後幽体の魔力、ヴェンセール(遅延をくらっていた)、相手のタルモゴイフをコピーした多相の戦士を場に出す。ジンを出し、次のターンにコピーして殴って勝ったが、こちらはまだ11ライフ残っていた。
対赤単(GPモントリオールで9−0)
ダイスロールは、こちらが6・相手が16で相手の先攻。相手は山を出してガルガドンを待機。こちらは変幻地を出して森をフェッチ。2ターン目にケルドの巨石を出してエンド。こちらは島を出し、秋の際からもう一枚島を出す。相手は山を出し、タップアウトして変異をプレイ。こちらはペンドレルヘイブンを出し、(神秘の蛇を手札に抱えて)ターンエンド。相手の変異がアタックして2点ダメージ。こちらは平地を出して幽体の魔力をプレイすると、相手も硫黄の精霊をプレイする。こちらが幽体の魔力を多相の戦士でコピーしている間も相手はクリーチャーを増やす。ガルガドンがスタックに乗ったが、神秘の蛇でカウンターされる。その後大渦のジンが場に出て3体の幽体の魔力が殴り勝つ。そのときのライフは9。こちらのクリーチャーで死んだのは、ケルドの巨石が除去できたされた宝革スリヴァーと、3対1でブロックされた幽体の魔力だけだった。
現在の構築は数ヶ月の調整の後にできたものだが、現在のメタゲームに合わせて調整することもあり得る。これが完璧な構築かどうかはわからないが、現在のフィールドで大半のデッキと戦えるだけの力があると思っている。読んでくれてありがとう。地元の大会やPTQで試してもらえると幸いだ。このデッキでの成果や、何か分からないことがあったりしたらフォーラムで報告して欲しい。グッドラック!
白ウィニー:見捨てられたデッキ?
2007年6月11日白ウィニー:見捨てられたデッキ?
Terry Soh
http://magic.tcgplayer.com/db/article.asp?ID=7495
前回の記事で、テフェリー系のコントロールデッキがこのブロックでベストだと書いた。だがちょっと待ってみよう。プロツアー前のMOでは白ウィニーが一番人気で、かつ最強ではなかったろうか?そっちはどうなったのだろう?何が起こったのか検証し、ポスト・未来予知環境でどのように生き残りをかけるか見てみよう。
始まり
プロツアー横浜の前の週、誰もがブロック最強デッキを模索していた。初期段階のMOでは、白ウィニー、スリヴァー、野生のつがい、緑系と青黒テフェリーコントロールなどがあった。時間がたつにつれ、プレイヤーは白ウィニーのもつ、単色であるがゆえの堅実さ(土地を引きすぎる・引かなさすぎるは別にして)に気がつき、瞬く間に流行りになった。
比較的安価で組めること・簡単にまわせることもあって、プレミアイベントは白ウィニーで溢れかえった。 Willy Edel は初期段階からプロツアー本番まで、白ウィニーにこだわったプレイヤーの一人と言える。MOのプレミアイベントでトップ8を繰り返し、さらに勝ち続けた。彼のバージョンは、すぐにテストプレイのサンプルデッキになったことだろう。様々なバージョンの中で、メインにペンドレルヘイヴン、ダスクライダーの大隼、雲を追うケストレルに補強という、彼の構築が光る。多くのプレイヤーが、彼の成功と白ウィニーのポテンシャルに注目した。プレイヤーが白ウィニーを「プレイすべきデッキ」として考えるようになる一方、同時に「倒すべきデッキ」にもなった。赤黒デッキがただ白ウィニーに勝つためだけに作られた。滅び、虚空など、黒・赤優秀除去の詰め合わせデッキだ。しかしながら、標的にされつつも、まだ白ウィニーは環境を支配するだけの力があった。
そして、硫黄の精霊が白ウィニーを滅殺することが発見されると、青黒テフェリーのようなデッキにまでタッチされるようになった。テフェリーはこの環境のコントロールデッキ中最強で、白ウィニーが苦手とする緑系のコントロールや赤黒除去デッキを倒すことができたが、白ウィニーそのものには弱かった。(当時はアーボーグを複数入れて触手を使う、なんていう考えがなかったためだ)サイド後、硫黄の精霊で白ウィニーを潰すことができる。硫黄の精霊が1枚出れば、白ウィニーのクリーチャー25〜30%ほどが、2枚目が出るとグリフィンの導きも含めて50〜70%が駆除される。グリフィンの導きはセラの報復者以外に付けられなくなるし、3枚目が出るともうぶち切れてカードを片づけるしかなくなる。確かに硫黄の精霊を複数場に出すのは難しいが、デッキに7枚とか10枚とか仕込める手段があるとすればどうだろう?神秘の指導は瞬速付きのクリーチャーをサーチでき、ヴェズーヴァの多相の戦士でもクローンできる。
プレイヤーの中には青黒にこだわり、アーボーグを複数入れて触手をプレイすることもまた、白ウィニーへの対抗策になることを発見できた者がいた。こうした事情にもかかわらず、MOでの白ウィニーはそれでも最大勢力を保っており、依然として勝ち続けていた。プロツアーに持ち込むデッキとして白ウィニーに負けるようでは価値がなく、当日も少なくとも5割以上はいると考えられ、誰もが対策をしていた。
プロツアー横浜
そして、個人的にはここで読み違えた。MOで流行っていたため、プロツアーに出る90%以上のプレイヤーが白ウィニーの強力さを知っており、それに勝てるようなデッキを使うか、十分な対策ができるだけのスロットを割いていたようだった。強いデッキだからといって、誰もかもみな白ウィニーに勝つのに躍起になりすぎていた。罠がそこから始まっていた。白ウィニーが対策されているとわかっていながら、実際に白ウィニーを使うだろうか?プロの大半はこのことに気づいており、別のアプローチを採っていた。軽いコントロールデッキと白ウィニー、両方に勝てる欲張ったデッキをデザインしていた。僕はこのことと罠に気づくことができなかったため、2日目の成績は良くなかった。
最終的に賞金を得た白ウィニーは2つで、それもトップからは程遠いものだった。それからというもの、惨敗を喫した白ウィニーは環境の支配力を失った。プレイヤーは来るPTQで白ウィニーに勝とうだなんて考えもせず、テフェリーのミラーマッチだの、最近のPTQで見かける赤緑に目を向けている。面白いことに、誰も白ウィニーに目を向けていないということは、それだけ標的にされていないということでもあり、対策されていない分勝ちやすくなるはずだ。つまり、再び白ウィニーに使い時が来たのではないだろうか?
検証
この仮説を検証するために、MTG歴2ヶ月の僕の彼女、キャサリンにローカルなブロック構築のトーナメントで白ウィニーをプレイしてもらい、自分は緑赤土地破壊デッキで出た。最初はテフェリーを使おうかと思ったが、小さなトーナメントということもあったし、テフェリーのミラーマッチで引きを云々するよりも、楽しむことを優先した。まあ、キャサリンはビギナーだが、プロツアーでの調整に付き合わせたくらいにはプレイできるので、そこらの一般人よりはこのブロック構築を知っていると思う。テストからずっと白ウィニーを使っているため、白ウィニーが環境で生き残れるかを見るのに、パーフェクトなテストプレイヤーだ。以下が彼女に持たせた白ウィニーのアップデートバージョンになる。
White Weenie Terry Soh
4 Blade of the Sixth Pride
4 Calciderm
4 Knight of the Holy Nimbus
4 Serra Avenger
4 Shade of Trokair
4 Soltari Priest
2 Stonecloaker
4 Griffin Guide
4 Mana Tithe
3 Temporal Isolation
23 Plains
3 Cloudchaser Kestrel
4 Opal Guardian
2 Pull from Eternity
1 Serrated Arrows
4 Sunlance
1 Temporal Isolation
スイス6回戦で、4戦してキャサリンはなんと4−0、僕は3−1。彼女は初めてのトーナメントで、トップ8が近づいてとても嬉しそうだった。だが、5ラウンド目に下とペアリング、それも相手は僕だった。僕は彼女に4−1−1でトップ8に入れること、譲ってもらえれば二人とも次はIDで抜けられる可能性が高いと説得にかかる。次で下に当たって負けない限りはトップ8に入れることも話した。トスしてもらうまでにかなりの労力を要したが、それでもまだ不安そうだった。6ラウンド目のペアリングが張り出され、彼女はまたも下と当たり、戦わざるをえなくなった。がっくりきてやる気をなくしていたようだったし、はっきりと僕にブチ切れており、もうどうしようもない。僕は引き分けにできたが、彼女は負けてトップ8を逃した。もし巻き戻せるなら、喜んで勝ちを譲ったろう。このデッキはビギナーが回してさえ4−0スタートという驚くべき結果を出せるが、悪いボーイフレンドに譲ったせいでトップ8にはなれなかった。とはいえポテンシャルは示すことができたと思っている。
では、デッキの話に入ろう。見てもらえばわかるが、このデッキにはアイケイシアの投槍兵がいない。Willy Edel がプロツアーに備えた最終段階のリストで投槍兵を外した例に倣って、このカードを分析してみよう。白ウィニーとアグロな赤単の場合、投槍兵は有効だが素晴らしいというほどでもない。テフェリーや緑系にはまったくの役立たずだ。ドローしたくもない。引きたくないカードをデッキに入れるのはどうだろう?スタンダードのボロスの場合、序盤から出して殴って火力で焼ききるため、投槍兵は入れる価値がある。そのうえエルフや極楽鳥など、槍の餌食になるカードもあるならなおさらだ。しかしブロック構築では、場に2体、少なくともパワー2以上のクリーチャーを並べて相手に滅びを使わせるように仕向け、さらにそこからクリーチャーを展開したい。このようにして白ウィニーはコントロールに勝ってきた。だが投槍兵ではこの役割に向かない。言い換えるなら、1ターン目にトロウケアの影を待機できないほうが、アイケイシアの投槍兵を出せるよりもマシ。もう勝っているという状況でもない限り、投槍兵は勝ちに貢献できない。
投槍兵の代わりに入るのが、第六隊の刃。タフネス1と脆いため、サイド後の硫黄の精霊で死んでしまうが、投槍兵と比べてダメージは3倍だ。白ウィニーには、グリフィンの導きを除いて3マナ目がない。グリフィンの導きを引いていない場合、2ターン目、3ターン目と継続してプレッシャーをかけていかなければならない。ゲームを終わらせる火力がないため、2・3ターン目にクリーチャーを出しそびれる余裕はないためだ。このデッキには16枚の2マナクリーチャーがいるとはいえ、2ターン目に1体、3ターン目にもう1体と出せれば完璧だ。また、滅びで除去されるまでに最も大きなダメージを与えることができる。
サイドボード
サイドボードという点に関し、この白ウィニーは非常に素直な構成をしている。太陽の槍、鋸刃の矢にオパールの守護者は、サイド後の硫黄の精霊に備えたもの。では何が抜けるか?明らかに第六隊の刃とサルタリーの僧侶は、硫黄の精霊を火炎舌のカヴーくらいに活躍させてしまう。だが、タフネス1クリーチャーがなければ硫黄の精霊はこちらのクリーチャーを強化してしまう。オパールの守護者も相手の悩みの種となるクリーチャーだ。赤単や硫黄の精霊が入ったテフェリーだけでなく赤緑系に入れるのも悪くない。オパールの守護者は硫黄の精霊に煩わされず、緑赤や赤単ではブロックもできない。そういうマッチアップなら入るだろう。永遠からの引き抜きは裂け目翼の雲間を泳ぐもの、祖先の幻視などの待機カード、とりわけ永劫の年代史家が入るようなデッキに対してよく効く。序盤の猛攻を止めるためでも、滅びで一掃した後で大量にマナを払って待機させるためでも、効率的に除去できる。雲を追うケストレルは、ミラーマッチや赤緑の嵐の束縛の除去に使う。もっとも齊藤友晴が赤単でグランプリに勝った影響で(嵐の束縛の)人気はあまりないと思うが。
相手がクリーチャーなら、マナの税収は外れるのが定石。それが実に役に立ってくれるときはあるものの、普通場を押さえるためにクリーチャーと呪文をコンスタントにプレイしていかねばならないため、相手がコントロールデッキ相手でもない限り、土地を立てておくのは柔軟性に欠ける。クリーチャー相手なら、どれを入れてもマナの税収よりよいだろう。 第六隊の刃もサイドアウトされうる。クリーチャー相手なら他の2マナクリーチャーのほうが優れているためだ。だが4枚目の時間の孤立が入るなら、サルタリーの僧侶が抜けることもある。時間の孤立はコントロール相手のとき、使うであろう永遠の引き抜きに入れ替える。
白ウィニーはキーカードを外したり、デッキのシナジーを弱めたりさえしなければ親和クラスのデッキだ。サイドアウトする正しいカードを示したので、カルシダームやセラの報復者といった、外す理由のないキーカードを外したりしないことを切に願う。このデッキはプレイするのに簡単なデッキで、トーナメントに持ち込むのにも大した練習がいらない。だけど、時間をかけることができるなら、もちろんそのほうがいいだろう。
ではまた。
正義の白い勇者で楽しんでくれ!
Terry Soh
http://magic.tcgplayer.com/db/article.asp?ID=7495
前回の記事で、テフェリー系のコントロールデッキがこのブロックでベストだと書いた。だがちょっと待ってみよう。プロツアー前のMOでは白ウィニーが一番人気で、かつ最強ではなかったろうか?そっちはどうなったのだろう?何が起こったのか検証し、ポスト・未来予知環境でどのように生き残りをかけるか見てみよう。
始まり
プロツアー横浜の前の週、誰もがブロック最強デッキを模索していた。初期段階のMOでは、白ウィニー、スリヴァー、野生のつがい、緑系と青黒テフェリーコントロールなどがあった。時間がたつにつれ、プレイヤーは白ウィニーのもつ、単色であるがゆえの堅実さ(土地を引きすぎる・引かなさすぎるは別にして)に気がつき、瞬く間に流行りになった。
比較的安価で組めること・簡単にまわせることもあって、プレミアイベントは白ウィニーで溢れかえった。 Willy Edel は初期段階からプロツアー本番まで、白ウィニーにこだわったプレイヤーの一人と言える。MOのプレミアイベントでトップ8を繰り返し、さらに勝ち続けた。彼のバージョンは、すぐにテストプレイのサンプルデッキになったことだろう。様々なバージョンの中で、メインにペンドレルヘイヴン、ダスクライダーの大隼、雲を追うケストレルに補強という、彼の構築が光る。多くのプレイヤーが、彼の成功と白ウィニーのポテンシャルに注目した。プレイヤーが白ウィニーを「プレイすべきデッキ」として考えるようになる一方、同時に「倒すべきデッキ」にもなった。赤黒デッキがただ白ウィニーに勝つためだけに作られた。滅び、虚空など、黒・赤優秀除去の詰め合わせデッキだ。しかしながら、標的にされつつも、まだ白ウィニーは環境を支配するだけの力があった。
そして、硫黄の精霊が白ウィニーを滅殺することが発見されると、青黒テフェリーのようなデッキにまでタッチされるようになった。テフェリーはこの環境のコントロールデッキ中最強で、白ウィニーが苦手とする緑系のコントロールや赤黒除去デッキを倒すことができたが、白ウィニーそのものには弱かった。(当時はアーボーグを複数入れて触手を使う、なんていう考えがなかったためだ)サイド後、硫黄の精霊で白ウィニーを潰すことができる。硫黄の精霊が1枚出れば、白ウィニーのクリーチャー25〜30%ほどが、2枚目が出るとグリフィンの導きも含めて50〜70%が駆除される。グリフィンの導きはセラの報復者以外に付けられなくなるし、3枚目が出るともうぶち切れてカードを片づけるしかなくなる。確かに硫黄の精霊を複数場に出すのは難しいが、デッキに7枚とか10枚とか仕込める手段があるとすればどうだろう?神秘の指導は瞬速付きのクリーチャーをサーチでき、ヴェズーヴァの多相の戦士でもクローンできる。
プレイヤーの中には青黒にこだわり、アーボーグを複数入れて触手をプレイすることもまた、白ウィニーへの対抗策になることを発見できた者がいた。こうした事情にもかかわらず、MOでの白ウィニーはそれでも最大勢力を保っており、依然として勝ち続けていた。プロツアーに持ち込むデッキとして白ウィニーに負けるようでは価値がなく、当日も少なくとも5割以上はいると考えられ、誰もが対策をしていた。
プロツアー横浜
そして、個人的にはここで読み違えた。MOで流行っていたため、プロツアーに出る90%以上のプレイヤーが白ウィニーの強力さを知っており、それに勝てるようなデッキを使うか、十分な対策ができるだけのスロットを割いていたようだった。強いデッキだからといって、誰もかもみな白ウィニーに勝つのに躍起になりすぎていた。罠がそこから始まっていた。白ウィニーが対策されているとわかっていながら、実際に白ウィニーを使うだろうか?プロの大半はこのことに気づいており、別のアプローチを採っていた。軽いコントロールデッキと白ウィニー、両方に勝てる欲張ったデッキをデザインしていた。僕はこのことと罠に気づくことができなかったため、2日目の成績は良くなかった。
最終的に賞金を得た白ウィニーは2つで、それもトップからは程遠いものだった。それからというもの、惨敗を喫した白ウィニーは環境の支配力を失った。プレイヤーは来るPTQで白ウィニーに勝とうだなんて考えもせず、テフェリーのミラーマッチだの、最近のPTQで見かける赤緑に目を向けている。面白いことに、誰も白ウィニーに目を向けていないということは、それだけ標的にされていないということでもあり、対策されていない分勝ちやすくなるはずだ。つまり、再び白ウィニーに使い時が来たのではないだろうか?
検証
この仮説を検証するために、MTG歴2ヶ月の僕の彼女、キャサリンにローカルなブロック構築のトーナメントで白ウィニーをプレイしてもらい、自分は緑赤土地破壊デッキで出た。最初はテフェリーを使おうかと思ったが、小さなトーナメントということもあったし、テフェリーのミラーマッチで引きを云々するよりも、楽しむことを優先した。まあ、キャサリンはビギナーだが、プロツアーでの調整に付き合わせたくらいにはプレイできるので、そこらの一般人よりはこのブロック構築を知っていると思う。テストからずっと白ウィニーを使っているため、白ウィニーが環境で生き残れるかを見るのに、パーフェクトなテストプレイヤーだ。以下が彼女に持たせた白ウィニーのアップデートバージョンになる。
White Weenie Terry Soh
4 Blade of the Sixth Pride
4 Calciderm
4 Knight of the Holy Nimbus
4 Serra Avenger
4 Shade of Trokair
4 Soltari Priest
2 Stonecloaker
4 Griffin Guide
4 Mana Tithe
3 Temporal Isolation
23 Plains
3 Cloudchaser Kestrel
4 Opal Guardian
2 Pull from Eternity
1 Serrated Arrows
4 Sunlance
1 Temporal Isolation
スイス6回戦で、4戦してキャサリンはなんと4−0、僕は3−1。彼女は初めてのトーナメントで、トップ8が近づいてとても嬉しそうだった。だが、5ラウンド目に下とペアリング、それも相手は僕だった。僕は彼女に4−1−1でトップ8に入れること、譲ってもらえれば二人とも次はIDで抜けられる可能性が高いと説得にかかる。次で下に当たって負けない限りはトップ8に入れることも話した。トスしてもらうまでにかなりの労力を要したが、それでもまだ不安そうだった。6ラウンド目のペアリングが張り出され、彼女はまたも下と当たり、戦わざるをえなくなった。がっくりきてやる気をなくしていたようだったし、はっきりと僕にブチ切れており、もうどうしようもない。僕は引き分けにできたが、彼女は負けてトップ8を逃した。もし巻き戻せるなら、喜んで勝ちを譲ったろう。このデッキはビギナーが回してさえ4−0スタートという驚くべき結果を出せるが、悪いボーイフレンドに譲ったせいでトップ8にはなれなかった。とはいえポテンシャルは示すことができたと思っている。
では、デッキの話に入ろう。見てもらえばわかるが、このデッキにはアイケイシアの投槍兵がいない。Willy Edel がプロツアーに備えた最終段階のリストで投槍兵を外した例に倣って、このカードを分析してみよう。白ウィニーとアグロな赤単の場合、投槍兵は有効だが素晴らしいというほどでもない。テフェリーや緑系にはまったくの役立たずだ。ドローしたくもない。引きたくないカードをデッキに入れるのはどうだろう?スタンダードのボロスの場合、序盤から出して殴って火力で焼ききるため、投槍兵は入れる価値がある。そのうえエルフや極楽鳥など、槍の餌食になるカードもあるならなおさらだ。しかしブロック構築では、場に2体、少なくともパワー2以上のクリーチャーを並べて相手に滅びを使わせるように仕向け、さらにそこからクリーチャーを展開したい。このようにして白ウィニーはコントロールに勝ってきた。だが投槍兵ではこの役割に向かない。言い換えるなら、1ターン目にトロウケアの影を待機できないほうが、アイケイシアの投槍兵を出せるよりもマシ。もう勝っているという状況でもない限り、投槍兵は勝ちに貢献できない。
投槍兵の代わりに入るのが、第六隊の刃。タフネス1と脆いため、サイド後の硫黄の精霊で死んでしまうが、投槍兵と比べてダメージは3倍だ。白ウィニーには、グリフィンの導きを除いて3マナ目がない。グリフィンの導きを引いていない場合、2ターン目、3ターン目と継続してプレッシャーをかけていかなければならない。ゲームを終わらせる火力がないため、2・3ターン目にクリーチャーを出しそびれる余裕はないためだ。このデッキには16枚の2マナクリーチャーがいるとはいえ、2ターン目に1体、3ターン目にもう1体と出せれば完璧だ。また、滅びで除去されるまでに最も大きなダメージを与えることができる。
サイドボード
サイドボードという点に関し、この白ウィニーは非常に素直な構成をしている。太陽の槍、鋸刃の矢にオパールの守護者は、サイド後の硫黄の精霊に備えたもの。では何が抜けるか?明らかに第六隊の刃とサルタリーの僧侶は、硫黄の精霊を火炎舌のカヴーくらいに活躍させてしまう。だが、タフネス1クリーチャーがなければ硫黄の精霊はこちらのクリーチャーを強化してしまう。オパールの守護者も相手の悩みの種となるクリーチャーだ。赤単や硫黄の精霊が入ったテフェリーだけでなく赤緑系に入れるのも悪くない。オパールの守護者は硫黄の精霊に煩わされず、緑赤や赤単ではブロックもできない。そういうマッチアップなら入るだろう。永遠からの引き抜きは裂け目翼の雲間を泳ぐもの、祖先の幻視などの待機カード、とりわけ永劫の年代史家が入るようなデッキに対してよく効く。序盤の猛攻を止めるためでも、滅びで一掃した後で大量にマナを払って待機させるためでも、効率的に除去できる。雲を追うケストレルは、ミラーマッチや赤緑の嵐の束縛の除去に使う。もっとも齊藤友晴が赤単でグランプリに勝った影響で(嵐の束縛の)人気はあまりないと思うが。
相手がクリーチャーなら、マナの税収は外れるのが定石。それが実に役に立ってくれるときはあるものの、普通場を押さえるためにクリーチャーと呪文をコンスタントにプレイしていかねばならないため、相手がコントロールデッキ相手でもない限り、土地を立てておくのは柔軟性に欠ける。クリーチャー相手なら、どれを入れてもマナの税収よりよいだろう。 第六隊の刃もサイドアウトされうる。クリーチャー相手なら他の2マナクリーチャーのほうが優れているためだ。だが4枚目の時間の孤立が入るなら、サルタリーの僧侶が抜けることもある。時間の孤立はコントロール相手のとき、使うであろう永遠の引き抜きに入れ替える。
白ウィニーはキーカードを外したり、デッキのシナジーを弱めたりさえしなければ親和クラスのデッキだ。サイドアウトする正しいカードを示したので、カルシダームやセラの報復者といった、外す理由のないキーカードを外したりしないことを切に願う。このデッキはプレイするのに簡単なデッキで、トーナメントに持ち込むのにも大した練習がいらない。だけど、時間をかけることができるなら、もちろんそのほうがいいだろう。
ではまた。
正義の白い勇者で楽しんでくれ!
ピクルスをアップデートする
2007年5月25日ピクルスをアップデートする
Terry Soh
http://magic.tcgplayer.com/db/article.asp?ID=7479
大学のスケジュールが詰まっていて、前回からかなりご無沙汰していた。今日は親愛なる読者諸兄とともに、私の時のらせんブロック構築の経験を分かち合いたい。プロツアー横浜ではごく普通の青黒タッチ赤のテフェリーデッキで出た。ユーティリティー用の白を使って4色目を入れるほど高望みはしなかった。初日の相手は想定の範囲内だったので、7−1で折り返すことができたが、2日目は散々。ほとんどのデッキは仮想敵に十分な準備ができており、欲張ってデュアル・ペインランドなしで4色目を使っていたのだ。にもかかわらず、欲望にバチは当たらなかった。そうしたデッキに歯が立たず、結局51位でプロツアーを終える。
Wafo-Tapaが優勝を飾り、テフェリーデッキが勝ち組となったが、このフォーマットでテフェリーコントロールが最強だという説には賛成しかねる。プロツアー前にデッキを選ぶ際、過去の大会から統計的なパターンを読んでいた。過去のデッキの勝者はすべてコントロールだ。けちな贈り物、黒田のBig Red、そしてAstral Slide、これらはみなフォーマットを読み、それに戦えるようチューンされている。私のテフェリーコントロールはMOで一番人気だった白ウィニーをお客さんにできるよう組んでいた。だが、プロツアーでは一番人気ではなかった。私のリストは別に特殊でもないし、出来なら他の誰かのほうが良いだろう。もっとも、私の言わんとすることをわかるなら、プロツアーで優勝したリストの完全コピーが、次のプロツアー優勝者を作るわけではないこともわかるはずだ。やるべきはコピーではなく、なぜこのデッキにこのカードが入っているか理解すること、そして来るPTQに備え、デッキにさらなる調整を行うこと。
もう君がPTQに出るころには、未来予知はトーナメントリーガルだろう。だからプロツアーのリストをコピーするのはいいアイディアではないが、出発点としては使える。三田村のピクルスは実に面白く、これを元にしたポスト未来予知のテフェリーデッキは、以下のようになる。
Updated Pickles Terry Soh
2 Brine Elemental
4 Shadowmage Infiltrator
3 Teferi, Mage of Zhalfir
3 Venser, Shaper Savant
4 Vesuvan Shapeshifter
4 Ancestral Vision
4 Cancel
3 Damnation
3 Delay
4 Prismatic Lens
4 Dreadship Reef
12 Island
4 River of Tears
1 Swamp
4 Terramorphic Expanse
1 Urborg, Tomb of Yawgmoth
2 Brine Elemental
1 Calciform Pools
1 Damnation
1 Delay
2 Mystical Teachings
4 Tendrils of Corruption
2 Urborg, Tomb of Yawgmoth
2 Willbender
ご存知ピクルスは、塩水の精霊とヴェズーヴァの多相の戦士で相手に二度とアンタップステップを与えないコンボで、いったん成立すると、ほとんどがそれで勝負ありだ。普通コンボデッキには余分なものが数多く入っているが、このデッキは相手の脅威を退け、汚いほど強いコンボを決めるのによくまとまっている。塩水の精霊は相手によっては遅いが、最悪でも裂け目の稲妻で死なない。さて、デッキの主要パーツを見たところで、他の部分にも目を向けておこう。
ザルファーの魔導師、テフェリー:数が増えているのは、遅延とのシナジー、そしてヴェズーヴァの多相の戦士をより活用するため。白ウィニーに有効、だが赤単には、ガルガドン封じや1対2交換と大活躍。
造物の学舎、ヴェンセール:大クラゲもしくは差し戻し搭載。使い勝手がよく、クリーチャー戦、コントロール戦が向上し、こいつを入れるスロットを割くのに迷う必要なんてない。バウンスとしてヴェズーヴァの多相の戦士とも相性がいいが、テフェリーとはもっといい。
4影魔導師の浸透者、4祖先の幻視:このデッキのドローエンジン。青いデッキには、他の色と一線を画す豊富なカードドローが入っているべきだ。パーミッションを増やしたため、タップアウトしてカードを引くのは好ましくないと考え、入念な考慮よりもこちらを採用した。涙の川があるため、黒マナを圧迫せずに島の枚数を増やせる。だから1ターン目にこれを待機させやすくなるだろう。影魔導師はこのフォーマットのベストなクリーチャーの1枚。相手は影魔導師を無力化せずに、ゲームを早く終わらせることはできない。ゲームをできるだけ長引かせたいだろうし、1ターンに2枚カードを引けるのは卑怯くさい。
3遅延、4取り消し、3滅び:このデッキの防御要素。問題となるクリーチャーやスペルから身を守るのに使う。遅延が入ったことで、このデッキの2マナ域を埋めてくれるカードが増えた。虹色のレンズだけでは足りない。テフェリーとの組み合わせは強力で、大量のカードドローエンジンのお陰で揃えるのも困難ではない。また、遅延は低マナの確定カウンターとしてカウンター合戦にも有効だ。取り消し4枚はブロック構築の青の嗜みなので、これ以上付け加えることもない。
4虹色のレンズ、土地26枚:このフォーマットでは、マナソースがたくさん必要だ。もっと正確に言うと、本当にたくさん必要だ。呪文のコストは高く、青いミラーマッチならゲームが長引く。負けないために毎ターンランドセットしたくなるだろう。涙の川の追加は歓迎だ。これ自体が場をひっくり返したり、何か重要なこともできないが、事故が減るだけデッキ調整の妥協もしなくて済む。
このフォーマットでは、確固たるデッキは4つのみ。テフェリーコントロール、赤単、白ウィニーに赤緑ビッグマナ。
テフェリーミラーマッチ
コンボ成立は遅いものの、いったん揃うとほとんど止められなくなるため、テフェリーにピクルスの要素が入ったデッキはこのタイプにまとめられる。通常、永劫の年代史家をドローエンジンとするため、現実からの引き抜きがキーカードになるが、このバージョンはピクルスに専念しているためその分有利だ。相手の永劫の年代史家や砕岩を食うものが問題になるかもしれないが、あまり大きく待機させることができないので、テフェリーを出すチャンスはあるし、遅延で守ることもできる。サイドから蓄積地形と塩水の精霊を増やし、遅延と神秘の指導も必要になる。焦って変異を3ターン目に出すこともない。出しても何もしないうちに滅びで死んでしまうからだ。変異は相手のテフェリーを除去したいときや、直ちにアンタップフェイズを飛ばしたいときまで取っておこう。滅びは不要になるし、ヴェンセールももっと使えるカードが入るため外れる。
赤単
構築とカードの選択にもよるが、若干向こうが有利。カウンターはダメージを止めるために積極的に使い、裂け目の稲妻で塩水の精霊が除去されても惜しまないこと。こちらはメインデッキでライフ回復ができないため、原則としてダメージを最小化するために何でもやってみる。勝ち方は直ちにコンボを発動させることによってではなく、デッキにある長期的なアドバンテージで勝とう。サイド後はコントロール色が強まる。アーボーグを追加し、堕落の触手と神秘の指導で序盤の猛攻に対処。影魔導師でカードを引ける見込みはないし、多相の戦士も、塩水の精霊を使わない分価値が下がるため、何枚か外せる。この相手だと2枚目はいらないだろうから、その辺を考慮に入れて外すこと。
白ウィニー
相手は毎ターンクリーチャーを展開してくるため、滅びが追いつかない1ゲーム目を制するのは難しい。火力がないため、赤単よりも滅びを引きつけてプレイすることになるだろう。ライフ1も残れば次のターンにコンボを揃えることもできるかもしれないし、火力に怯えることもない。ヴェズーヴァの多相の戦士をサルタリーの僧侶にすぐ化けさせて相打ちを取るより、数ターン温存して必要なカードを待つこともできる。その間に滅びや塩水の精霊を引いてくるかもしれない。その方が展望が開けるだろう。
赤緑ビッグマナ
この相手には、疑いなく影魔導師の浸透者がベストカード。スペルは分解でしか殺せず、ボガーダンのヘルカイトでも8マナと重い。土地を1・2枚くらいは壊してくるだろうが、影魔導師がすぐに補充してくれる。初手で土地が少ないならキープしないこと。最初の1・2枚は破壊されるので、その分多く見積もっておかねばならない。手札に影魔導師があるとか、レンズが複数あるとかでない限り、土地が少ない手札は返品しよう。サイドは、意志を曲げるものを活用して相手自身の土地を破壊させたり、土地枚数そのものを増やせば、土地破壊への対抗策になる。滅びよりもヴェズーヴァの多相の戦士1枚の方がよりいい仕事をしてくれるので外し、祖先の幻視も土地を引いてくるまで4ターン待たされるのでこれも外す。まとめて抜き、4枚目の遅延と土地を。アーボーグと触手1枚を入れるなら、神秘の指導もセットで使うのがお勧め。
最初の展開から練習が必要になるため、たくさんこなしておくこと。個人的には、このブロック構築は、カードプールの性質上、最も難しいフォーマットだと思う。アドバイスだが、コントロールデッキ相手の時は蓄積地形を辛抱強く貯めること。毎ターンコツコツとカウンターを載せ、やがて来る時に一気に放出する。たまに1ターンに2つ呪文をプレイするために途中で使いたくなることもあるだろうが、それがよほど重要でない限り、後で使う方がよい。指針として、自分がコントロール相手にいつもやっているプレイングを。初手に蓄積地形と虹色のレンズがある場合、2ターン目にレンズではなく土地にカウンターを載せる。3ターン目になってからレンズを出し、さらにカウンターを載せる。このほうが土地のカウンターを1つ多く載せられることになる。
ではまた。
戦慄艦の浅瀬に楽しくチャージしてくれ!
Terry Soh
http://magic.tcgplayer.com/db/article.asp?ID=7479
大学のスケジュールが詰まっていて、前回からかなりご無沙汰していた。今日は親愛なる読者諸兄とともに、私の時のらせんブロック構築の経験を分かち合いたい。プロツアー横浜ではごく普通の青黒タッチ赤のテフェリーデッキで出た。ユーティリティー用の白を使って4色目を入れるほど高望みはしなかった。初日の相手は想定の範囲内だったので、7−1で折り返すことができたが、2日目は散々。ほとんどのデッキは仮想敵に十分な準備ができており、欲張ってデュアル・ペインランドなしで4色目を使っていたのだ。にもかかわらず、欲望にバチは当たらなかった。そうしたデッキに歯が立たず、結局51位でプロツアーを終える。
Wafo-Tapaが優勝を飾り、テフェリーデッキが勝ち組となったが、このフォーマットでテフェリーコントロールが最強だという説には賛成しかねる。プロツアー前にデッキを選ぶ際、過去の大会から統計的なパターンを読んでいた。過去のデッキの勝者はすべてコントロールだ。けちな贈り物、黒田のBig Red、そしてAstral Slide、これらはみなフォーマットを読み、それに戦えるようチューンされている。私のテフェリーコントロールはMOで一番人気だった白ウィニーをお客さんにできるよう組んでいた。だが、プロツアーでは一番人気ではなかった。私のリストは別に特殊でもないし、出来なら他の誰かのほうが良いだろう。もっとも、私の言わんとすることをわかるなら、プロツアーで優勝したリストの完全コピーが、次のプロツアー優勝者を作るわけではないこともわかるはずだ。やるべきはコピーではなく、なぜこのデッキにこのカードが入っているか理解すること、そして来るPTQに備え、デッキにさらなる調整を行うこと。
もう君がPTQに出るころには、未来予知はトーナメントリーガルだろう。だからプロツアーのリストをコピーするのはいいアイディアではないが、出発点としては使える。三田村のピクルスは実に面白く、これを元にしたポスト未来予知のテフェリーデッキは、以下のようになる。
Updated Pickles Terry Soh
2 Brine Elemental
4 Shadowmage Infiltrator
3 Teferi, Mage of Zhalfir
3 Venser, Shaper Savant
4 Vesuvan Shapeshifter
4 Ancestral Vision
4 Cancel
3 Damnation
3 Delay
4 Prismatic Lens
4 Dreadship Reef
12 Island
4 River of Tears
1 Swamp
4 Terramorphic Expanse
1 Urborg, Tomb of Yawgmoth
2 Brine Elemental
1 Calciform Pools
1 Damnation
1 Delay
2 Mystical Teachings
4 Tendrils of Corruption
2 Urborg, Tomb of Yawgmoth
2 Willbender
ご存知ピクルスは、塩水の精霊とヴェズーヴァの多相の戦士で相手に二度とアンタップステップを与えないコンボで、いったん成立すると、ほとんどがそれで勝負ありだ。普通コンボデッキには余分なものが数多く入っているが、このデッキは相手の脅威を退け、汚いほど強いコンボを決めるのによくまとまっている。塩水の精霊は相手によっては遅いが、最悪でも裂け目の稲妻で死なない。さて、デッキの主要パーツを見たところで、他の部分にも目を向けておこう。
ザルファーの魔導師、テフェリー:数が増えているのは、遅延とのシナジー、そしてヴェズーヴァの多相の戦士をより活用するため。白ウィニーに有効、だが赤単には、ガルガドン封じや1対2交換と大活躍。
造物の学舎、ヴェンセール:大クラゲもしくは差し戻し搭載。使い勝手がよく、クリーチャー戦、コントロール戦が向上し、こいつを入れるスロットを割くのに迷う必要なんてない。バウンスとしてヴェズーヴァの多相の戦士とも相性がいいが、テフェリーとはもっといい。
4影魔導師の浸透者、4祖先の幻視:このデッキのドローエンジン。青いデッキには、他の色と一線を画す豊富なカードドローが入っているべきだ。パーミッションを増やしたため、タップアウトしてカードを引くのは好ましくないと考え、入念な考慮よりもこちらを採用した。涙の川があるため、黒マナを圧迫せずに島の枚数を増やせる。だから1ターン目にこれを待機させやすくなるだろう。影魔導師はこのフォーマットのベストなクリーチャーの1枚。相手は影魔導師を無力化せずに、ゲームを早く終わらせることはできない。ゲームをできるだけ長引かせたいだろうし、1ターンに2枚カードを引けるのは卑怯くさい。
3遅延、4取り消し、3滅び:このデッキの防御要素。問題となるクリーチャーやスペルから身を守るのに使う。遅延が入ったことで、このデッキの2マナ域を埋めてくれるカードが増えた。虹色のレンズだけでは足りない。テフェリーとの組み合わせは強力で、大量のカードドローエンジンのお陰で揃えるのも困難ではない。また、遅延は低マナの確定カウンターとしてカウンター合戦にも有効だ。取り消し4枚はブロック構築の青の嗜みなので、これ以上付け加えることもない。
4虹色のレンズ、土地26枚:このフォーマットでは、マナソースがたくさん必要だ。もっと正確に言うと、本当にたくさん必要だ。呪文のコストは高く、青いミラーマッチならゲームが長引く。負けないために毎ターンランドセットしたくなるだろう。涙の川の追加は歓迎だ。これ自体が場をひっくり返したり、何か重要なこともできないが、事故が減るだけデッキ調整の妥協もしなくて済む。
このフォーマットでは、確固たるデッキは4つのみ。テフェリーコントロール、赤単、白ウィニーに赤緑ビッグマナ。
テフェリーミラーマッチ
コンボ成立は遅いものの、いったん揃うとほとんど止められなくなるため、テフェリーにピクルスの要素が入ったデッキはこのタイプにまとめられる。通常、永劫の年代史家をドローエンジンとするため、現実からの引き抜きがキーカードになるが、このバージョンはピクルスに専念しているためその分有利だ。相手の永劫の年代史家や砕岩を食うものが問題になるかもしれないが、あまり大きく待機させることができないので、テフェリーを出すチャンスはあるし、遅延で守ることもできる。サイドから蓄積地形と塩水の精霊を増やし、遅延と神秘の指導も必要になる。焦って変異を3ターン目に出すこともない。出しても何もしないうちに滅びで死んでしまうからだ。変異は相手のテフェリーを除去したいときや、直ちにアンタップフェイズを飛ばしたいときまで取っておこう。滅びは不要になるし、ヴェンセールももっと使えるカードが入るため外れる。
赤単
構築とカードの選択にもよるが、若干向こうが有利。カウンターはダメージを止めるために積極的に使い、裂け目の稲妻で塩水の精霊が除去されても惜しまないこと。こちらはメインデッキでライフ回復ができないため、原則としてダメージを最小化するために何でもやってみる。勝ち方は直ちにコンボを発動させることによってではなく、デッキにある長期的なアドバンテージで勝とう。サイド後はコントロール色が強まる。アーボーグを追加し、堕落の触手と神秘の指導で序盤の猛攻に対処。影魔導師でカードを引ける見込みはないし、多相の戦士も、塩水の精霊を使わない分価値が下がるため、何枚か外せる。この相手だと2枚目はいらないだろうから、その辺を考慮に入れて外すこと。
白ウィニー
相手は毎ターンクリーチャーを展開してくるため、滅びが追いつかない1ゲーム目を制するのは難しい。火力がないため、赤単よりも滅びを引きつけてプレイすることになるだろう。ライフ1も残れば次のターンにコンボを揃えることもできるかもしれないし、火力に怯えることもない。ヴェズーヴァの多相の戦士をサルタリーの僧侶にすぐ化けさせて相打ちを取るより、数ターン温存して必要なカードを待つこともできる。その間に滅びや塩水の精霊を引いてくるかもしれない。その方が展望が開けるだろう。
赤緑ビッグマナ
この相手には、疑いなく影魔導師の浸透者がベストカード。スペルは分解でしか殺せず、ボガーダンのヘルカイトでも8マナと重い。土地を1・2枚くらいは壊してくるだろうが、影魔導師がすぐに補充してくれる。初手で土地が少ないならキープしないこと。最初の1・2枚は破壊されるので、その分多く見積もっておかねばならない。手札に影魔導師があるとか、レンズが複数あるとかでない限り、土地が少ない手札は返品しよう。サイドは、意志を曲げるものを活用して相手自身の土地を破壊させたり、土地枚数そのものを増やせば、土地破壊への対抗策になる。滅びよりもヴェズーヴァの多相の戦士1枚の方がよりいい仕事をしてくれるので外し、祖先の幻視も土地を引いてくるまで4ターン待たされるのでこれも外す。まとめて抜き、4枚目の遅延と土地を。アーボーグと触手1枚を入れるなら、神秘の指導もセットで使うのがお勧め。
最初の展開から練習が必要になるため、たくさんこなしておくこと。個人的には、このブロック構築は、カードプールの性質上、最も難しいフォーマットだと思う。アドバイスだが、コントロールデッキ相手の時は蓄積地形を辛抱強く貯めること。毎ターンコツコツとカウンターを載せ、やがて来る時に一気に放出する。たまに1ターンに2つ呪文をプレイするために途中で使いたくなることもあるだろうが、それがよほど重要でない限り、後で使う方がよい。指針として、自分がコントロール相手にいつもやっているプレイングを。初手に蓄積地形と虹色のレンズがある場合、2ターン目にレンズではなく土地にカウンターを載せる。3ターン目になってからレンズを出し、さらにカウンターを載せる。このほうが土地のカウンターを1つ多く載せられることになる。
ではまた。
戦慄艦の浅瀬に楽しくチャージしてくれ!
Who’s The Beatdown II: Multitasking
Zvi Mowshowitz
マイク=フローレスの“Who’s The Beatdown?”(どちらがビートダウン?)はマジックの古典の一つだ。まだ読んだことがないなら、強くお勧めしたい。古いカードが使われているが、カードやフォーマットを知らなくても簡単についていける。自分では彼の言わんとするところのほとんどを理解しているとは思うが、ボキャブラリーが足りないため、上手く語ることができないこともなんとなく感じる。フローレスが主張したことについて、より優れた考え方を、実例を扱うことで示していきたい。
長年にわたって、そこから学んできたことを試してきたが、私の考え方はフローレスと違う。感じ入ってはいるのだが、一言半句に至るまでというわけではない。私にとって最重要の命題は、特に純粋なダメージ量という意味で、どちらがビートダウンかではない。アタックしてダメージを与えるということは、アドバンテージを得る手段の一つに過ぎず、やり方なら他にいくらでもある。適切な使い方ができるなら、ダメージも含め、それらは全て、どちらがビートダウンで、どちらがコントロールかを見極めることができる。「どちらがビートダウンか」はたしかに重要だが、それを論じる前に、もっと根幹に問題がある。どちらが確実に勝てそうだろうか?
定義:より勝てる確実性のあるプレイヤーとは、現在の状態から長期戦において勝つ見込みのあるプレイヤーを意味する。マッチアップにおいて使うなら、1ターン目の時点でもう確実性がある、という場合のみ。
たしかに色々な意味で、この定義は曖昧だ。だが、多岐にわたるシチュエーションを扱うのにもってこいの幅広さがあると思っている。
マジックのゲームとマッチアップの大部分を占めている性質として、デッキが勝利への確実性を持つことを宿命づけられていることがあり、それゆえその確実性を保つため、アドバンテージを取れるよう作られている。確実性を保つということは、時に単に生き延びるということも含まれるが、また時にあまりカードを安売りしない、という逆もある。伝統的なコントロールはみなこちらに当てはまる。サイカトグは現在の(訳注:これが書かれた当時の)デッキの中でベストな例だろう。サイカトグの戦略は、確実性を得るやいなや、防御に自らのリソースを最大限に割くことで、その確実性をバックアップする。サイカトグがアドバンテージを得る方法は、デッキ構築を見てもらえれば一番よく分かると思う。まず、サイカトグと激動のコンビネーション。相手が青ければ複雑な話になるが、そうでなければゲームが長引くだけで勝てる。さらに、サイカトグのデッキのカード全てが、相手のカードを相殺する以上の、プラスアルファの効果がある。相手がこのエンジンに付いてこられないなら、サイカトグは1対1交換を続ければいずれ勝てる。
伝統的な「どちらがビートダウン?」という言葉に対し、確実性はコントロールの側からみた言葉に思えるかもしれない。二つは密に繋がっている。もし他のプレイヤーに確実性があるなら、君は現在の場をひっくり返さない限り、明らかにコントロールの側になれない。逆もまた同様だ。これが意味するところは、確実性という考え方(長期戦で有利なほうが勝つ)が有効なら、こちらが勝つためには、対戦相手がビートダウンの役割をしなくてはならないということになる。だが、ビートダウンの役割が何なのかはっきりしない場合、複雑な事態になる。また、確実性はオール・オア・ナッシングというものではなく、程度の問題として考えられるものであることを心に留めてほしい。終盤ではアドバンテージを得られるとあるデッキが、まさかのための保険がちょっと足りないばかりに窒息してしまう、ということもよくある。コントロールをめぐる戦いとは、確実性を競う戦いともいえる。たとえ片方の側がビートダウンであってもだ。それがどの程度役に立つか理解してもらうために、わかりやすい例を挙げよう。ミラーマッチで、片方のプレイヤーが処分もできない死にカードを抱えている場合を考えてみる。もし相手の手札にある不要なカードが魔力の乱れ2枚なら、何か1枚有効なカードを引けば消えてしまう程度のアドバンテージでしかない。だがクリーチャー除去を8枚も腐らせているとしたら、深刻な被害に見舞われることだろう。
次にビートダウンの側に視点を変えよう。私の言うビートダウンの役割とは、従来のモデルよりもフレキシブルだ。従来のモデルでは、ビートダウンの役割とはビートダウンすること、というものであったが、私はビートダウンすることと、ビートダウンの側になることとは大きな差があると考えている。たとえほとんどすべてのマッチアップで二つが同じだったとしても、コントロールの機能を持たないから自動的にビートダウン、ということにはならない。もし同時にビートダウン・コントロール両方をこなせるなら非常に大きなアドバンテージになる。そのプレイヤーはほとんど勝ちだろう。従来のモデルでは、片方のプレイヤーがどちらかを取り、もう一方のプレイヤーが残った方を割り当てられる。たしかに大部分のマッチが当てはまるものの、明確に決まるのは稀だ。たとえばスタンダードのサイカトグ対赤緑デッキを見てみよう。赤緑は甘んじてビートダウンになるだろうし、サイカトグはコントロールに落ち着く。当たり前に思えるかもしれないが、厳密にその通りなのだろうか?
もうほとんどその通りだったとしても、流動的になることもある。先程のマッチアップを、カードアドバンテージの点から見てみよう。サイカトグのデッキは激動をプレイして確実性を「確定」させるが、それには土地を8枚並べなくてはならない。このマッチアップの奇妙な点は、場を押さえるため、サイカトグによって捨てたカードが後からもう一度役に立つことだ。赤緑のデッキに入っているクリーチャーで、サイカトグが対処しがたいのは幻影のケンタウルスと渋面の溶岩使いのみ。たまにケンタウルスがゲームを制してしまうこともあるが、今考えるのは、そういう状態にならず、サイカトグが殴りにいっている状況だ。
結局のところ、渋面の溶岩使いとサイカトグとは同じ機能を果たす。つまりは、ゲームの焦点が移り変わる着目点となるということだ。両者が消耗戦の段階に突入している。サイカトグのプレイヤーは、除去でバックアップできるため、カードの続く限り場をコントロールできる。手札を捨てることすら攻撃手段になり、カードドローからカードアドバンテージへと焦点は移り変わる。赤緑は、サイカトグがカードを補給する前に攻撃手段を尽きさせようとするだろう。一方サイカトグの側も相手を弾切れに追い込もうとする。
両方のプレイヤーがコンスタントにスペルをプレイしていけば、より多くのダメージを叩き出したほうが勝者になるが、それはどちらなのか?赤緑は、サイカトグのやり方とは違って、消耗戦(訳注:自分もカードを使うが、それ以上に相手に使わせること)によってカードアドバンテージを得ようとする。相手に20ダメージ与えるのではなく、相手のカードを尽きさせれば勝ちだ。赤緑のライフは手札の数で間接的に示されているため、サイカトグのプレイヤーは(自らのデッキにある)ビートダウンの機能を捨てることでコントロールを掌握しようとする。見方を変えれば、これらはアドバンテージ獲得競争で、両者の側がビートダウンの役をしようとする、と言うことができるだろう。従来のWho’s The Beatdownの考え方では、赤緑はアタックを強いられるためビートダウン、サイカトグはライフを保って相手を阻もうとするためコントロールの側にまわる。だが、カードを落とそうとすることと引こうとすること、どのような違いがあるだろうか?いずれにせよ力押しすれば、結果は似てくるのではないだろうか。
放っておけばサイカトグがいずれ勝つが、そうなるはずもない。常に嫌がらせを受けつつ、生き伸びるために耐えていく。対戦相手のデッキが長期的に十分なプレッシャーを与え続けることができるなら、相手の方に確実性がある。それならサイカトグの側がビートダウンしなくてはならない。アグレッシブにいかねばならないし、カードドローでタップアウトし、ビートダウンをするために十分なカードを引かなければならない。もし能動的なカードアドバンテージを十分に得られないなら、ゲームに勝てないも同じだ。特にサイカトグは、とあるシチュエーションにおいて役割が交代することを頭に入れておかねばならないデッキだ。というのも、サイカトグそれ自身が、ビートダウンから身を守り、時にビートダウンすらできるほどの力があるものの、確実性を得るためのコストもまた膨大であるため、コントロールの役割をするとき危険にさらされる可能性がある。大部分はコントロールの役割として揺るぎないが、そうそう簡単な図式にもならない。
マッチアップからマッチアップ、ゲームからゲーム、ときにターンからターンにおいてさえ、マジックで重要なことは刻々と変化し続ける。オリジナルのWho’s The Beatdownのコンセプトは、君がビートダウンなのかコントロールなのかを知ることにあった。これは考察の出発点としてはよいものだが、より大事な原則がある。君はどちらの役割なのかわかっている必要はない。両方のプレイヤーがどのようにして勝つかということこそ理解する必要がある。フローレスが引用していたことだが、フィンケルの金言だ。問題となる物事だけに集中せよ。ビートダウンとコントロールの役割は、その考えの行き着く先として、いかなるゲームやシチュエーションにおいても単純かつ最も可能性の高いものだ。決して強制的に押し付けられるものではないし、ずっと固まって動かないわけでもない。
役割が逆になる場合の良い例として、サイカトグのマッチアップをもう一つ。ジャッジメントから不可思議が入ったころの青緑との対決で、特にマーフォークの物あさりが場に出たときを見てみよう。物あさりが起動して、かつ嘘か真かが連鎖しないとき、直ちに役割が逆転する。青緑は1ターンに2枚のカードを引くため、相当の確実性を手にする。特にサイカトグの側が物あさりを除去できないならなおさらだ。青緑は序盤から強力なビートダウンを開始し、多くのゲームでサイカトグを速やかに撃破する。
物あさりを場に残しておくことで、青緑は素晴らしい特典を得る。両方の役割ができるのだ。そんなときに正面からぶつかるのは自殺行為に他ならない。実際、青緑は長期戦を制するつもりで、相手を防戦一方に追い込もうとしている。この状況では、対戦相手は物あさりを除去するためのスペルをプレイして、カードアドバンテージという形のビートダウンを挑もうとする。さもなくば明日はなく、またそうすることで少なくとも場を引っくり返し、現状を打破することができる。
ここで述べられたカードドローとカードアドバンテージは、この例でのビートダウンとコントロールの役割を分ける要素に過ぎないことに注意。どのタイプのアドバンテージが役割を分けるかは状況によって違う。アタックして2点、は普通ビートダウンだが、ネクロポーテンスのようなカードを相手にしたときはコントロールになるという、変わった例もある。これもまた無関係、もしくは事実上無関係に思えるかもしれない。カードをドローするのは普通コントロールだろうが、コントロールをめぐる戦いで余分にカードを引くのは、ビートダウンの究極の形だ!
・・・マジックはよくコントロールとビートダウン、同時に両方をめぐる争いになる・・・。神の怒りが入った白青コントロールが、極端に立場の変わる場合を見てみよう。イアソン=ジラが初めてのマスターズ(訳注:2000年)でカウンタースリヴァーに当たった。どんなときに起こるか?それは場にスリヴァーが何体いるかによる。1体も出ていないなら、コントロールデッキは安泰だ。コントロールデッキは何も起こらないことを望む一方、カウンタースリヴァーは何かをやらかすように作られている。少なくともコントロールのプレイヤーはそれを頭に入れておかねばならない。これはイアソンがそのようにデッキを作り、このマッチアップでもそう考えていた、そんなシチュエーションだ。
コントロールの側が何も確実性に繋がる要素を出していないなら、コントロールのプレイヤーにチャンスはなく、ゲームはカウンタースリヴァーのプレイヤーが勝つ。変異種のようなクリーチャーを場に放り込んでそのまま無事を祈らない限り、どうやっても素早くは勝てない。何もさせないことが勝利への道でなくてはならない。デッキが受け身なので、ゲームのすべての序盤、あらゆる段階において防御に回り、相手を倒す準備が整うまで、相手を効率的に動けないようにする。ゲームのある時点において、マナや他の要素により、カウンタースリヴァーのプレイヤーは均衡した状態からごく自然に勝ちを得て、コントロールデッキは歯が立たなくなる。ではそのような時がこなかったらどうだろう。空となった場に大量の土地が並べば、その時点で致命傷を受けていない限りはコントロールの勝ちだ。
参考までに、実際にこのケースに当てはまるマッチアップを挙げる。ニースであったマスターズの決勝で、ミラクルグロウをプレイするアレキサンダー=ウィットは、ジャスティン=ゲイリーのオースと対戦した。通常、ジャスティンがコントロールに回るが、ジャスティンには冬の宝珠を除去するカードがサイドボードになかった。グロウはカウンタースリヴァーに似たアグロコントロールであるとはいえ、長期的にはアレキサンダーが勝つ。結果として、ジャスティンは獣群れの呼び声をサイドインし、不十分を承知でビートダウンするしか選択はなかった。チャンスはわずかでマッチには負けてしまったが、わずかとはいえゼロよりは大きい。また、ジラは最後のマッチでトレードウインド=サバイバルに当たったが、マナ漏出が死にカードになる前に場を均衡させることができず、そのため基本に帰れを止めるのに十分なカードがなかった。
さて、ここまできて読者諸兄はなぜこれだけカウンタースリヴァーのマッチが多いのか不思議に思うことだろう。単純だから、だろうか?クリーチャーが2体出ると理解できると思う。筋力スリヴァーと水晶スリヴァーが場に出て、毎ターン5ダメージを叩き出す。それぞれのプレイヤーはどうするだろうか?そう、カウンタースリヴァーのプレイヤーがアタックし、相手のプレイヤーはアタックさせないようにする。だがそれに続く逆の現象がより意味を持つ。カウンタースリヴァーのプレイヤーは現状を維持しようとする。つまり、コントロールのプレイヤーに神の怒りや変異種を解決させないようにしたり、させたとしてもアドバンテージをすぐに再構築できるように準備している。今やカウンタースリヴァーのプレイヤーはコントロールを掌握しており、手放さないようにしている。そのためにカウンターを使って場を守る。
今やカウンタースリヴァーはコントロール側に立つため、本来コントロールデッキだった方は能動的にいかなくてはならない。相手の出方を見るためのちょっとした呪文(*)や脅威を使ってビートダウンを試み、何でも良いので場をひっくり返そうとしなくてはいけない。コントロールデッキとコントロールの役割を混同するべきではなく、誤解を招きそうなら専門用語にすべきかもしれないとは思うが、これ以上ややこしくするつもりもない。理解するための大ヒントが、カウンタースリヴァーのような戦略を採る「アグロコントロール」という言葉にある。この言葉は、時と場合によってはコントロールデッキのように、コントロールデッキとして動ける能力があることを暗に示している。
この現象は、「場で勝っている」という言い方で表されるように、視点を変えた見方ができる。行き詰まりが場にあり、壊した方(先に呪文をプレイして相手にカードを引かせた方)が負けになる状況を考えてみる。これが考えられるシチュエーションを想定してみよう。現在場で押されているプレイヤーは、自発的に状況を変えられない。まずありえるのが、相手は手札がなくてこちらは十分にある場合。もう一つはこちらがカウンターで、相手にとって重要なスペルを通すのが難しい場合。どちらの想定も有効なこともあれば、無意味なこともある。もし両方がヨーグモスの取り引きデッキなら、どちらが長期戦で勝つのかなんて考えるまでもない。そもそも長期戦などあるのか?同様に、両者ともにコントロールデッキではないマッチアップなら、場で勝つということなど、何かしら問題が出たら−普通はどちらかの手札が空になったとき−考えればよいことだろう。
マジックでは、大事なものは絶えず移り変わる。移り変わるために、プレイヤーはなすべき役割を変えていかねばならない。思考のレベルでは、マジックは役割を得るための探索行であり、それらの役割はどの段階においても非常にフレキシブルだ。マッチアップだけではなく、デッキ、ゲーム、ターンですら変わりうる。すべて、少なくともほとんどのマッチアップの場面において、そのような交代が頻繁にある。フローレスが言ったことだが、最高のサイドボードとなるカードのほとんどは、単に相手に有効なだけではなく、君の戦略の全体を変化・逆転させるために作られている。君が意図的に役割を変えることもよくあるだろう。もっと大事なのは、それぞれのプレイヤーは勝つためにどうすればよいかということを理解しておかなければならない。このマッチアップでは片方のプレイヤーがビートダウン、もう一方がコントロールと見当をつけるのは、やる価値があるし、新しい洞察を得られることもある。だがそれだけでは、問題の表面をなぞっただけに過ぎない。
おそらく、マジックにおいて最も価値のある技術とは、フィンケルが重視していた、何が問題なのか見極めることのできる能力だろう。10年たった今も、いまだ私がマジックに魅せられる理由の大部分が、以前と同じゲームに遭遇しても(私はヨーグモスの取り引きデッキと長期戦がないことは体験したので、ありえないとか言わないように。)、状況と問題となることの再分析を迫られることにある。戦闘のブロックなどでもそうだが、一つのゲームでもたくさんの展開がある。クリーチャーの展開、そしてカードアドバンテージ合戦、カウンターの使い方について、ウルザの激怒を打たれないためにマナを縛っておくことについて、残された互いのライブラリーの中身について。そうした状況での決断のため、どうプレイしたらよいか前もって分かっておくことが必要なのだから。
- Zvi Mowshowitz
原文
http://magic.tcgplayer.com/db/article.asp?id=2754
参考
http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgcom/daily/zm42
(翻訳)http://diarynote.jp/d/72743/20060701.html
ズヴィの最後の記事です。今回の文章にあった「何をめぐるゲームか」という考え方が、さらに掘り下げて書いてありますので、こちらも併せてご覧ください。
http://www.starcitygames.com/php/news/expandnews.php?Article=3692
(翻訳)http://diarynote.jp/d/72743/20061221.html
元祖“Who’s The Beatdown?”はこちら。
(*)カウンターをめぐるプレイングについてはこちらを。
http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgcom/daily/zm27
(翻訳)http://diarynote.jp/d/72743/20060119.html
および http://diarynote.jp/d/72743/20060123.html
Zvi Mowshowitz
マイク=フローレスの“Who’s The Beatdown?”(どちらがビートダウン?)はマジックの古典の一つだ。まだ読んだことがないなら、強くお勧めしたい。古いカードが使われているが、カードやフォーマットを知らなくても簡単についていける。自分では彼の言わんとするところのほとんどを理解しているとは思うが、ボキャブラリーが足りないため、上手く語ることができないこともなんとなく感じる。フローレスが主張したことについて、より優れた考え方を、実例を扱うことで示していきたい。
長年にわたって、そこから学んできたことを試してきたが、私の考え方はフローレスと違う。感じ入ってはいるのだが、一言半句に至るまでというわけではない。私にとって最重要の命題は、特に純粋なダメージ量という意味で、どちらがビートダウンかではない。アタックしてダメージを与えるということは、アドバンテージを得る手段の一つに過ぎず、やり方なら他にいくらでもある。適切な使い方ができるなら、ダメージも含め、それらは全て、どちらがビートダウンで、どちらがコントロールかを見極めることができる。「どちらがビートダウンか」はたしかに重要だが、それを論じる前に、もっと根幹に問題がある。どちらが確実に勝てそうだろうか?
定義:より勝てる確実性のあるプレイヤーとは、現在の状態から長期戦において勝つ見込みのあるプレイヤーを意味する。マッチアップにおいて使うなら、1ターン目の時点でもう確実性がある、という場合のみ。
たしかに色々な意味で、この定義は曖昧だ。だが、多岐にわたるシチュエーションを扱うのにもってこいの幅広さがあると思っている。
マジックのゲームとマッチアップの大部分を占めている性質として、デッキが勝利への確実性を持つことを宿命づけられていることがあり、それゆえその確実性を保つため、アドバンテージを取れるよう作られている。確実性を保つということは、時に単に生き延びるということも含まれるが、また時にあまりカードを安売りしない、という逆もある。伝統的なコントロールはみなこちらに当てはまる。サイカトグは現在の(訳注:これが書かれた当時の)デッキの中でベストな例だろう。サイカトグの戦略は、確実性を得るやいなや、防御に自らのリソースを最大限に割くことで、その確実性をバックアップする。サイカトグがアドバンテージを得る方法は、デッキ構築を見てもらえれば一番よく分かると思う。まず、サイカトグと激動のコンビネーション。相手が青ければ複雑な話になるが、そうでなければゲームが長引くだけで勝てる。さらに、サイカトグのデッキのカード全てが、相手のカードを相殺する以上の、プラスアルファの効果がある。相手がこのエンジンに付いてこられないなら、サイカトグは1対1交換を続ければいずれ勝てる。
伝統的な「どちらがビートダウン?」という言葉に対し、確実性はコントロールの側からみた言葉に思えるかもしれない。二つは密に繋がっている。もし他のプレイヤーに確実性があるなら、君は現在の場をひっくり返さない限り、明らかにコントロールの側になれない。逆もまた同様だ。これが意味するところは、確実性という考え方(長期戦で有利なほうが勝つ)が有効なら、こちらが勝つためには、対戦相手がビートダウンの役割をしなくてはならないということになる。だが、ビートダウンの役割が何なのかはっきりしない場合、複雑な事態になる。また、確実性はオール・オア・ナッシングというものではなく、程度の問題として考えられるものであることを心に留めてほしい。終盤ではアドバンテージを得られるとあるデッキが、まさかのための保険がちょっと足りないばかりに窒息してしまう、ということもよくある。コントロールをめぐる戦いとは、確実性を競う戦いともいえる。たとえ片方の側がビートダウンであってもだ。それがどの程度役に立つか理解してもらうために、わかりやすい例を挙げよう。ミラーマッチで、片方のプレイヤーが処分もできない死にカードを抱えている場合を考えてみる。もし相手の手札にある不要なカードが魔力の乱れ2枚なら、何か1枚有効なカードを引けば消えてしまう程度のアドバンテージでしかない。だがクリーチャー除去を8枚も腐らせているとしたら、深刻な被害に見舞われることだろう。
次にビートダウンの側に視点を変えよう。私の言うビートダウンの役割とは、従来のモデルよりもフレキシブルだ。従来のモデルでは、ビートダウンの役割とはビートダウンすること、というものであったが、私はビートダウンすることと、ビートダウンの側になることとは大きな差があると考えている。たとえほとんどすべてのマッチアップで二つが同じだったとしても、コントロールの機能を持たないから自動的にビートダウン、ということにはならない。もし同時にビートダウン・コントロール両方をこなせるなら非常に大きなアドバンテージになる。そのプレイヤーはほとんど勝ちだろう。従来のモデルでは、片方のプレイヤーがどちらかを取り、もう一方のプレイヤーが残った方を割り当てられる。たしかに大部分のマッチが当てはまるものの、明確に決まるのは稀だ。たとえばスタンダードのサイカトグ対赤緑デッキを見てみよう。赤緑は甘んじてビートダウンになるだろうし、サイカトグはコントロールに落ち着く。当たり前に思えるかもしれないが、厳密にその通りなのだろうか?
もうほとんどその通りだったとしても、流動的になることもある。先程のマッチアップを、カードアドバンテージの点から見てみよう。サイカトグのデッキは激動をプレイして確実性を「確定」させるが、それには土地を8枚並べなくてはならない。このマッチアップの奇妙な点は、場を押さえるため、サイカトグによって捨てたカードが後からもう一度役に立つことだ。赤緑のデッキに入っているクリーチャーで、サイカトグが対処しがたいのは幻影のケンタウルスと渋面の溶岩使いのみ。たまにケンタウルスがゲームを制してしまうこともあるが、今考えるのは、そういう状態にならず、サイカトグが殴りにいっている状況だ。
結局のところ、渋面の溶岩使いとサイカトグとは同じ機能を果たす。つまりは、ゲームの焦点が移り変わる着目点となるということだ。両者が消耗戦の段階に突入している。サイカトグのプレイヤーは、除去でバックアップできるため、カードの続く限り場をコントロールできる。手札を捨てることすら攻撃手段になり、カードドローからカードアドバンテージへと焦点は移り変わる。赤緑は、サイカトグがカードを補給する前に攻撃手段を尽きさせようとするだろう。一方サイカトグの側も相手を弾切れに追い込もうとする。
両方のプレイヤーがコンスタントにスペルをプレイしていけば、より多くのダメージを叩き出したほうが勝者になるが、それはどちらなのか?赤緑は、サイカトグのやり方とは違って、消耗戦(訳注:自分もカードを使うが、それ以上に相手に使わせること)によってカードアドバンテージを得ようとする。相手に20ダメージ与えるのではなく、相手のカードを尽きさせれば勝ちだ。赤緑のライフは手札の数で間接的に示されているため、サイカトグのプレイヤーは(自らのデッキにある)ビートダウンの機能を捨てることでコントロールを掌握しようとする。見方を変えれば、これらはアドバンテージ獲得競争で、両者の側がビートダウンの役をしようとする、と言うことができるだろう。従来のWho’s The Beatdownの考え方では、赤緑はアタックを強いられるためビートダウン、サイカトグはライフを保って相手を阻もうとするためコントロールの側にまわる。だが、カードを落とそうとすることと引こうとすること、どのような違いがあるだろうか?いずれにせよ力押しすれば、結果は似てくるのではないだろうか。
放っておけばサイカトグがいずれ勝つが、そうなるはずもない。常に嫌がらせを受けつつ、生き伸びるために耐えていく。対戦相手のデッキが長期的に十分なプレッシャーを与え続けることができるなら、相手の方に確実性がある。それならサイカトグの側がビートダウンしなくてはならない。アグレッシブにいかねばならないし、カードドローでタップアウトし、ビートダウンをするために十分なカードを引かなければならない。もし能動的なカードアドバンテージを十分に得られないなら、ゲームに勝てないも同じだ。特にサイカトグは、とあるシチュエーションにおいて役割が交代することを頭に入れておかねばならないデッキだ。というのも、サイカトグそれ自身が、ビートダウンから身を守り、時にビートダウンすらできるほどの力があるものの、確実性を得るためのコストもまた膨大であるため、コントロールの役割をするとき危険にさらされる可能性がある。大部分はコントロールの役割として揺るぎないが、そうそう簡単な図式にもならない。
マッチアップからマッチアップ、ゲームからゲーム、ときにターンからターンにおいてさえ、マジックで重要なことは刻々と変化し続ける。オリジナルのWho’s The Beatdownのコンセプトは、君がビートダウンなのかコントロールなのかを知ることにあった。これは考察の出発点としてはよいものだが、より大事な原則がある。君はどちらの役割なのかわかっている必要はない。両方のプレイヤーがどのようにして勝つかということこそ理解する必要がある。フローレスが引用していたことだが、フィンケルの金言だ。問題となる物事だけに集中せよ。ビートダウンとコントロールの役割は、その考えの行き着く先として、いかなるゲームやシチュエーションにおいても単純かつ最も可能性の高いものだ。決して強制的に押し付けられるものではないし、ずっと固まって動かないわけでもない。
役割が逆になる場合の良い例として、サイカトグのマッチアップをもう一つ。ジャッジメントから不可思議が入ったころの青緑との対決で、特にマーフォークの物あさりが場に出たときを見てみよう。物あさりが起動して、かつ嘘か真かが連鎖しないとき、直ちに役割が逆転する。青緑は1ターンに2枚のカードを引くため、相当の確実性を手にする。特にサイカトグの側が物あさりを除去できないならなおさらだ。青緑は序盤から強力なビートダウンを開始し、多くのゲームでサイカトグを速やかに撃破する。
物あさりを場に残しておくことで、青緑は素晴らしい特典を得る。両方の役割ができるのだ。そんなときに正面からぶつかるのは自殺行為に他ならない。実際、青緑は長期戦を制するつもりで、相手を防戦一方に追い込もうとしている。この状況では、対戦相手は物あさりを除去するためのスペルをプレイして、カードアドバンテージという形のビートダウンを挑もうとする。さもなくば明日はなく、またそうすることで少なくとも場を引っくり返し、現状を打破することができる。
ここで述べられたカードドローとカードアドバンテージは、この例でのビートダウンとコントロールの役割を分ける要素に過ぎないことに注意。どのタイプのアドバンテージが役割を分けるかは状況によって違う。アタックして2点、は普通ビートダウンだが、ネクロポーテンスのようなカードを相手にしたときはコントロールになるという、変わった例もある。これもまた無関係、もしくは事実上無関係に思えるかもしれない。カードをドローするのは普通コントロールだろうが、コントロールをめぐる戦いで余分にカードを引くのは、ビートダウンの究極の形だ!
・・・マジックはよくコントロールとビートダウン、同時に両方をめぐる争いになる・・・。神の怒りが入った白青コントロールが、極端に立場の変わる場合を見てみよう。イアソン=ジラが初めてのマスターズ(訳注:2000年)でカウンタースリヴァーに当たった。どんなときに起こるか?それは場にスリヴァーが何体いるかによる。1体も出ていないなら、コントロールデッキは安泰だ。コントロールデッキは何も起こらないことを望む一方、カウンタースリヴァーは何かをやらかすように作られている。少なくともコントロールのプレイヤーはそれを頭に入れておかねばならない。これはイアソンがそのようにデッキを作り、このマッチアップでもそう考えていた、そんなシチュエーションだ。
コントロールの側が何も確実性に繋がる要素を出していないなら、コントロールのプレイヤーにチャンスはなく、ゲームはカウンタースリヴァーのプレイヤーが勝つ。変異種のようなクリーチャーを場に放り込んでそのまま無事を祈らない限り、どうやっても素早くは勝てない。何もさせないことが勝利への道でなくてはならない。デッキが受け身なので、ゲームのすべての序盤、あらゆる段階において防御に回り、相手を倒す準備が整うまで、相手を効率的に動けないようにする。ゲームのある時点において、マナや他の要素により、カウンタースリヴァーのプレイヤーは均衡した状態からごく自然に勝ちを得て、コントロールデッキは歯が立たなくなる。ではそのような時がこなかったらどうだろう。空となった場に大量の土地が並べば、その時点で致命傷を受けていない限りはコントロールの勝ちだ。
参考までに、実際にこのケースに当てはまるマッチアップを挙げる。ニースであったマスターズの決勝で、ミラクルグロウをプレイするアレキサンダー=ウィットは、ジャスティン=ゲイリーのオースと対戦した。通常、ジャスティンがコントロールに回るが、ジャスティンには冬の宝珠を除去するカードがサイドボードになかった。グロウはカウンタースリヴァーに似たアグロコントロールであるとはいえ、長期的にはアレキサンダーが勝つ。結果として、ジャスティンは獣群れの呼び声をサイドインし、不十分を承知でビートダウンするしか選択はなかった。チャンスはわずかでマッチには負けてしまったが、わずかとはいえゼロよりは大きい。また、ジラは最後のマッチでトレードウインド=サバイバルに当たったが、マナ漏出が死にカードになる前に場を均衡させることができず、そのため基本に帰れを止めるのに十分なカードがなかった。
さて、ここまできて読者諸兄はなぜこれだけカウンタースリヴァーのマッチが多いのか不思議に思うことだろう。単純だから、だろうか?クリーチャーが2体出ると理解できると思う。筋力スリヴァーと水晶スリヴァーが場に出て、毎ターン5ダメージを叩き出す。それぞれのプレイヤーはどうするだろうか?そう、カウンタースリヴァーのプレイヤーがアタックし、相手のプレイヤーはアタックさせないようにする。だがそれに続く逆の現象がより意味を持つ。カウンタースリヴァーのプレイヤーは現状を維持しようとする。つまり、コントロールのプレイヤーに神の怒りや変異種を解決させないようにしたり、させたとしてもアドバンテージをすぐに再構築できるように準備している。今やカウンタースリヴァーのプレイヤーはコントロールを掌握しており、手放さないようにしている。そのためにカウンターを使って場を守る。
今やカウンタースリヴァーはコントロール側に立つため、本来コントロールデッキだった方は能動的にいかなくてはならない。相手の出方を見るためのちょっとした呪文(*)や脅威を使ってビートダウンを試み、何でも良いので場をひっくり返そうとしなくてはいけない。コントロールデッキとコントロールの役割を混同するべきではなく、誤解を招きそうなら専門用語にすべきかもしれないとは思うが、これ以上ややこしくするつもりもない。理解するための大ヒントが、カウンタースリヴァーのような戦略を採る「アグロコントロール」という言葉にある。この言葉は、時と場合によってはコントロールデッキのように、コントロールデッキとして動ける能力があることを暗に示している。
この現象は、「場で勝っている」という言い方で表されるように、視点を変えた見方ができる。行き詰まりが場にあり、壊した方(先に呪文をプレイして相手にカードを引かせた方)が負けになる状況を考えてみる。これが考えられるシチュエーションを想定してみよう。現在場で押されているプレイヤーは、自発的に状況を変えられない。まずありえるのが、相手は手札がなくてこちらは十分にある場合。もう一つはこちらがカウンターで、相手にとって重要なスペルを通すのが難しい場合。どちらの想定も有効なこともあれば、無意味なこともある。もし両方がヨーグモスの取り引きデッキなら、どちらが長期戦で勝つのかなんて考えるまでもない。そもそも長期戦などあるのか?同様に、両者ともにコントロールデッキではないマッチアップなら、場で勝つということなど、何かしら問題が出たら−普通はどちらかの手札が空になったとき−考えればよいことだろう。
マジックでは、大事なものは絶えず移り変わる。移り変わるために、プレイヤーはなすべき役割を変えていかねばならない。思考のレベルでは、マジックは役割を得るための探索行であり、それらの役割はどの段階においても非常にフレキシブルだ。マッチアップだけではなく、デッキ、ゲーム、ターンですら変わりうる。すべて、少なくともほとんどのマッチアップの場面において、そのような交代が頻繁にある。フローレスが言ったことだが、最高のサイドボードとなるカードのほとんどは、単に相手に有効なだけではなく、君の戦略の全体を変化・逆転させるために作られている。君が意図的に役割を変えることもよくあるだろう。もっと大事なのは、それぞれのプレイヤーは勝つためにどうすればよいかということを理解しておかなければならない。このマッチアップでは片方のプレイヤーがビートダウン、もう一方がコントロールと見当をつけるのは、やる価値があるし、新しい洞察を得られることもある。だがそれだけでは、問題の表面をなぞっただけに過ぎない。
おそらく、マジックにおいて最も価値のある技術とは、フィンケルが重視していた、何が問題なのか見極めることのできる能力だろう。10年たった今も、いまだ私がマジックに魅せられる理由の大部分が、以前と同じゲームに遭遇しても(私はヨーグモスの取り引きデッキと長期戦がないことは体験したので、ありえないとか言わないように。)、状況と問題となることの再分析を迫られることにある。戦闘のブロックなどでもそうだが、一つのゲームでもたくさんの展開がある。クリーチャーの展開、そしてカードアドバンテージ合戦、カウンターの使い方について、ウルザの激怒を打たれないためにマナを縛っておくことについて、残された互いのライブラリーの中身について。そうした状況での決断のため、どうプレイしたらよいか前もって分かっておくことが必要なのだから。
- Zvi Mowshowitz
原文
http://magic.tcgplayer.com/db/article.asp?id=2754
参考
http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgcom/daily/zm42
(翻訳)http://diarynote.jp/d/72743/20060701.html
ズヴィの最後の記事です。今回の文章にあった「何をめぐるゲームか」という考え方が、さらに掘り下げて書いてありますので、こちらも併せてご覧ください。
http://www.starcitygames.com/php/news/expandnews.php?Article=3692
(翻訳)http://diarynote.jp/d/72743/20061221.html
元祖“Who’s The Beatdown?”はこちら。
(*)カウンターをめぐるプレイングについてはこちらを。
http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgcom/daily/zm27
(翻訳)http://diarynote.jp/d/72743/20060119.html
および http://diarynote.jp/d/72743/20060123.html
4月1日の日記
2007年4月1日DCIトーナメントセンターから、今回改正される
トーナメントルールについて概要の説明がありました。
内容は、ジャッジの権限を強化し、ポイント制の累積警告によって
プレイヤーの失格ないし、出場停止を図るもの。
今までは不文の存在でしたが、今回から明確に定められました。
通称「毒カウンター」とも呼ばれるこの制度は、1年間で得たポイントが
10点たまれば失格、1シーズン中に複数の失格があった場合
6ヶ月以上の出場停止処分が下される可能性があります。
例として、「毒カウンター」を得る恐れのある行為の例は以下の通り。
・ジャッジへの、嫌がらせとしか思えない質問(1〜3点)
例:「ジャッジ!私はSculpting Steel / 彫り込み鋼 をプレイしました。
刻印する対象は、Duplicant / 映し身人形を刻印した
Sculpting Steel / 彫り込み鋼 を刻印したDuplicant / 映し身人形を
刻印したSculpting Steel / 彫り込み鋼 を刻印したDuplicant / 映し身人形を
刻印したSculpting Steel / 彫り込み鋼 です。
このSculpting Steel / 彫り込み鋼はどうなりますか?」
ジャッジはこの行為に対してポイントを与える代わり、Assault+Battery / 暴行+殴打してもよい。
・迷惑行為(3〜5点)
例:リアル「Sonic Seizure / 大音響攻撃」、「Sonic Burst / 音波の炸裂」など。
この場合、被害状況に応じて点数を決める。
例:「Foul Imp / 悪臭のインプ」
この場合、立ち止まって深呼吸し、ライフを何点失うかで決める。
なお、このルール改正の適用は「4月1日」からなのでご注意を。
追記:放課後まじっく倶楽部さんに補足していただきました。
どうもありがとうございました。来年もやらせていただきます。
トーナメントルールについて概要の説明がありました。
内容は、ジャッジの権限を強化し、ポイント制の累積警告によって
プレイヤーの失格ないし、出場停止を図るもの。
今までは不文の存在でしたが、今回から明確に定められました。
通称「毒カウンター」とも呼ばれるこの制度は、1年間で得たポイントが
10点たまれば失格、1シーズン中に複数の失格があった場合
6ヶ月以上の出場停止処分が下される可能性があります。
例として、「毒カウンター」を得る恐れのある行為の例は以下の通り。
・ジャッジへの、嫌がらせとしか思えない質問(1〜3点)
例:「ジャッジ!私はSculpting Steel / 彫り込み鋼 をプレイしました。
刻印する対象は、Duplicant / 映し身人形を刻印した
Sculpting Steel / 彫り込み鋼 を刻印したDuplicant / 映し身人形を
刻印したSculpting Steel / 彫り込み鋼 を刻印したDuplicant / 映し身人形を
刻印したSculpting Steel / 彫り込み鋼 です。
このSculpting Steel / 彫り込み鋼はどうなりますか?」
ジャッジはこの行為に対してポイントを与える代わり、Assault+Battery / 暴行+殴打してもよい。
・迷惑行為(3〜5点)
例:リアル「Sonic Seizure / 大音響攻撃」、「Sonic Burst / 音波の炸裂」など。
この場合、被害状況に応じて点数を決める。
例:「Foul Imp / 悪臭のインプ」
この場合、立ち止まって深呼吸し、ライフを何点失うかで決める。
なお、このルール改正の適用は「4月1日」からなのでご注意を。
追記:放課後まじっく倶楽部さんに補足していただきました。
どうもありがとうございました。来年もやらせていただきます。
Magical Hack:二つのフォーマットのお話
2007年3月26日http://www.starcitygames.com/php/news/article/13898.html
先週は時のらせんブロック構築について簡単に見てきた。ポテンシャルを求めてデッキを組んでみたが、なぜこのカードが入ってこのカードが入らないかという説明はしていなかった。今週は2つのフォーマットについて、2つの観点から考察する。1つ目は数週間後に迫ったPT横浜のフォーマットであるブロック構築に関する補足、もう1つは、グランプリを通じて、次元の混乱スタンダード参入直後の第一印象について。(訳注:ブロック構築のみやります)
先週の記事では、一瞬の瞬きを外すのはよいが、青緑デッキに何が一番いいカードかということを残したままだった・・・。(中略)コメントで多く寄せられたのが、スクリブのレインジャー、明日への探求などなど、役に立つ話がたくさんあったが、その中で一番つぶしの利きそうなのが鋸刃の矢。デッキは以下のようになった。
Morph and Force
4 Mystic Snake
4 Spectral Force
4 Vesuvan Shapeshifter
4 Wall Of Roots
4 Willbender
4 Teferi, Mage Of Zhalfir
4 Wipe Away
3 Serrated Arrows
4 Harmonize
9 Forest
10 Island
2 Gemstone Mine
4 Terramorphic Expanse
4 Ana Battlemage
4 Magus Of The Library
4 Riftwing Cloudskate
3 Seal Of Primordium
さて、これが青緑のベストカードてんこ盛りデッキに見えることだろう。幽体の魔力?チェックだ。テフェリー?要注意。ヴェズーヴァの多相の戦士?調べとけ。根の壁?見極めろ。調和?ググれ。だがカードのチョイスはちょっとばかり奇妙だ・・・先週作ったデッキよりも、より環境に合わせる形で修正した。先週のデッキでは、白ウィニーやDralnu du Louvre(ルーブルの世界選手権で使われたドラルヌコントロール)のブロック構築バージョンについて考えられてなかった。今週はそれらを踏まえつつ、デッキ構築の輪郭と、フォーマットにおけるこのデッキのスタンスについて解説したい。
コントロール、コントロール、とにかくコントロールを身に付けろ!
カウンターは確かに強いが、それ自体からは何もしない。このフォーマットは従来よりもカウンターが強力で、「対象の呪文を打ち消す」に2/2のオマケが付いたり、ドラゴン並みのクリーチャーが出てきたり、相手の手札も落とせる。これらに共通した弱点が、3マナ未満の呪文をカウンターするなら呪文の噴出のほうが効率がいいことで、コスト的に変異を打ち消して、初めて元が取れる。カウンターが決して弱いということではない・・・だが遅くなっているのは否めない。つまり言えるのは、このフォーマットはマナが命ということだ。幸いにも、使えるマナ加速は多い。根の壁は序盤の防御とマナ加速の両方に貢献し、チャージランドはゲーム後半で非常に強力だ。虹色のレンズは、トーテムよりも5色中4色は強い。さらに緑には、緑だからこその特権がある。根の壁、宝革スリヴァー、ムウォンヴーリーの酸苔、明日への探索、未開の狩り。
コントロールするカードはコストが高い。アグレッシブなカードは安い。だからコントロールのカードは早くプレイできればできるほど強い。序盤のマナ加速がその鍵となるが、それが全てというわけではない。私の見る限り、不確定要素となりうるのが刹那だ。刹那に対抗するのは容易ではない。テフェリーで場を抑え、どれほどカウンターを握っていても、突然の死は避けられない。突然の死、突然のショック、その他刹那のカードたちの存在は、古典的な純コントロール戦略を弱体化させるため、他の手段(例えば手札破壊)を採るか、刹那の威力を削ぐ方法を考えなければならない。
そこで意志を曲げるものが登場
このフォーマットのデッキを組むときに、刹那の存在は早い段階から問題だった・・・別の角度でテフェリーも。フォーマットの強いカードの多くは能動的なもので、相手が何かしてきたとき、こちらはどうしようもない・・・。テフェリーを出されると相手のクリーチャー全てに瞬速がつく。また刹那は軒並み強く、硫黄の精霊のようなカードでさえもこのフォーマットに居場所がある。唯一刹那に干渉できるカードがただ1枚・・・その名は意志を曲げるもの。このフォーマットのカウンターが厳しいこともあり、神秘の蛇とこの変異を活用することにした。さらにヴェズーヴァの多相の戦士も織り交ぜれば、「マストカウンター」を捌く伝統的な戦略が取れるだろう。
当初想定していなかったのが、意志を曲げるものが(たとえ奇襲としてでしかないにせよ)神秘の蛇よりも強力であることだった。ヤヤ・バラードが手札1枚と一緒に自分を焼く、また根の壁を使って3ターン目に出し、相手のなだれ乗りが自分の土地を壊す、多相の戦士による再活用。神秘の蛇ではこの芸当はできないため、現在ではこちらのほうが強いという結論だ。
マナの問題を何とかする
このフォーマットの色マナは非常に得がたい。そのため環境初期にあったデッキのうち幾分かは単色だった。白単ビートダウン、赤単ビートダウン、黒単コントロール、実践的な青コントロール。もし単色じゃないデッキを組もうとすれば、ラヴニカのマナベースを懐かしむことだろう・・・。2色目のマナを調達しようとすれば、広漠なる変幻地に宝石鉱山、友好色ならチャージランドが使える。虹色のレンズも使えるし、緑ならさらに明日への探索や宝革スリヴァーがあるのだが、多色サポートはここで打ち止めだ。それにどれも短所がある。広漠なる変幻地はビートダウンには遅すぎ、宝石鉱山は土地枚数の少ないビートダウンデッキには向かない。その手のデッキは3ターン後のことなど気にしてなどいられないうえ、宝石鉱山が場に出たときはよいが、3度使うと元の状態に戻ってしまうために、失ったとき脆くも崩れてしまう。
マナの色調節に関してこれだけ問題があるため、マナ加速のほうがより一層大事になってくる・・・そして土地破壊がより強力になる可能性も。2色は常にリスクを抱えることになり、そのうえ3色目を入れようとすると、Evan Erwinが以前書いた、「Zoo対マナベース」という話になる。一瞬の瞬き−なだれ乗りデッキが成り立つなど誰も想像しなかったと思うが、現に存在している・・・なら2色デッキに生き残る道はないのだろうか?
この点に関して、Morph and Forceは構造上いくつか優れた点がある。テンポを重視したデッキではあるが1マナのカードはないため、広漠なる変幻地を1ターン目に出しても問題ない。もともと3色を想定していたため、2色ならより一層安定する。宝石鉱山への依存度は低く、土地の枚数が多いため詰まらない。根の壁は緑のダブルシンボルを出すのに役に立ち、森1枚、島2枚から両方のダブルシンボルを出せる。そのうえ、最重要カードは無色で出せるので、土地さえ足りていれば色は関係ない。(テフェリー、拭い捨てを別にすれば)青マナは1つあれば足りるため、緑マナ1つと根の壁、さらに4枚入った調和でマナの問題は解決できる。
ビートダウンも楽じゃない
私の見る限り、最も安定して回るのが白単と赤単のビートダウンデッキだ。緑単もありうるが、タフネス1が多いうえマナカーブも揃っておらず、原初の腕力魔導師がいてようやくどうにかなる。青単アグロもウィザードを基盤にしたフィッシュがありそうで、自分で組んだことはないが黒単のビートダウンもそこかしこで見られる。おなじみの白単はここ数週間で注目されている。Josh Silvestriが先週の水曜日に特集し、もう数週間前にプレミア記事でBenjamin Peebles-Mundy が扱った。その分影が薄くなったのが赤単。突然のショックと硫黄の精霊という伝統的な対カウンター戦略ができる2つの刹那を擁している。大前提となる1マナ域のクリーチャーが乏しいものの、クリーチャーの選択肢は多い。巻物の大魔術師、血騎士にケルドの匪賊までは共通しているものの、3マナ域は分かれている。ヤヤ、溶岩核の精霊、スークアタの槍騎兵に硫黄の精霊などがあり、普通4枚のうち3枚が使われている。
私がブロック構築で最初に組んだのは赤単で、昔日の思い出とともにスークアタの槍騎兵を使った・・・もっとも火炎破は過去のものだ。このリストから十数回ほど試してみたものの、3マナを効率的に展開するのが難しいきらいがあるが、この点に関しては白ウィニーと同様、宝石の洞窟(後からセットすると無色のマナしか出ないデメリットを我慢でき、1ターン目より前に出してもブーストとして意味のある)が生きる。どういう風にデッキを組めばよいか、頭を抱える読者諸兄にこのリストを捧げよう。以下が赤単の叩き台になる。
4 Magus of the Scroll
4 Blood Knight
4 Keldon Marauders
4 Jaya Ballard, Task Mage
4 Suq’Ata Lancer
3 Orcish Librarian
4 Brute Force
4 Sudden Shock
4 Rift Bolt
2 Disintegrate
4 Gemstone Caverns
19 Mountain
ヤヤ・バラードとオークの司書が複数洞窟を引いたときの問題を解決し、土地が23枚なら3マナまで良いペースで展開できる。司書と分解を外して山1枚・なだれ乗り4枚を入れたくなる。色拘束のきつい環境で土地破壊は強力だが、そちらのほうは十分にプレイしたとは言えないうえ、根の壁の突破と、こちらが十分なマナを引けるかという問題がある。
Morph and Force はビートダウンでもテンポデッキでもないが、(Who’s Beatdown?という意味で)その役割は十分にこなせる。スクリブのレインジャーが入っていないことに抗議する人は多いが、幽体の魔力単体でも十分に役に立つ。(マナを出した森を手札に戻してセットし直すほうの)使い方はあまりやらず、アンタップのほうはヴェズーヴァの多相の戦士で幽体の魔力「2号機」を作る方がデッキに合っている。(つまり、変異でアタック、ひっくり返して8ダメージ、アップキープに裏返し、以下必要に応じて繰り返し)ヴェズーヴァの多相の戦士と変異絡みの能力は強いが、このデッキは変異デッキではない。ヴェズーヴァの多相の戦士には、塩水の精霊や幻影の予見者のコピー以外にも仕事がたくさんある。意志を曲げるもののロック、序盤ならダメージをスタックして根の壁に化ける、相手のテフェリーと相殺。つまり「相手のテフェリーを何とかする」という重要な任務の一環すらも担っている。
ビートダウン相手の場合、根の壁から変異、相手のターンに裏返しという流れ、幽体の魔力が速やかに寄り切ってくれる可能性は無視できないものがある。遅いコントロールデッキにはアグロコントロールデッキとして積極的に攻める一方、ビートダウンには巨大なブロッカーを立たせてスペルをコントロールしつつアドバンテージを稼ぐ。このデッキは単なるフォーマットのベストクリーチャー詰め合わせではなく、このフォーマットのクリーチャーによる、最高のシナジーのデッキだ。ヴェズーヴァの多相の戦士はスクリブのレインジャーの代用ではなく、素直に強い。
コントロールと言えば・・・滅び!
コントロールといえばいくつか候補が浮上する。本命の、少なくとも最も多く見かけるのは青ベースのテフェリーコントロール。次にクリーチャー除去と手札破壊の詰まった黒コントロール。Dralnu du Louvre のようなタイプで墓地からの再活用体制が整うまで序盤の脆さを埋めるにせよ、能動的にリセットをかけるにせよ、組み方は幾通りかあるだろうが、滅びをもっとも活用できる構成にするのは間違いないだろう。ドラルヌデッキは周知の存在だが、硫黄破のために赤を足すのか、滅びの黒でよいのか議論がある。だが私の見るところ、戦慄艦の浅瀬のような土地がある以上、赤に神の怒り以上のカードがない限り、友好色の組み合わせに落ち着くだろう。神秘の指導が青黒を推しているなら尚更だ。
もっと心惹かれるのは黒コントロールのオプションだ。他ならぬPierre Canaliが黒コントロールを組んでいた。彼のデッキは私の考えていたところではないが、触発されるものがあった・・・カウンターとテフェリーがない代わり、黒コントロールの要素に青のサーチをタッチした青黒コントロールも確かに強い。
4 Dreadship Reef
4 Terramorphic Expanse
1 Island
13 Swamp
2 Urborg, Tomb of Yawgmoth
4 Phyrexian Totem
4 Magus of the Coffers
4 Twisted Abomination
4 Stupor
4 Sudden Death
4 Damnation
4 Mystical Teachings
3 Tendrils of Corruption
2 Null Profusion
1 Haunting Hymn
1 Imp’s Mischief
1 Extirpate
黒コントロールがコストの高いチューターを使ってサーチするのはこれまでにもあったので、1枚差しは驚くほどでもない。サイズの大きなクリーチャーと豊富な除去でクリーチャーデッキをシャットアウト、テフェリー系のコントロールには大量の手札破壊でカードアドバンテージ競争を制する。神秘の指導だが、必要に応じて突然の死、触手、あるいは1枚差しの銀の弾丸、場合によっては別の神秘の指導も持ってこれる。Morph and Forceはこうしたアドバンテージ合戦に備え、サイドボードの図書館の大魔術師とアナの戦闘魔導師で対抗する。
驚くべきことに、メインデッキに図書館の大魔術師を入れるのはデッキ弱体化の元だ。一瞬の瞬きが入っていたスロットに何を入れるかで、最初にこれをテストしてみた。4枚メイン投入して(瞬きを3枚外して)テフェリーを1枚サイドに下げた。だが魔術師を出すと通常より多く緑マナを使うことになり、1ターン目の広漠なる変幻地が森をサーチする可能性が増えるため、その分島を引きづらくなる。1ターンに2枚ドロー、悪くともマナ加速という目論見はデッキを歪めてしまう。その結果負けてしまった。幸いにも、3枚サイドにあった鋸刃の矢が役に立っていたので、同じく先ほどサイドに下げたテフェリーとともにメインで使い、図書館の大魔術師をサイドに戻すことになった。
鋸刃の矢は実際のところびっくりカードじゃない・・・ホームランドから採録された2・3枚のうちの1枚だ。(いや、事実上セットの中で2・3枚しかない使えるカードだろう。信じてもらって構わないし、そうでなければKoskun FallsやDwarven Sea Clanを見てほしい)このフォーマットでの抑止力であり、除去が滅多にないこの色の組み合わせでは貴重で、役に立ってくれるシチュエーションが多い。幽体の魔力対幽体の魔力において、普通は両者が8ダメージずつ与えて相打ち。だがもし片方が7/7だったら・・・。またテフェリーも奇襲ブロッカーとしての価値が下がる。さらに吸収するウェルクもカウンターが乗る前に落とせる・・・。ビートダウンに使えるのはいうまでもない。多相の戦士対多相の戦士も同じだ。
加えて、拭い捨ては少なからずデッキを強化してくれた。これを入れてからというもの、デッキが良好。終盤では擬似カウンターとしての役割を担ってくれる。相手のテフェリーを追いやる場合など、これに割り込めるのは意志を曲げるものだけ。出てしまったグリフィンの導きに対処できるし(意志を曲げるもので幽体の魔力に変更するという夢を見たいところだが)、溶岩核の精霊を出してからのアタックも封じることができるかもしれない。もちろん、放置するには危険すぎる野生のつがいにも有効だ。奇妙なチョイスに思えるかもしれないし、使える唯一の刹那がバウンスのみなのは寂しいが、このデッキに対する拭い捨ての貢献はひとかたならぬものがある。
もう一つの貢献としては、鋸刃の矢に3本以上の矢を束ねられる点だ。さらにシナジーが強化される。環境をざっと見ただけでも、巻物の大魔術師のようなユーティリティ、ブロックの難しいサルタリーの僧侶を排除でき、さらに場に睨みをきかせてアドバンテージを稼ぎ、8/8トランプルで圧倒したうえ、レスポンスを禁じるバウンスで封をする。グリフィンの導きやテフェリー相手にも後れを取ることはない。単体でも十分働いてくれるが、3本の矢を合わさればずっと強力だ。
このフォーマットの鍵となる要素はいくつかあるが、中でもマナの色と量の確保は優先順位が高い。簡単に得られる手段の豊富なカードアドバンテージも大事だ。1マナで3枚のカードを落とせる精神攪乱、3マナで2枚落とせる呆然、6マナで4枚落とせる消えない賛歌・・・黒ならこんなところだ。(こちらに使われても)せいぜいが2/2と土地を捨てさせられるくらいだろう。神秘の指導は大量のマナと引き替えに好きなカードに変化し、時に他の指導もサーチすることがある。幻影の予見者や調和はカードが欲しいときにやたら引ける。このようにカードアドバンテージを得る手段は多いが、色マナの確保はそうもいかない。ビートダウンは強力だが、それはコントロールも同じだ。だがもっとも強力なのは、0/5の無害な壁で守りつつ、呪文を連発できる攻防一体のデッキだろう。また、一方で野生のつがいを核にしたデッキを練っているが、デッキの動きに関して細かいところを詰めるのは頭が痛くなる。スリヴァーを大量にリクルートして圧倒してみたり、2/2からドラゴンを出すコンボもありだ。手順は以下のとおり:白たてがみのライオンをプレイして原初の腕力魔導師をフェッチ。ライオンの場に出たときの能力で自分を戻す。もう一度出して原初の腕力魔導師で+3/+3した後で、(野生のつがいの解決時5/5であるため)ボガーダンのヘルカイトが光臨。このように、ライオンのプレイさえ通せれば、まだるっこしいもののお好みでドラゴンストームができる。
フォーマットにある諸々の制約と格闘してみれば、ビートダウンデッキがどれほど強力か分かってもらえると思う。あるいはビートダウンをカモにしようとするなら、土地破壊にも食指がのびる。瞬き−なだれ乗りは、色の厳しい環境で多色をやる危険があるが、だからといってデッキのコンセプトを損うほどの理由があるとは言えない・・・。幕屋の大魔術師でアグレッシブなデッキを止めつつ、出してくる土地を遅滞なく壊し続けるのが戦略プランだ。
(GP京都の部分については省略します)
先週は時のらせんブロック構築について簡単に見てきた。ポテンシャルを求めてデッキを組んでみたが、なぜこのカードが入ってこのカードが入らないかという説明はしていなかった。今週は2つのフォーマットについて、2つの観点から考察する。1つ目は数週間後に迫ったPT横浜のフォーマットであるブロック構築に関する補足、もう1つは、グランプリを通じて、次元の混乱スタンダード参入直後の第一印象について。(訳注:ブロック構築のみやります)
先週の記事では、一瞬の瞬きを外すのはよいが、青緑デッキに何が一番いいカードかということを残したままだった・・・。(中略)コメントで多く寄せられたのが、スクリブのレインジャー、明日への探求などなど、役に立つ話がたくさんあったが、その中で一番つぶしの利きそうなのが鋸刃の矢。デッキは以下のようになった。
Morph and Force
4 Mystic Snake
4 Spectral Force
4 Vesuvan Shapeshifter
4 Wall Of Roots
4 Willbender
4 Teferi, Mage Of Zhalfir
4 Wipe Away
3 Serrated Arrows
4 Harmonize
9 Forest
10 Island
2 Gemstone Mine
4 Terramorphic Expanse
4 Ana Battlemage
4 Magus Of The Library
4 Riftwing Cloudskate
3 Seal Of Primordium
さて、これが青緑のベストカードてんこ盛りデッキに見えることだろう。幽体の魔力?チェックだ。テフェリー?要注意。ヴェズーヴァの多相の戦士?調べとけ。根の壁?見極めろ。調和?ググれ。だがカードのチョイスはちょっとばかり奇妙だ・・・先週作ったデッキよりも、より環境に合わせる形で修正した。先週のデッキでは、白ウィニーやDralnu du Louvre(ルーブルの世界選手権で使われたドラルヌコントロール)のブロック構築バージョンについて考えられてなかった。今週はそれらを踏まえつつ、デッキ構築の輪郭と、フォーマットにおけるこのデッキのスタンスについて解説したい。
コントロール、コントロール、とにかくコントロールを身に付けろ!
カウンターは確かに強いが、それ自体からは何もしない。このフォーマットは従来よりもカウンターが強力で、「対象の呪文を打ち消す」に2/2のオマケが付いたり、ドラゴン並みのクリーチャーが出てきたり、相手の手札も落とせる。これらに共通した弱点が、3マナ未満の呪文をカウンターするなら呪文の噴出のほうが効率がいいことで、コスト的に変異を打ち消して、初めて元が取れる。カウンターが決して弱いということではない・・・だが遅くなっているのは否めない。つまり言えるのは、このフォーマットはマナが命ということだ。幸いにも、使えるマナ加速は多い。根の壁は序盤の防御とマナ加速の両方に貢献し、チャージランドはゲーム後半で非常に強力だ。虹色のレンズは、トーテムよりも5色中4色は強い。さらに緑には、緑だからこその特権がある。根の壁、宝革スリヴァー、ムウォンヴーリーの酸苔、明日への探索、未開の狩り。
コントロールするカードはコストが高い。アグレッシブなカードは安い。だからコントロールのカードは早くプレイできればできるほど強い。序盤のマナ加速がその鍵となるが、それが全てというわけではない。私の見る限り、不確定要素となりうるのが刹那だ。刹那に対抗するのは容易ではない。テフェリーで場を抑え、どれほどカウンターを握っていても、突然の死は避けられない。突然の死、突然のショック、その他刹那のカードたちの存在は、古典的な純コントロール戦略を弱体化させるため、他の手段(例えば手札破壊)を採るか、刹那の威力を削ぐ方法を考えなければならない。
そこで意志を曲げるものが登場
このフォーマットのデッキを組むときに、刹那の存在は早い段階から問題だった・・・別の角度でテフェリーも。フォーマットの強いカードの多くは能動的なもので、相手が何かしてきたとき、こちらはどうしようもない・・・。テフェリーを出されると相手のクリーチャー全てに瞬速がつく。また刹那は軒並み強く、硫黄の精霊のようなカードでさえもこのフォーマットに居場所がある。唯一刹那に干渉できるカードがただ1枚・・・その名は意志を曲げるもの。このフォーマットのカウンターが厳しいこともあり、神秘の蛇とこの変異を活用することにした。さらにヴェズーヴァの多相の戦士も織り交ぜれば、「マストカウンター」を捌く伝統的な戦略が取れるだろう。
当初想定していなかったのが、意志を曲げるものが(たとえ奇襲としてでしかないにせよ)神秘の蛇よりも強力であることだった。ヤヤ・バラードが手札1枚と一緒に自分を焼く、また根の壁を使って3ターン目に出し、相手のなだれ乗りが自分の土地を壊す、多相の戦士による再活用。神秘の蛇ではこの芸当はできないため、現在ではこちらのほうが強いという結論だ。
マナの問題を何とかする
このフォーマットの色マナは非常に得がたい。そのため環境初期にあったデッキのうち幾分かは単色だった。白単ビートダウン、赤単ビートダウン、黒単コントロール、実践的な青コントロール。もし単色じゃないデッキを組もうとすれば、ラヴニカのマナベースを懐かしむことだろう・・・。2色目のマナを調達しようとすれば、広漠なる変幻地に宝石鉱山、友好色ならチャージランドが使える。虹色のレンズも使えるし、緑ならさらに明日への探索や宝革スリヴァーがあるのだが、多色サポートはここで打ち止めだ。それにどれも短所がある。広漠なる変幻地はビートダウンには遅すぎ、宝石鉱山は土地枚数の少ないビートダウンデッキには向かない。その手のデッキは3ターン後のことなど気にしてなどいられないうえ、宝石鉱山が場に出たときはよいが、3度使うと元の状態に戻ってしまうために、失ったとき脆くも崩れてしまう。
マナの色調節に関してこれだけ問題があるため、マナ加速のほうがより一層大事になってくる・・・そして土地破壊がより強力になる可能性も。2色は常にリスクを抱えることになり、そのうえ3色目を入れようとすると、Evan Erwinが以前書いた、「Zoo対マナベース」という話になる。一瞬の瞬き−なだれ乗りデッキが成り立つなど誰も想像しなかったと思うが、現に存在している・・・なら2色デッキに生き残る道はないのだろうか?
この点に関して、Morph and Forceは構造上いくつか優れた点がある。テンポを重視したデッキではあるが1マナのカードはないため、広漠なる変幻地を1ターン目に出しても問題ない。もともと3色を想定していたため、2色ならより一層安定する。宝石鉱山への依存度は低く、土地の枚数が多いため詰まらない。根の壁は緑のダブルシンボルを出すのに役に立ち、森1枚、島2枚から両方のダブルシンボルを出せる。そのうえ、最重要カードは無色で出せるので、土地さえ足りていれば色は関係ない。(テフェリー、拭い捨てを別にすれば)青マナは1つあれば足りるため、緑マナ1つと根の壁、さらに4枚入った調和でマナの問題は解決できる。
ビートダウンも楽じゃない
私の見る限り、最も安定して回るのが白単と赤単のビートダウンデッキだ。緑単もありうるが、タフネス1が多いうえマナカーブも揃っておらず、原初の腕力魔導師がいてようやくどうにかなる。青単アグロもウィザードを基盤にしたフィッシュがありそうで、自分で組んだことはないが黒単のビートダウンもそこかしこで見られる。おなじみの白単はここ数週間で注目されている。Josh Silvestriが先週の水曜日に特集し、もう数週間前にプレミア記事でBenjamin Peebles-Mundy が扱った。その分影が薄くなったのが赤単。突然のショックと硫黄の精霊という伝統的な対カウンター戦略ができる2つの刹那を擁している。大前提となる1マナ域のクリーチャーが乏しいものの、クリーチャーの選択肢は多い。巻物の大魔術師、血騎士にケルドの匪賊までは共通しているものの、3マナ域は分かれている。ヤヤ、溶岩核の精霊、スークアタの槍騎兵に硫黄の精霊などがあり、普通4枚のうち3枚が使われている。
私がブロック構築で最初に組んだのは赤単で、昔日の思い出とともにスークアタの槍騎兵を使った・・・もっとも火炎破は過去のものだ。このリストから十数回ほど試してみたものの、3マナを効率的に展開するのが難しいきらいがあるが、この点に関しては白ウィニーと同様、宝石の洞窟(後からセットすると無色のマナしか出ないデメリットを我慢でき、1ターン目より前に出してもブーストとして意味のある)が生きる。どういう風にデッキを組めばよいか、頭を抱える読者諸兄にこのリストを捧げよう。以下が赤単の叩き台になる。
4 Magus of the Scroll
4 Blood Knight
4 Keldon Marauders
4 Jaya Ballard, Task Mage
4 Suq’Ata Lancer
3 Orcish Librarian
4 Brute Force
4 Sudden Shock
4 Rift Bolt
2 Disintegrate
4 Gemstone Caverns
19 Mountain
ヤヤ・バラードとオークの司書が複数洞窟を引いたときの問題を解決し、土地が23枚なら3マナまで良いペースで展開できる。司書と分解を外して山1枚・なだれ乗り4枚を入れたくなる。色拘束のきつい環境で土地破壊は強力だが、そちらのほうは十分にプレイしたとは言えないうえ、根の壁の突破と、こちらが十分なマナを引けるかという問題がある。
Morph and Force はビートダウンでもテンポデッキでもないが、(Who’s Beatdown?という意味で)その役割は十分にこなせる。スクリブのレインジャーが入っていないことに抗議する人は多いが、幽体の魔力単体でも十分に役に立つ。(マナを出した森を手札に戻してセットし直すほうの)使い方はあまりやらず、アンタップのほうはヴェズーヴァの多相の戦士で幽体の魔力「2号機」を作る方がデッキに合っている。(つまり、変異でアタック、ひっくり返して8ダメージ、アップキープに裏返し、以下必要に応じて繰り返し)ヴェズーヴァの多相の戦士と変異絡みの能力は強いが、このデッキは変異デッキではない。ヴェズーヴァの多相の戦士には、塩水の精霊や幻影の予見者のコピー以外にも仕事がたくさんある。意志を曲げるもののロック、序盤ならダメージをスタックして根の壁に化ける、相手のテフェリーと相殺。つまり「相手のテフェリーを何とかする」という重要な任務の一環すらも担っている。
ビートダウン相手の場合、根の壁から変異、相手のターンに裏返しという流れ、幽体の魔力が速やかに寄り切ってくれる可能性は無視できないものがある。遅いコントロールデッキにはアグロコントロールデッキとして積極的に攻める一方、ビートダウンには巨大なブロッカーを立たせてスペルをコントロールしつつアドバンテージを稼ぐ。このデッキは単なるフォーマットのベストクリーチャー詰め合わせではなく、このフォーマットのクリーチャーによる、最高のシナジーのデッキだ。ヴェズーヴァの多相の戦士はスクリブのレインジャーの代用ではなく、素直に強い。
コントロールと言えば・・・滅び!
コントロールといえばいくつか候補が浮上する。本命の、少なくとも最も多く見かけるのは青ベースのテフェリーコントロール。次にクリーチャー除去と手札破壊の詰まった黒コントロール。Dralnu du Louvre のようなタイプで墓地からの再活用体制が整うまで序盤の脆さを埋めるにせよ、能動的にリセットをかけるにせよ、組み方は幾通りかあるだろうが、滅びをもっとも活用できる構成にするのは間違いないだろう。ドラルヌデッキは周知の存在だが、硫黄破のために赤を足すのか、滅びの黒でよいのか議論がある。だが私の見るところ、戦慄艦の浅瀬のような土地がある以上、赤に神の怒り以上のカードがない限り、友好色の組み合わせに落ち着くだろう。神秘の指導が青黒を推しているなら尚更だ。
もっと心惹かれるのは黒コントロールのオプションだ。他ならぬPierre Canaliが黒コントロールを組んでいた。彼のデッキは私の考えていたところではないが、触発されるものがあった・・・カウンターとテフェリーがない代わり、黒コントロールの要素に青のサーチをタッチした青黒コントロールも確かに強い。
4 Dreadship Reef
4 Terramorphic Expanse
1 Island
13 Swamp
2 Urborg, Tomb of Yawgmoth
4 Phyrexian Totem
4 Magus of the Coffers
4 Twisted Abomination
4 Stupor
4 Sudden Death
4 Damnation
4 Mystical Teachings
3 Tendrils of Corruption
2 Null Profusion
1 Haunting Hymn
1 Imp’s Mischief
1 Extirpate
黒コントロールがコストの高いチューターを使ってサーチするのはこれまでにもあったので、1枚差しは驚くほどでもない。サイズの大きなクリーチャーと豊富な除去でクリーチャーデッキをシャットアウト、テフェリー系のコントロールには大量の手札破壊でカードアドバンテージ競争を制する。神秘の指導だが、必要に応じて突然の死、触手、あるいは1枚差しの銀の弾丸、場合によっては別の神秘の指導も持ってこれる。Morph and Forceはこうしたアドバンテージ合戦に備え、サイドボードの図書館の大魔術師とアナの戦闘魔導師で対抗する。
驚くべきことに、メインデッキに図書館の大魔術師を入れるのはデッキ弱体化の元だ。一瞬の瞬きが入っていたスロットに何を入れるかで、最初にこれをテストしてみた。4枚メイン投入して(瞬きを3枚外して)テフェリーを1枚サイドに下げた。だが魔術師を出すと通常より多く緑マナを使うことになり、1ターン目の広漠なる変幻地が森をサーチする可能性が増えるため、その分島を引きづらくなる。1ターンに2枚ドロー、悪くともマナ加速という目論見はデッキを歪めてしまう。その結果負けてしまった。幸いにも、3枚サイドにあった鋸刃の矢が役に立っていたので、同じく先ほどサイドに下げたテフェリーとともにメインで使い、図書館の大魔術師をサイドに戻すことになった。
鋸刃の矢は実際のところびっくりカードじゃない・・・ホームランドから採録された2・3枚のうちの1枚だ。(いや、事実上セットの中で2・3枚しかない使えるカードだろう。信じてもらって構わないし、そうでなければKoskun FallsやDwarven Sea Clanを見てほしい)このフォーマットでの抑止力であり、除去が滅多にないこの色の組み合わせでは貴重で、役に立ってくれるシチュエーションが多い。幽体の魔力対幽体の魔力において、普通は両者が8ダメージずつ与えて相打ち。だがもし片方が7/7だったら・・・。またテフェリーも奇襲ブロッカーとしての価値が下がる。さらに吸収するウェルクもカウンターが乗る前に落とせる・・・。ビートダウンに使えるのはいうまでもない。多相の戦士対多相の戦士も同じだ。
加えて、拭い捨ては少なからずデッキを強化してくれた。これを入れてからというもの、デッキが良好。終盤では擬似カウンターとしての役割を担ってくれる。相手のテフェリーを追いやる場合など、これに割り込めるのは意志を曲げるものだけ。出てしまったグリフィンの導きに対処できるし(意志を曲げるもので幽体の魔力に変更するという夢を見たいところだが)、溶岩核の精霊を出してからのアタックも封じることができるかもしれない。もちろん、放置するには危険すぎる野生のつがいにも有効だ。奇妙なチョイスに思えるかもしれないし、使える唯一の刹那がバウンスのみなのは寂しいが、このデッキに対する拭い捨ての貢献はひとかたならぬものがある。
もう一つの貢献としては、鋸刃の矢に3本以上の矢を束ねられる点だ。さらにシナジーが強化される。環境をざっと見ただけでも、巻物の大魔術師のようなユーティリティ、ブロックの難しいサルタリーの僧侶を排除でき、さらに場に睨みをきかせてアドバンテージを稼ぎ、8/8トランプルで圧倒したうえ、レスポンスを禁じるバウンスで封をする。グリフィンの導きやテフェリー相手にも後れを取ることはない。単体でも十分働いてくれるが、3本の矢を合わさればずっと強力だ。
このフォーマットの鍵となる要素はいくつかあるが、中でもマナの色と量の確保は優先順位が高い。簡単に得られる手段の豊富なカードアドバンテージも大事だ。1マナで3枚のカードを落とせる精神攪乱、3マナで2枚落とせる呆然、6マナで4枚落とせる消えない賛歌・・・黒ならこんなところだ。(こちらに使われても)せいぜいが2/2と土地を捨てさせられるくらいだろう。神秘の指導は大量のマナと引き替えに好きなカードに変化し、時に他の指導もサーチすることがある。幻影の予見者や調和はカードが欲しいときにやたら引ける。このようにカードアドバンテージを得る手段は多いが、色マナの確保はそうもいかない。ビートダウンは強力だが、それはコントロールも同じだ。だがもっとも強力なのは、0/5の無害な壁で守りつつ、呪文を連発できる攻防一体のデッキだろう。また、一方で野生のつがいを核にしたデッキを練っているが、デッキの動きに関して細かいところを詰めるのは頭が痛くなる。スリヴァーを大量にリクルートして圧倒してみたり、2/2からドラゴンを出すコンボもありだ。手順は以下のとおり:白たてがみのライオンをプレイして原初の腕力魔導師をフェッチ。ライオンの場に出たときの能力で自分を戻す。もう一度出して原初の腕力魔導師で+3/+3した後で、(野生のつがいの解決時5/5であるため)ボガーダンのヘルカイトが光臨。このように、ライオンのプレイさえ通せれば、まだるっこしいもののお好みでドラゴンストームができる。
フォーマットにある諸々の制約と格闘してみれば、ビートダウンデッキがどれほど強力か分かってもらえると思う。あるいはビートダウンをカモにしようとするなら、土地破壊にも食指がのびる。瞬き−なだれ乗りは、色の厳しい環境で多色をやる危険があるが、だからといってデッキのコンセプトを損うほどの理由があるとは言えない・・・。幕屋の大魔術師でアグレッシブなデッキを止めつつ、出してくる土地を遅滞なく壊し続けるのが戦略プランだ。
(GP京都の部分については省略します)
Magical Hack:顔でブロックします
2007年3月20日コメント (3)GP京都も終わったことなので、タイトルの通りブロック構築を。
どの辺に需要があるかは気にせず、今日も我が道を参ります。
http://www.starcitygames.com/php/news/article/13858.html
(前略)
フォーマット分析だが、最初の数十分でとりあえずのデッキリストができた。パワーカードを詰めて作ったり、強かったドラフトデッキの発展形を集め、最終的なこのフォーマットの形はこうなるだろうという予想図ができあがった。このフォーマットの土台となる大事なポイントがいくつかあり、まとめると以下のようになる。
1.ビートダウンの存在に対し、コントロールは全体的にバックアップできるスペルが乏しい。たしかに神の怒りや2枚の紅蓮地獄系だけでなく、荒廃の巨人や雹の嵐まであるが、カウンターは弱くてコストも高い。
2.純粋なコンボデッキは皆無。野生のつがいのような「準コンボ」はありうる。
3.コントロールデッキにテフェリーは外せない。間違いなくこのブロック構築の顔となるクリーチャーで、どのデッキも、これを使う・殺せる・存在を無視できるのうち、最低1つはできなくてはならない。もちろん2つ以上できるならそれに越したことはない。
4.多色は難しい。広漠なる変幻地と虹色のレンズで2色揃えるのがせいぜい。マナ加速や土地破壊といったアドバンテージで致命的に遅れをとる。
カウンターがない場合、相手をコントロールできる他の手段を見つけることが大事になる。テフェリーはトップに来るが、真のNo.1はヴェズーヴァの多相の戦士だろう。安くて、馬鹿馬鹿しいくらい強く、テフェリーのようなトップクリーチャーすら殺せる。どんなに悪くとも、最小限のコストで他のクリーチャーと交換できる。こういうことから、私がブロック構築で最初に形にしたデッキは以下になった。
Teferi and Force
4 Mystic Snake
4 Spectral Force
4 Vesuvan Shapeshifter
4 Wall Of Roots
4 Willbender
4 Teferi, Mage Of Zhalfir
3 Momentary Blink
4 Wipe Away
4 Harmonize
8 Forest
10 Island
1 Plains
2 Gemstone Mine
4 Terramorphic Expanse
4 Ana Battlemage
4 Magus Of The Library
4 Riftwing Cloudskate
3 Seal Of Primordium
「砂漠の蛇」タイプと同様、根の壁を活用したコントロールデッキで、2ターン目に根の壁、3ターン目に変異を出して青1を出せるようにし、相手のターンに変異を裏返すのが理想的な展開だ。マナアドバンテージは大事だが、気の利いたプレイングこそ大事だ。ここまで多相の戦士を活用できるデッキもないが、使い道としては、長期戦にもつれ込ませて塩水の精霊を何度も表に返してロックをかけるよりも、幽体の魔力をコピーして一緒に殴るほうが良さそうだ。一瞬の瞬きと神秘の蛇で、カウンターを水増しすることができ、多相の戦士は、上手く変身させればテフェリー以外のクリーチャーを一方的に殺せる。
この中速青緑デッキを練習する際のポイントだが、レインジャーと幽体の魔力のプランが上手くいかないときでも、意志を曲げるものと神秘の蛇、この2枚で場のコントロールができることを理解しておいて欲しい。このフォーマットの顔であるテフェリーには、ヴェズーヴァの多相の戦士と拭い捨ての二段構えで対処する。テフェリー除去にテフェリー自身の4枚積みも含めれば、二段が三段だ。デッキの調整はここまで順調だったが、(MOの)Tournament Practice Roomでは緑単アグロ(戦績はいいが、私は全く勝てない)や、なだれ乗りの入った土地破壊(ブロック構築では、デュアルランドに印鑑、トロンがない)を相手にしても有意義なものとは言えなかった。焦点となるのは根の壁を突破できる、あるいは他の戦線を作れるかどうかで、2ターン目にこれが出ると、そこから壊れたプレイがあまた繰り出される。
2ターン目根の壁、3ターン目調和?いいね。
2ターン目根の壁、3ターン目神秘の蛇?このフォーマットの
カウンターは割高だ。教えてくれてありがとう。
2ターン目根の壁、3ターン目意志を曲げるもの、
相手のターンに表に返して、サルタリーの僧侶につけられる
はずだったグリフィンの導きを奪う?ナイスだ。
2ターン目根の壁、3ターン目ヴェズーヴァの多相の戦士、
好きなものをコピー?これもイケてる。
そしてさらに4ターン目に幽体の魔力やテフェリー、多相の戦士が続き、さらに意志を曲げるものが(突然の死のようなカウンターできないものも含めて)対象を取る除去を跳ね返す。対抗呪文が3マナと、それだけでゲームに負けかねない環境では、意志を曲げるものを使ったとしても、スタンダードと違って気違い呼ばわりはされない。今回は、いつものような特定のフォーマットに関する(過度に)ドライな分析とは一線を画すため、理論や仮説ではなく実戦で試してみることにした。水曜の夜、4−3−1−1のブロック構築でまずは腕試し。
1本目、こちらが先攻で、相手はブロック構築ではよく見かける赤単。かつてはブロック構築を牛耳ったこのアーキタイプだが、火炎破や孤炎撒きがあったころの話だ。今の赤は火力こそ強いものの、クリーチャーが全く脅威にならない。初手は森2枚、調和2枚、根の壁、意志を曲げるもの、ヴェズーヴァの多相の戦士でキープ。1ターン目は森を置き、相手も山を置くだけでエンド。2ターン目、幽体の魔力をドローして森を置き、根の壁を出す。相手は山を出して血騎士。3ターン目、次に土地が引ければよかったのだが、引いたのは2枚目の意志を曲げるもので、ヴェズーヴァの多相の戦士をプレイしてターンを返す。血騎士がアタックして、壁を壊されるのは嫌なのでブロックせず、相手は3枚目の山を置き、何もせずにエンド。そして念願の島が来たので、 意思を曲げるものをアタックさせ、相手は硫黄の精霊を出したがブロックはしなかった。調和をプレイし、2枚目の島、テフェリー、拭い捨てを引く。
ここから流れが悪くなる。相手はまた山を出して炎核の精霊をプレイし、血騎士と硫黄の精霊でアタック。血騎士を壁でブロックしたのが誤りで、粗暴な力を使われて壁を倒されてしまう。土地を引けなかったためマナが足りない。ヴェズーヴァの多相の戦士で相手の血騎士をコピーして硫黄の精霊を倒し、ついでコピー元の血騎士と相打ちしたが、炎核の精霊が5点ずつライフを奪っていく。そのうえこちらは幽体の魔力に必要な5枚目の土地を引けない。根の壁のブロックは教訓になった。あの時点で、返しに幽体の魔力をプレイすることは考えてなかった。表に出すのは「馬鹿やってしまった」という言葉だけに留めておく。
サイドは、一瞬の瞬き全部とテフェリーを1枚外し、図書館の大魔術師を加える。これで相手のスピードに追いつくドローができるだろう。初手は森2枚、(今はいらなくなった)平地、大魔術師、多相の戦士、調和が2枚。1ターン目はこちらが森、相手は山。2ターン目は、こちらは図書館の大魔術師、相手は血騎士。その後島を引いて調和をプレイし、多相の戦士、意志を曲げるもの、調和をドロー。相手は裂け目の稲妻で大魔術師を除去する。赤いデッキはこちらの手札の枚数を警戒しなければならないのは明らかだ。そして根の壁をドローし、平地をセットして壁を出す。そして壁からマナを出して意志を曲げるものを変異で出す。返しに意志を曲げるものが裂け目の稲妻で除去され、血騎士がアタックする。壁でブロックするとやはり粗暴な力を使われた・・・。だが、今度はカードアドバンテージで圧倒し、さらにライフも十分残っている。幽体の魔力で殴り勝てばいいので、粗暴な力ごときを気にすることはない。
ゲームは長引いてクリーチャーの交換が続くが、調和を何度もプレイできたおかげでカードは十分ある。終盤に相手はヤヤをプレイ、返しにこちらは変異を出す。相手は意志を曲げるものを警戒して能力を使わず、6枚目の土地を置いてエンド。この時点で8ライフしかないのでまずいことになる。だが神秘の蛇を引いたのでヤヤを拭い捨てし、相手が再び出してきたところを蛇で打ち消す。実は変異は多相の戦士で、相手はやはり意志を曲げるものだと思い込んでいたようだ。幽体の魔力を引き、そして変異がいきなり2体目に変身して2本目をとる。
3本目、こちらの初手は森が3枚、根の壁、多相の戦士、神秘の蛇。相手は山、こちらは魔術師をドローして森をセット。相手は2枚目の土地を出さなかったものの、こちらはターン終了時に殺されること前提で魔術師を出した。相手は2枚目の土地は引けなかったが巻物の大魔術師をプレイし、返しにこちらは島を引いて根の壁を出す。そして、相手は2枚目の山を引いて血騎士。こちらは2枚目の島を引き、出してターンエンド。相手は魔導師と騎士の2体をアタックさせ、1点ダメージを受ける。そして3枚目の土地を置き、ようやくデッキが機能し始める。宝石鉱山を引いたが、セットしたのは森で、図書館の大魔術師を出す。エンド前に相手は硫黄の精霊が刹那でプレイする。相手は3体でアタックし、壁で硫黄の精霊を、図書館の大魔導師で巻物の大魔術師をブロックする。相手は2枚目の血騎士をプレイするが、これは神秘の蛇でカウンター。さらに相手は裂け目の稲妻を待機させる。
宝石鉱山をセットして多相の戦士を変異で出し、神秘の蛇でアタック。待機していた稲妻の裂け目がプレイされ、神秘の蛇が除去される。変異を除去されるよりはマシで、守るだけの価値もないのでそのまま通した。相手の戦闘フェイズで血騎士を壁、硫黄の精霊を多相の戦士でブロックする。相手が粗暴な力を使ってこなかったので、ダメージをスタックに乗せた後、(多相の戦士の)変異を表返して壁をコピーして生き残らせる。自分のターンに戦士を裏返し、場に変異の意志を曲げるものを追加する。相手は再び同じようにアタック。こちらも同じブロックをすると、今度は粗暴な力を硫黄の精霊にプレイしてきた。スタックで意志を曲げるものを表返し、対象を壁に変更する。すると相手は2枚目の粗暴な力を血騎士にプレイした。これこそ意志を曲げるものを有意義に使えたというものだろう。実に良い交換だった。返しのターンで戦士を裏返して調和をプレイし、硫黄の精霊を倒すつもりでいたのだが、調和で引けたのは2枚目の根の壁、テフェリーに幽体の魔力。広漠なる変幻地と根の壁をプレイし、変異(多相の戦士)でアタック。相手は突然のショックで変異を除去。悲しいかな、青マナがなかった(ため意志を曲げるものをコピーできなかった)。相手は立ちはだかる2枚の壁に向かって敢えて突撃させるような無駄はしなかった。そのため息をつく間ができる。
この間に壁からマナを出して(これで1枚が墓地に落ちる)幽体の魔力をプレイし、相手のターンに表にして一気に16点削りに行く構えを見せる。相手はスークアタの槍騎兵を出してエンド。返しに2体でアタックすると、変異(コピーした方)を3体でブロックするものの、合計で7点にしかならない。
そういうわけで最初のマッチに勝ったが、速いデッキに対して一瞬の瞬きがいかにひどいか分かった。遅いデッキにも使えるかどうか疑問だが、他のカードは拭い捨てに至るまで満足できる。私のMOでの構築のレーティングは始めてからずっと1600台をうろうろしているが・・・まあそれは気にすることではないか。トーナメントの残りの部分は軽い練習というくらいだった。次の相手は1本目はダブルマリガン、2本目もマリガンで、デッキは赤白スリヴァー。動き方も、1本目は1ターン目に宝石鉱山をセットして稲妻の裂け目を待機、という感じで「4枚にマリガンすべきで、3枚もあり得る」くらいにひどかった。相手ができたのはケルドの匪賊でライフを12にするところまでで、そこで宝石鉱山を使い果たし、残るは平地2枚。こちらの場には幽体の魔力が2体並んでいた。3本目は相手が4ターン目まで2枚目の土地を出せず、こちらは幽体の魔力を3回プレイ、調和を2回プレイできていた。「フェア」とは言えないだろう。
(中略 決勝はスプリット。夕食取ってから次に)
夕食の後、次のトーナメントに出て赤単と戦った。最初のゲームを落としたが、負けた理由の大半は「一瞬の瞬きを引いたから」だろう。ここにきてこいつを入れる必要が全くないことが分かった。平地を森に替えるのはよいものの、入っていたスペースに何を入れるかはまだ判断がつきかねた。サイドボードではアナの戦闘魔導師を投入した。少なくとも硫黄の精霊のブロックができるし、6マナになれば相手の手札を根こそぎ持っていける。根の壁はドロー加速の礎に、意志を曲げるものは値千金の働きをしてくれた。2ゲーム目では、0/4の壁で血騎士をブロックし、先制攻撃のダメージをスタックした後で相手が突然のショックを打ったが、意志を曲げるものを表に返したので、壁は0/3になったものの、死んだのは騎士。刹那なので粗暴な力で割り込むこともできない。
相手の場が4ターン目でまっさらになったので、4枚の土地と根の壁から幽体の魔力のお出まし。あとは相手に対抗策がないことを祈るのみだった。3本目も似たような展開だが、戦闘魔導師を引いたので手札ぶっ飛ばし作戦が期待できる。根の壁はなかったが、相手は土地を2枚しか出せず、巻物の大魔術師、血騎士、大魔術師、大魔術師としか展開できなかった。こちらは2ターン目図書館の大魔術師、3ターン目調和、4ターン目幽体の8/8ブロッカー。5ターン目はスペクトラル・モーフ(訳注:幽体の魔力をコピーした多相の戦士)。もうこれがこのデッキの名前で良いのかもしれない。
2ラウンド目は新しいタイプの黒コンで、魔力の籠手を使い、溶鉄の金属場を使ってヘルカイトをタッチするデッキだった。1本目はドローが良くなく、幽体の魔力で1ターンおきに殴るしかできない。だが滅びで除去され、相手の場にはヘルカイトが出てきた。場に出たときの能力こそ意志を曲げるもので打ち返せたが、そこから盛り返せる可能性は(自分の計算では)確率的に50%。ライフはこちらは20、相手は8。3ターンの間に多相の戦士を引ければ良かったが、結局引くことはできなかった。
2本目は、例によって一瞬の瞬きを外して大魔術師と戦闘魔導師を入れ、カードアドバンテージを巡るコントロール対コントロールの様相を呈した。残念ながら引けなかったが、神秘の蛇とテフェリー、拭い捨てによる再利用でアグロコントロールするものの、カウンターが尽きる。相手の重要スペルはまだあるが、エンド前の幽体の魔力をプレイして勝った。手札の最後のカードだ。3本目は魔術師を2ターン目に出すことができ、相手3ターン目の呆然で調和を落とされるが、もう2枚手札にあったので関係ない。次のターンで調和をプレイして3枚ドロー、魔術師でさらにドロー。相手には有効なカードがなさそうだったが、要塞の監視者を場に出される。こちらの場は土地と大魔術師と変異しかなかったが、監視者をコピーして毎ターン7点のダメージをたたき出す。(魔力の籠手が2枚出ていたため7点。源基の印章を入れることは考えていなかった。)相手はアタック前に監視者をパンプアップさせたが、スタックで変異で2枚目のコピーを作り、攻撃を阻む。
アナの戦闘魔導師の威力は確かに大きいものの、相手は常に1枚しか手札を残さないため素晴らしいとは言えなかった。だが全体を通しては、カードアドバンテージを競争となるこのマッチアップにおいて満足のできる結果だ。決勝はやはりスプリットで、一晩で合計20チケット以上の稼ぎがあった。一晩中ドラフトするより、よほど効率がいい。だいたいこんなところだが、根の壁について実戦で学んだことは多かった。あとは意志を曲げるものが相手のスペルをコントロールするのに非常に役に立つ。刹那のような、他では対応できないスペルもいなすことができるため、普通のカウンターよりも優れている。アグロデッキは2色にとどめている限り手堅く安定して回る。今回の色の自由度の低さは、あらゆる多色のビートダウンの可能性を封じている。広漠なる変幻地はビートダウン向けとは言えず、宝石鉱山は白が入っていなくても喜んで残したいカードだが、1、2、3ターン目と連続してスペルをプレイするデッキなら、実質的な土地枚数として数えられないのもまた事実だ。
私の見るところ、2色で最も効率的なのは、カードパワーでは青緑変異、コントロール寄りなら青赤テフェリー。あとは土地破壊だろうか・・・土地破壊については色々と反論があるだろうが、なだれ乗りに一瞬の瞬きを足しただけの土地破壊デッキが、数多くのデッキを叩き潰してくれる。幕屋の大魔術師を使えば相手のマナを縛ることもできる。この環境の2色デッキは少し壊されただけで機能しなくなるため、爆裂/破綻はリソース獲得競争において強烈なアドバンテージを得られる。なお、このデッキの最初の変更としては、3枚一瞬の瞬きを入れることを検討している。スペルが欲しいところだが、どのスペルかははっきりとは決まっていない。序盤からのマナ加速が鍵となるが、明日への探求を使ったり、図書館の大魔術師のメイン投入は、ゲーム後半で役に立たないきらいもある。一瞬の瞬きは擬似カウンターや、相手に黒いパーマネントがなくても幽体の魔力がアンタップできる。
来週またこのブロック構築の進展をお目にかけよう。(訳注:もう出てます)今回の記事でブロック構築への熱が高まったり、誰かが記事の内容をさらに発展させ、来たるプロツアー横浜に備え、MOで試してもらえるなら幸いだ。
Sean McKeown
smckeown @ livejournal.com
どの辺に需要があるかは気にせず、今日も我が道を参ります。
http://www.starcitygames.com/php/news/article/13858.html
(前略)
フォーマット分析だが、最初の数十分でとりあえずのデッキリストができた。パワーカードを詰めて作ったり、強かったドラフトデッキの発展形を集め、最終的なこのフォーマットの形はこうなるだろうという予想図ができあがった。このフォーマットの土台となる大事なポイントがいくつかあり、まとめると以下のようになる。
1.ビートダウンの存在に対し、コントロールは全体的にバックアップできるスペルが乏しい。たしかに神の怒りや2枚の紅蓮地獄系だけでなく、荒廃の巨人や雹の嵐まであるが、カウンターは弱くてコストも高い。
2.純粋なコンボデッキは皆無。野生のつがいのような「準コンボ」はありうる。
3.コントロールデッキにテフェリーは外せない。間違いなくこのブロック構築の顔となるクリーチャーで、どのデッキも、これを使う・殺せる・存在を無視できるのうち、最低1つはできなくてはならない。もちろん2つ以上できるならそれに越したことはない。
4.多色は難しい。広漠なる変幻地と虹色のレンズで2色揃えるのがせいぜい。マナ加速や土地破壊といったアドバンテージで致命的に遅れをとる。
カウンターがない場合、相手をコントロールできる他の手段を見つけることが大事になる。テフェリーはトップに来るが、真のNo.1はヴェズーヴァの多相の戦士だろう。安くて、馬鹿馬鹿しいくらい強く、テフェリーのようなトップクリーチャーすら殺せる。どんなに悪くとも、最小限のコストで他のクリーチャーと交換できる。こういうことから、私がブロック構築で最初に形にしたデッキは以下になった。
Teferi and Force
4 Mystic Snake
4 Spectral Force
4 Vesuvan Shapeshifter
4 Wall Of Roots
4 Willbender
4 Teferi, Mage Of Zhalfir
3 Momentary Blink
4 Wipe Away
4 Harmonize
8 Forest
10 Island
1 Plains
2 Gemstone Mine
4 Terramorphic Expanse
4 Ana Battlemage
4 Magus Of The Library
4 Riftwing Cloudskate
3 Seal Of Primordium
「砂漠の蛇」タイプと同様、根の壁を活用したコントロールデッキで、2ターン目に根の壁、3ターン目に変異を出して青1を出せるようにし、相手のターンに変異を裏返すのが理想的な展開だ。マナアドバンテージは大事だが、気の利いたプレイングこそ大事だ。ここまで多相の戦士を活用できるデッキもないが、使い道としては、長期戦にもつれ込ませて塩水の精霊を何度も表に返してロックをかけるよりも、幽体の魔力をコピーして一緒に殴るほうが良さそうだ。一瞬の瞬きと神秘の蛇で、カウンターを水増しすることができ、多相の戦士は、上手く変身させればテフェリー以外のクリーチャーを一方的に殺せる。
この中速青緑デッキを練習する際のポイントだが、レインジャーと幽体の魔力のプランが上手くいかないときでも、意志を曲げるものと神秘の蛇、この2枚で場のコントロールができることを理解しておいて欲しい。このフォーマットの顔であるテフェリーには、ヴェズーヴァの多相の戦士と拭い捨ての二段構えで対処する。テフェリー除去にテフェリー自身の4枚積みも含めれば、二段が三段だ。デッキの調整はここまで順調だったが、(MOの)Tournament Practice Roomでは緑単アグロ(戦績はいいが、私は全く勝てない)や、なだれ乗りの入った土地破壊(ブロック構築では、デュアルランドに印鑑、トロンがない)を相手にしても有意義なものとは言えなかった。焦点となるのは根の壁を突破できる、あるいは他の戦線を作れるかどうかで、2ターン目にこれが出ると、そこから壊れたプレイがあまた繰り出される。
2ターン目根の壁、3ターン目調和?いいね。
2ターン目根の壁、3ターン目神秘の蛇?このフォーマットの
カウンターは割高だ。教えてくれてありがとう。
2ターン目根の壁、3ターン目意志を曲げるもの、
相手のターンに表に返して、サルタリーの僧侶につけられる
はずだったグリフィンの導きを奪う?ナイスだ。
2ターン目根の壁、3ターン目ヴェズーヴァの多相の戦士、
好きなものをコピー?これもイケてる。
そしてさらに4ターン目に幽体の魔力やテフェリー、多相の戦士が続き、さらに意志を曲げるものが(突然の死のようなカウンターできないものも含めて)対象を取る除去を跳ね返す。対抗呪文が3マナと、それだけでゲームに負けかねない環境では、意志を曲げるものを使ったとしても、スタンダードと違って気違い呼ばわりはされない。今回は、いつものような特定のフォーマットに関する(過度に)ドライな分析とは一線を画すため、理論や仮説ではなく実戦で試してみることにした。水曜の夜、4−3−1−1のブロック構築でまずは腕試し。
1本目、こちらが先攻で、相手はブロック構築ではよく見かける赤単。かつてはブロック構築を牛耳ったこのアーキタイプだが、火炎破や孤炎撒きがあったころの話だ。今の赤は火力こそ強いものの、クリーチャーが全く脅威にならない。初手は森2枚、調和2枚、根の壁、意志を曲げるもの、ヴェズーヴァの多相の戦士でキープ。1ターン目は森を置き、相手も山を置くだけでエンド。2ターン目、幽体の魔力をドローして森を置き、根の壁を出す。相手は山を出して血騎士。3ターン目、次に土地が引ければよかったのだが、引いたのは2枚目の意志を曲げるもので、ヴェズーヴァの多相の戦士をプレイしてターンを返す。血騎士がアタックして、壁を壊されるのは嫌なのでブロックせず、相手は3枚目の山を置き、何もせずにエンド。そして念願の島が来たので、 意思を曲げるものをアタックさせ、相手は硫黄の精霊を出したがブロックはしなかった。調和をプレイし、2枚目の島、テフェリー、拭い捨てを引く。
ここから流れが悪くなる。相手はまた山を出して炎核の精霊をプレイし、血騎士と硫黄の精霊でアタック。血騎士を壁でブロックしたのが誤りで、粗暴な力を使われて壁を倒されてしまう。土地を引けなかったためマナが足りない。ヴェズーヴァの多相の戦士で相手の血騎士をコピーして硫黄の精霊を倒し、ついでコピー元の血騎士と相打ちしたが、炎核の精霊が5点ずつライフを奪っていく。そのうえこちらは幽体の魔力に必要な5枚目の土地を引けない。根の壁のブロックは教訓になった。あの時点で、返しに幽体の魔力をプレイすることは考えてなかった。表に出すのは「馬鹿やってしまった」という言葉だけに留めておく。
サイドは、一瞬の瞬き全部とテフェリーを1枚外し、図書館の大魔術師を加える。これで相手のスピードに追いつくドローができるだろう。初手は森2枚、(今はいらなくなった)平地、大魔術師、多相の戦士、調和が2枚。1ターン目はこちらが森、相手は山。2ターン目は、こちらは図書館の大魔術師、相手は血騎士。その後島を引いて調和をプレイし、多相の戦士、意志を曲げるもの、調和をドロー。相手は裂け目の稲妻で大魔術師を除去する。赤いデッキはこちらの手札の枚数を警戒しなければならないのは明らかだ。そして根の壁をドローし、平地をセットして壁を出す。そして壁からマナを出して意志を曲げるものを変異で出す。返しに意志を曲げるものが裂け目の稲妻で除去され、血騎士がアタックする。壁でブロックするとやはり粗暴な力を使われた・・・。だが、今度はカードアドバンテージで圧倒し、さらにライフも十分残っている。幽体の魔力で殴り勝てばいいので、粗暴な力ごときを気にすることはない。
ゲームは長引いてクリーチャーの交換が続くが、調和を何度もプレイできたおかげでカードは十分ある。終盤に相手はヤヤをプレイ、返しにこちらは変異を出す。相手は意志を曲げるものを警戒して能力を使わず、6枚目の土地を置いてエンド。この時点で8ライフしかないのでまずいことになる。だが神秘の蛇を引いたのでヤヤを拭い捨てし、相手が再び出してきたところを蛇で打ち消す。実は変異は多相の戦士で、相手はやはり意志を曲げるものだと思い込んでいたようだ。幽体の魔力を引き、そして変異がいきなり2体目に変身して2本目をとる。
3本目、こちらの初手は森が3枚、根の壁、多相の戦士、神秘の蛇。相手は山、こちらは魔術師をドローして森をセット。相手は2枚目の土地を出さなかったものの、こちらはターン終了時に殺されること前提で魔術師を出した。相手は2枚目の土地は引けなかったが巻物の大魔術師をプレイし、返しにこちらは島を引いて根の壁を出す。そして、相手は2枚目の山を引いて血騎士。こちらは2枚目の島を引き、出してターンエンド。相手は魔導師と騎士の2体をアタックさせ、1点ダメージを受ける。そして3枚目の土地を置き、ようやくデッキが機能し始める。宝石鉱山を引いたが、セットしたのは森で、図書館の大魔術師を出す。エンド前に相手は硫黄の精霊が刹那でプレイする。相手は3体でアタックし、壁で硫黄の精霊を、図書館の大魔導師で巻物の大魔術師をブロックする。相手は2枚目の血騎士をプレイするが、これは神秘の蛇でカウンター。さらに相手は裂け目の稲妻を待機させる。
宝石鉱山をセットして多相の戦士を変異で出し、神秘の蛇でアタック。待機していた稲妻の裂け目がプレイされ、神秘の蛇が除去される。変異を除去されるよりはマシで、守るだけの価値もないのでそのまま通した。相手の戦闘フェイズで血騎士を壁、硫黄の精霊を多相の戦士でブロックする。相手が粗暴な力を使ってこなかったので、ダメージをスタックに乗せた後、(多相の戦士の)変異を表返して壁をコピーして生き残らせる。自分のターンに戦士を裏返し、場に変異の意志を曲げるものを追加する。相手は再び同じようにアタック。こちらも同じブロックをすると、今度は粗暴な力を硫黄の精霊にプレイしてきた。スタックで意志を曲げるものを表返し、対象を壁に変更する。すると相手は2枚目の粗暴な力を血騎士にプレイした。これこそ意志を曲げるものを有意義に使えたというものだろう。実に良い交換だった。返しのターンで戦士を裏返して調和をプレイし、硫黄の精霊を倒すつもりでいたのだが、調和で引けたのは2枚目の根の壁、テフェリーに幽体の魔力。広漠なる変幻地と根の壁をプレイし、変異(多相の戦士)でアタック。相手は突然のショックで変異を除去。悲しいかな、青マナがなかった(ため意志を曲げるものをコピーできなかった)。相手は立ちはだかる2枚の壁に向かって敢えて突撃させるような無駄はしなかった。そのため息をつく間ができる。
この間に壁からマナを出して(これで1枚が墓地に落ちる)幽体の魔力をプレイし、相手のターンに表にして一気に16点削りに行く構えを見せる。相手はスークアタの槍騎兵を出してエンド。返しに2体でアタックすると、変異(コピーした方)を3体でブロックするものの、合計で7点にしかならない。
そういうわけで最初のマッチに勝ったが、速いデッキに対して一瞬の瞬きがいかにひどいか分かった。遅いデッキにも使えるかどうか疑問だが、他のカードは拭い捨てに至るまで満足できる。私のMOでの構築のレーティングは始めてからずっと1600台をうろうろしているが・・・まあそれは気にすることではないか。トーナメントの残りの部分は軽い練習というくらいだった。次の相手は1本目はダブルマリガン、2本目もマリガンで、デッキは赤白スリヴァー。動き方も、1本目は1ターン目に宝石鉱山をセットして稲妻の裂け目を待機、という感じで「4枚にマリガンすべきで、3枚もあり得る」くらいにひどかった。相手ができたのはケルドの匪賊でライフを12にするところまでで、そこで宝石鉱山を使い果たし、残るは平地2枚。こちらの場には幽体の魔力が2体並んでいた。3本目は相手が4ターン目まで2枚目の土地を出せず、こちらは幽体の魔力を3回プレイ、調和を2回プレイできていた。「フェア」とは言えないだろう。
(中略 決勝はスプリット。夕食取ってから次に)
夕食の後、次のトーナメントに出て赤単と戦った。最初のゲームを落としたが、負けた理由の大半は「一瞬の瞬きを引いたから」だろう。ここにきてこいつを入れる必要が全くないことが分かった。平地を森に替えるのはよいものの、入っていたスペースに何を入れるかはまだ判断がつきかねた。サイドボードではアナの戦闘魔導師を投入した。少なくとも硫黄の精霊のブロックができるし、6マナになれば相手の手札を根こそぎ持っていける。根の壁はドロー加速の礎に、意志を曲げるものは値千金の働きをしてくれた。2ゲーム目では、0/4の壁で血騎士をブロックし、先制攻撃のダメージをスタックした後で相手が突然のショックを打ったが、意志を曲げるものを表に返したので、壁は0/3になったものの、死んだのは騎士。刹那なので粗暴な力で割り込むこともできない。
相手の場が4ターン目でまっさらになったので、4枚の土地と根の壁から幽体の魔力のお出まし。あとは相手に対抗策がないことを祈るのみだった。3本目も似たような展開だが、戦闘魔導師を引いたので手札ぶっ飛ばし作戦が期待できる。根の壁はなかったが、相手は土地を2枚しか出せず、巻物の大魔術師、血騎士、大魔術師、大魔術師としか展開できなかった。こちらは2ターン目図書館の大魔術師、3ターン目調和、4ターン目幽体の8/8ブロッカー。5ターン目はスペクトラル・モーフ(訳注:幽体の魔力をコピーした多相の戦士)。もうこれがこのデッキの名前で良いのかもしれない。
2ラウンド目は新しいタイプの黒コンで、魔力の籠手を使い、溶鉄の金属場を使ってヘルカイトをタッチするデッキだった。1本目はドローが良くなく、幽体の魔力で1ターンおきに殴るしかできない。だが滅びで除去され、相手の場にはヘルカイトが出てきた。場に出たときの能力こそ意志を曲げるもので打ち返せたが、そこから盛り返せる可能性は(自分の計算では)確率的に50%。ライフはこちらは20、相手は8。3ターンの間に多相の戦士を引ければ良かったが、結局引くことはできなかった。
2本目は、例によって一瞬の瞬きを外して大魔術師と戦闘魔導師を入れ、カードアドバンテージを巡るコントロール対コントロールの様相を呈した。残念ながら引けなかったが、神秘の蛇とテフェリー、拭い捨てによる再利用でアグロコントロールするものの、カウンターが尽きる。相手の重要スペルはまだあるが、エンド前の幽体の魔力をプレイして勝った。手札の最後のカードだ。3本目は魔術師を2ターン目に出すことができ、相手3ターン目の呆然で調和を落とされるが、もう2枚手札にあったので関係ない。次のターンで調和をプレイして3枚ドロー、魔術師でさらにドロー。相手には有効なカードがなさそうだったが、要塞の監視者を場に出される。こちらの場は土地と大魔術師と変異しかなかったが、監視者をコピーして毎ターン7点のダメージをたたき出す。(魔力の籠手が2枚出ていたため7点。源基の印章を入れることは考えていなかった。)相手はアタック前に監視者をパンプアップさせたが、スタックで変異で2枚目のコピーを作り、攻撃を阻む。
アナの戦闘魔導師の威力は確かに大きいものの、相手は常に1枚しか手札を残さないため素晴らしいとは言えなかった。だが全体を通しては、カードアドバンテージを競争となるこのマッチアップにおいて満足のできる結果だ。決勝はやはりスプリットで、一晩で合計20チケット以上の稼ぎがあった。一晩中ドラフトするより、よほど効率がいい。だいたいこんなところだが、根の壁について実戦で学んだことは多かった。あとは意志を曲げるものが相手のスペルをコントロールするのに非常に役に立つ。刹那のような、他では対応できないスペルもいなすことができるため、普通のカウンターよりも優れている。アグロデッキは2色にとどめている限り手堅く安定して回る。今回の色の自由度の低さは、あらゆる多色のビートダウンの可能性を封じている。広漠なる変幻地はビートダウン向けとは言えず、宝石鉱山は白が入っていなくても喜んで残したいカードだが、1、2、3ターン目と連続してスペルをプレイするデッキなら、実質的な土地枚数として数えられないのもまた事実だ。
私の見るところ、2色で最も効率的なのは、カードパワーでは青緑変異、コントロール寄りなら青赤テフェリー。あとは土地破壊だろうか・・・土地破壊については色々と反論があるだろうが、なだれ乗りに一瞬の瞬きを足しただけの土地破壊デッキが、数多くのデッキを叩き潰してくれる。幕屋の大魔術師を使えば相手のマナを縛ることもできる。この環境の2色デッキは少し壊されただけで機能しなくなるため、爆裂/破綻はリソース獲得競争において強烈なアドバンテージを得られる。なお、このデッキの最初の変更としては、3枚一瞬の瞬きを入れることを検討している。スペルが欲しいところだが、どのスペルかははっきりとは決まっていない。序盤からのマナ加速が鍵となるが、明日への探求を使ったり、図書館の大魔術師のメイン投入は、ゲーム後半で役に立たないきらいもある。一瞬の瞬きは擬似カウンターや、相手に黒いパーマネントがなくても幽体の魔力がアンタップできる。
来週またこのブロック構築の進展をお目にかけよう。(訳注:もう出てます)今回の記事でブロック構築への熱が高まったり、誰かが記事の内容をさらに発展させ、来たるプロツアー横浜に備え、MOで試してもらえるなら幸いだ。
Sean McKeown
smckeown @ livejournal.com
Slivers on beach
2007年3月14日長いこと放っておいてすみません。
仕事の多さと、特にこれといって心惹かれる記事がなかったので
ついつい更新が疎かになってました。
で、来たるGP広島に備えてスタンダード特集といきたいところですが、面白そうなのはやはり見かけません。
とはいえ、あまりサボってばっかりもいられないので、リハビリも兼ねてざっと簡単に。タイトルにある、Slivers on beachのニュアンスなんて時の彼方に。無理矢理訳すなら浜辺のスリヴァーさん。うん、適当適当。
筆者曰く、「デッキパワーを膨らませつつも安定性を損なわず、
アグロ、ドラルヌコントロール、ドラゴンストーム相手に勝てるデッキ」だそうです。
なお、このリストはMO向きのため、リアルでやる場合は若干調整が必要だとか。
http://magic.tcgplayer.com/db/article.asp?ID=7362
4 Darkheart Sliver
3 Dimir House Guard
3 Grave-Shell Scarab
3 Necrotic Sliver
1 Teneb, the Harvester
1 Creeping Mold
4 Damnation
2 Debtors’ Knell
1 Diabolic Tutor
1 Faith’s Fetters
4 Farseek
2 Harmonize
1 Persecute
3 Phyrexian Arena
3 Putrefy
1 Seize the Soul
5 Forest
2 Godless Shrine
2 Golgari Rot Farm
1 Llanowar Wastes
1 Orzhov Basilica
4 Overgrown Tomb
1 Plains
4 Swamp
3 Temple Garden
3 Extirpate
2 Life from the Loam
1 Magus of the Mirror
2 Persecute
3 Shadow of Doubt
4 Sudden Death
以下、カード分析
4 暗心スリヴァー/3 壊死スリヴァー
デッキを支える潤滑油。ある時はダメージソース、またある時はライフ回復、またある時はパーマネント破壊。様々にアドバンテージを取ることができ、そのうえ債務者の弔鐘で使い回しできる便利なカード達。
3 墓掘り甲のスカラベ
印刷されて以来、今ひとつ使い道のなかったカードがようやく日の目を見ることに。全体除去と同時にデッキに入れられること、相手の除去も避けられることなどから、中盤から終盤にかけての主戦力に。
3 ディミーア家の護衛
セクシーな背中に魅せられて・・・いや、冗談冗談。4マナ限定のチューターです。
2 調和
1 迫害
1 忍び寄るカビ
1 信仰の足枷
1 魔性の教示者
1 魂の捕縛
クリーチャー相手なら滅びも持ってくることもありますが、基本的にサーチ対象は以上の7枚。
迫害はわかりやすいカード。もっと入れたいところですが、必要のない相手もいるので1枚。忍び寄るカビは一応エンチャント・アーティファクト除去を確保するため。トロン、都市の樹、蓄積ランドなど、壊したい土地も結構あります。信仰の足枷は入れ替え用スロット。悪夢の虚空がよいかもしれないけれど、今のところはこちらで。魔性の教示者は変成3マナ+プレイ4マナの計7マナと重いですが、ゲームの終盤なら必要なこともあります。
1 収穫するものテネブ
2 債務者の弔鐘
テネブは3枚目の弔鐘みたいに使われます。弔鐘でスリヴァーを使い回すことができ、毎ターン名誉回復を打てます。また、弔鐘は相手の墓地からもリクルートできるので、ボガーダンのヘルカイトや天使、ときにはスクリブのレインジャーなんかも掘り出してあげましょう。
4 遙か見
3 ファイレクシアの闘技場
3 化膿
遙か見は多色のダブルシンボルも出せるようにするため。闘技場は、暗心スリヴァーのライフ回復能力があるので安心して出せます。化膿は印鑑・テフェリー・ドラゴン、どれでもお好きな物を破壊可能。
サイドボード
まだまだ発展途上。突然の死+根絶のような対ドラルヌのデュオも今回採用。疑念の影はドラゴンストーム対策ですが、さらにライフを20以上にするプレイングと迫害の追加で対応します。鏡の大魔導師は今回のびっくりカード。砂の教示者のライフ回復をひっくり返すためと、アグロデッキを相手にして、「何かトップデッキされたら負け」という状況を防いでくれます。
対ドラルヌ
1本目では展開スピードを競うことに。カウンターに捕まる前にどんどん並べましょう。ファイレクシアの闘技場が出せたら言うことなし。除去はドラルヌやテフェリーなどのフィニッシャーに残しておくこと。タッチ赤の悪魔火入りのバージョンでないなら悪くはない相手。
+4突然の死 +3根絶
−1魂の捕縛 −3滅び −1収穫するものデネブ −1忍び寄るカビ −1調和
2本目以降も同じく、相手が赤入りバージョンでないならさらに有利になるはず。
緑単
暗心+滅びでライフを安全圏に。滅びはアンタッチャブルなクリーチャーに取っておきたいところ。
+4突然の死 +1鏡の大魔導師
−3ファイレクシアの闘技場 −1墓掘り甲のスカラベ −1調和
遅いカード、自分のライフを吸うカードを外して除去を投入。大魔導師は引ければラッキー。場を抑えて暗心をリサイクルするのが上策。
ドラゴンストーム
1本目でのプランは、ライフを20以上に、できたら迫害し、ドラゴンは滅びで除去。上手くいってもいかなくても時間がかからないマッチアップですが、相手の妨害もできるので念のため。
+3疑念の影 +2迫害
−1魂の捕縛 −1収穫するもの、デネブ
−1忍び寄るカビ −1調和 −1墓掘り甲のスカラベ
遅いカードを外し、対策カードを投入。ただ、持っていたとしても、相手に差し戻しがあるのを忘れないこと。引き続きライフ回復+滅びもできます。
Boros Deck Wins
緑単と同じ。ただ相手は自分を焼くことができるため、サイドは鏡の大魔導師は入れず、調和を残しておくことになるかと。スリヴァーの使い回しが勝利への鍵となります。
青白ウルザトロン
砂の教示者があろうとなかろうと、相手がトロンなら1本目は落とさない。(できれば暗心スリヴァーをコストにして)壊死スリヴァーでトロンを壊し続ければ良い感じ。債務者の弔鐘でリサイクル体制が整うと詰み。サイド後は、債務者の弔鐘が切り札となるため、相手にエンチャント除去があるかどうかで変わってきます。迫害と、おそらく根絶あたりが入ることになるでしょう。
U/G Scryb and Force
緑単と似ているものの、速攻付きのクリーチャーが少なく、差し戻しが入っている。サイドは緑単と同じ。
Dark Boros Slivers
入っているスリヴァーはこちらのほうが強いので、イニシアチブは握り易いはず。さらに滅びもあるので、このマッチアップはまず有利。
Other decks
他のデッキ?アグロ、コントロール、コンボそれぞれに分ければ、自ずと戦略とサイドボーディングは見えてくるはず。墓地活用のデッキなら、迫害より根絶を使いましょう。
最後に。このデッキは、きちんと調整すればどんなメタゲームでも戦えます。足枷や忍び寄るカビあたりはメタに備えて取り替え可能。プレイして、楽しんで、何かを見つけてください。
では次回まで、名誉回復打ち放題をお楽しみあれ。
Blake Rasmussen
仕事の多さと、特にこれといって心惹かれる記事がなかったので
ついつい更新が疎かになってました。
で、来たるGP広島に備えてスタンダード特集といきたいところですが、面白そうなのはやはり見かけません。
とはいえ、あまりサボってばっかりもいられないので、リハビリも兼ねてざっと簡単に。タイトルにある、Slivers on beachのニュアンスなんて時の彼方に。無理矢理訳すなら浜辺のスリヴァーさん。うん、適当適当。
筆者曰く、「デッキパワーを膨らませつつも安定性を損なわず、
アグロ、ドラルヌコントロール、ドラゴンストーム相手に勝てるデッキ」だそうです。
なお、このリストはMO向きのため、リアルでやる場合は若干調整が必要だとか。
http://magic.tcgplayer.com/db/article.asp?ID=7362
4 Darkheart Sliver
3 Dimir House Guard
3 Grave-Shell Scarab
3 Necrotic Sliver
1 Teneb, the Harvester
1 Creeping Mold
4 Damnation
2 Debtors’ Knell
1 Diabolic Tutor
1 Faith’s Fetters
4 Farseek
2 Harmonize
1 Persecute
3 Phyrexian Arena
3 Putrefy
1 Seize the Soul
5 Forest
2 Godless Shrine
2 Golgari Rot Farm
1 Llanowar Wastes
1 Orzhov Basilica
4 Overgrown Tomb
1 Plains
4 Swamp
3 Temple Garden
3 Extirpate
2 Life from the Loam
1 Magus of the Mirror
2 Persecute
3 Shadow of Doubt
4 Sudden Death
以下、カード分析
4 暗心スリヴァー/3 壊死スリヴァー
デッキを支える潤滑油。ある時はダメージソース、またある時はライフ回復、またある時はパーマネント破壊。様々にアドバンテージを取ることができ、そのうえ債務者の弔鐘で使い回しできる便利なカード達。
3 墓掘り甲のスカラベ
印刷されて以来、今ひとつ使い道のなかったカードがようやく日の目を見ることに。全体除去と同時にデッキに入れられること、相手の除去も避けられることなどから、中盤から終盤にかけての主戦力に。
3 ディミーア家の護衛
セクシーな背中に魅せられて・・・いや、冗談冗談。4マナ限定のチューターです。
2 調和
1 迫害
1 忍び寄るカビ
1 信仰の足枷
1 魔性の教示者
1 魂の捕縛
クリーチャー相手なら滅びも持ってくることもありますが、基本的にサーチ対象は以上の7枚。
迫害はわかりやすいカード。もっと入れたいところですが、必要のない相手もいるので1枚。忍び寄るカビは一応エンチャント・アーティファクト除去を確保するため。トロン、都市の樹、蓄積ランドなど、壊したい土地も結構あります。信仰の足枷は入れ替え用スロット。悪夢の虚空がよいかもしれないけれど、今のところはこちらで。魔性の教示者は変成3マナ+プレイ4マナの計7マナと重いですが、ゲームの終盤なら必要なこともあります。
1 収穫するものテネブ
2 債務者の弔鐘
テネブは3枚目の弔鐘みたいに使われます。弔鐘でスリヴァーを使い回すことができ、毎ターン名誉回復を打てます。また、弔鐘は相手の墓地からもリクルートできるので、ボガーダンのヘルカイトや天使、ときにはスクリブのレインジャーなんかも掘り出してあげましょう。
4 遙か見
3 ファイレクシアの闘技場
3 化膿
遙か見は多色のダブルシンボルも出せるようにするため。闘技場は、暗心スリヴァーのライフ回復能力があるので安心して出せます。化膿は印鑑・テフェリー・ドラゴン、どれでもお好きな物を破壊可能。
サイドボード
まだまだ発展途上。突然の死+根絶のような対ドラルヌのデュオも今回採用。疑念の影はドラゴンストーム対策ですが、さらにライフを20以上にするプレイングと迫害の追加で対応します。鏡の大魔導師は今回のびっくりカード。砂の教示者のライフ回復をひっくり返すためと、アグロデッキを相手にして、「何かトップデッキされたら負け」という状況を防いでくれます。
対ドラルヌ
1本目では展開スピードを競うことに。カウンターに捕まる前にどんどん並べましょう。ファイレクシアの闘技場が出せたら言うことなし。除去はドラルヌやテフェリーなどのフィニッシャーに残しておくこと。タッチ赤の悪魔火入りのバージョンでないなら悪くはない相手。
+4突然の死 +3根絶
−1魂の捕縛 −3滅び −1収穫するものデネブ −1忍び寄るカビ −1調和
2本目以降も同じく、相手が赤入りバージョンでないならさらに有利になるはず。
緑単
暗心+滅びでライフを安全圏に。滅びはアンタッチャブルなクリーチャーに取っておきたいところ。
+4突然の死 +1鏡の大魔導師
−3ファイレクシアの闘技場 −1墓掘り甲のスカラベ −1調和
遅いカード、自分のライフを吸うカードを外して除去を投入。大魔導師は引ければラッキー。場を抑えて暗心をリサイクルするのが上策。
ドラゴンストーム
1本目でのプランは、ライフを20以上に、できたら迫害し、ドラゴンは滅びで除去。上手くいってもいかなくても時間がかからないマッチアップですが、相手の妨害もできるので念のため。
+3疑念の影 +2迫害
−1魂の捕縛 −1収穫するもの、デネブ
−1忍び寄るカビ −1調和 −1墓掘り甲のスカラベ
遅いカードを外し、対策カードを投入。ただ、持っていたとしても、相手に差し戻しがあるのを忘れないこと。引き続きライフ回復+滅びもできます。
Boros Deck Wins
緑単と同じ。ただ相手は自分を焼くことができるため、サイドは鏡の大魔導師は入れず、調和を残しておくことになるかと。スリヴァーの使い回しが勝利への鍵となります。
青白ウルザトロン
砂の教示者があろうとなかろうと、相手がトロンなら1本目は落とさない。(できれば暗心スリヴァーをコストにして)壊死スリヴァーでトロンを壊し続ければ良い感じ。債務者の弔鐘でリサイクル体制が整うと詰み。サイド後は、債務者の弔鐘が切り札となるため、相手にエンチャント除去があるかどうかで変わってきます。迫害と、おそらく根絶あたりが入ることになるでしょう。
U/G Scryb and Force
緑単と似ているものの、速攻付きのクリーチャーが少なく、差し戻しが入っている。サイドは緑単と同じ。
Dark Boros Slivers
入っているスリヴァーはこちらのほうが強いので、イニシアチブは握り易いはず。さらに滅びもあるので、このマッチアップはまず有利。
Other decks
他のデッキ?アグロ、コントロール、コンボそれぞれに分ければ、自ずと戦略とサイドボーディングは見えてくるはず。墓地活用のデッキなら、迫害より根絶を使いましょう。
最後に。このデッキは、きちんと調整すればどんなメタゲームでも戦えます。足枷や忍び寄るカビあたりはメタに備えて取り替え可能。プレイして、楽しんで、何かを見つけてください。
では次回まで、名誉回復打ち放題をお楽しみあれ。
Blake Rasmussen